TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025127973
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2024025011
出願日2024-02-21
発明の名称密封装置及びそれを備えた車輪用軸受装置
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人矢野内外国特許事務所
主分類F16J 15/447 20060101AFI20250826BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】密封装置において、ラビリンス内の異物がリップ部に至ることを抑制することができるものとする。
【解決手段】スリンガ30と、シールリング40と、を備える密封装置(インナー側シール部材9)において、シールリング30は、芯金41と、芯金41の第二壁部41bに連続する壁部材43と、を備え、スリンガ30の外板部32と芯金41との隙間は、ラビリンス50として構成され、スリンガ30と芯金41の第二壁部41cとの隙間、及び、スリンガ30と壁部材43との隙間は、第一空間61として構成され、第一空間61で少なくとも1つのリップ部47がスリンガ30に接触し、芯金41の第一壁部41b、第二壁部41c、及び壁部材43で囲まれる空間は第二空間62として構成され、ラビリンス50は、第一空間61及び第二空間62とそれぞれ連続するものとする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
スリンガと、シールリングと、を備える、密封装置であって、
前記スリンガは、
内方部材に外嵌される外嵌部と、
前記外嵌部から径方向外側に延びる中板部と、
前記外嵌部より径方向外側に位置する前記中板部から軸方向に沿って延びる外板部と、を備え、
前記シールリングは、
外方部材に内嵌される内嵌部と、前記内嵌部から径方向内側に延びる第一壁部と、前記前記内嵌部より径方向外側に位置する第一壁部から軸方向に沿って前記スリンガの前記中板部側に延びる第二壁部と、を備える、芯金と、
前記スリンガに接触するリップ部を備える弾性部材と、
前記芯金の前記第二壁部における前記スリンガの中板部側の端部に連続する壁部材と、を備え、
前記スリンガの前記外板部と前記芯金との隙間は、ラビリンスとして構成され、
前記スリンガと前記芯金の前記第二壁部との隙間、及び、前記スリンガと前記壁部材との隙間は、第一空間として構成され、前記第一空間で少なくとも1つの前記リップ部が前記スリンガに接触し、
前記芯金の前記第一壁部、前記芯金の前記第二壁部、及び前記壁部材で囲まれる空間は第二空間として構成され、
前記ラビリンスは、前記第一空間及び前記第二空間とそれぞれ連続する、
密封装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記壁部材は、前記芯金の前記第二壁部から径方向外側に延びる第三壁部と、前記第三壁部から前記スリンガの前記中板部側と反対側に延びる第四壁部と、を備え、
前記第一空間は、前記スリンガの前記外嵌部と前記芯金の前記第二壁部との隙間、前記スリンガの前記中板部と前記壁部材の前記第三壁部との隙間、及び前記スリンガの前記外板部と前記壁部材の前記第四壁部との隙間で構成される、請求項1に記載の密封装置。
【請求項3】
前記第二空間は、前記芯金の前記第一壁部、前記芯金の前記第二壁部、前記壁部材の前記第三壁部、及び前記壁部材の前記第四壁部で囲まれる空間で構成される、請求項2に記載の密封装置。
【請求項4】
前記リップ部は、前記スリンガの前記中板部に接触する一つのサイドリップと、前記スリンガの前記外嵌部に接触する一つのラジアルリップと、を備える、請求項3に記載の密封装置。
【請求項5】
前記リップ部は、前記スリンガの前記中板部に接触するサイドリップと、前記スリンガの前記外嵌部に接触するラジアルリップと、のうちいずれか一方を備える、請求項3に記載の密封装置。
【請求項6】
前記リップ部は、前記スリンガの前記外嵌部に接触する二つのラジアルリップを備える、請求項3に記載の密封装置。
【請求項7】
前記スリンガの前記外板部と前記壁部材の前記第四壁部との隙間は、軸方向に対して傾斜するように構成される、請求項3に記載の密封装置。
【請求項8】
前記壁部材の前記第三壁部の径方向内側端部を、前記芯金の前記第二壁部よりも径方向内側に延ばし、且つ、アウター側に折り曲げるようにして構成し、前記芯金の前記第二壁部に係合させる、請求項3に記載の密封装置。
【請求項9】
前記壁部材の前記第三壁部の径方向内側端部に凸部を複数個形成し、前記芯金の前記第二壁部と前記壁部材の前記第三壁部との境界部分を前記弾性部材で覆うとともに、前記弾性部材を複数個の前記凸部の間に設ける、請求項3に記載の密封装置。
【請求項10】
前記壁部材の前記第三壁部の径方向内側端部近傍に軸方向に貫通する貫通孔を複数個形成し、前記芯金の前記第二壁部と前記壁部材の前記第三壁部との境界部分を前記弾性部材で覆うとともに、前記弾性部材を前記貫通孔に設ける、請求項3に記載の密封装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、外方部材と内方部材との間の空間の開口を密封する密封装置及びそれ備えた車輪用軸受装置の技術に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車の車輪用軸受装置として、複列のアンギュラ玉軸受が一般に用いられている。前記車輪用軸受装置は、内周に複列の外側軌道溝を有する外方部材と、外周のインナー側端部に小径段部を有するハブ輪、およびハブ輪の小径段部に設けられる内輪からなり、複列の外側軌道溝に対向する複列の内側軌道溝を有する内方部材と、外方部材と内方部材との間の軸受空間の開口を密封する密封装置を備えるものが種々知られている。前記自動車の車輪用軸受装置の密封装置は、内方部材に外嵌されるスリンガと、外方部材に内嵌されるシールリングと、を備え、スリンガに接触するシールリングのリップ部によって、密封装置内に浸入した泥水等の異物がさらに軸受空間に浸入していくことを防止している。
【0003】
また、自動車等の車輪支持部の軸受装置に用いられる密封装置として、外側部材に内嵌される第1シール部材と、内側部材に外嵌される2重円筒形の第2シール部材とが組み合わさって構成され、第2シール部材の内径側及び外径側円筒部は、軸方向に沿って第1シール部材側に延びるように形成され、外径側円筒部は、第1シール部材の外側部材に対する内嵌部との間に軸方向に沿ったラビリンスを構成するものが公知となっている(特許文献1参照)。前記密封装置では、第1シール部材の外側部材に対する内嵌部との間に軸方向に沿ったラビリンスによって異物がリップ部に至ることを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6381120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記自動車等の車輪支持部の軸受装置に用いられる密封装置においては、ラビリンス内の異物がさらに密封装置内に浸入した際には、リップ部と第2シール部材との接触部分に当該異物が入り込む場合がある。そして、リップ部と第2シール部材との接触部分に当該異物が入り込むことによってリップ部が劣化して、密封装置によるシール性が低下するおそれがあった。このため、ラビリンス内の異物がリップ部に至ることをさらに抑制することが求められる。
【0006】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、ラビリンス内の異物がリップ部に至ることを抑制することができる密封装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
即ち、スリンガと、シールリングと、を備える、密封装置であって、
前記スリンガは、
内方部材に外嵌される外嵌部と、
前記外嵌部から径方向外側に延びる中板部と、
前記外嵌部より径方向外側に位置する前記中板部から軸方向に沿って延びる外板部と、を備え、
前記シールリングは、
外方部材に内嵌される内嵌部と、前記内嵌部から径方向内側に延びる第一壁部と、前記前記内嵌部より径方向外側に位置する第一壁部から軸方向に沿って前記スリンガの前記中板部側に延びる第二壁部と、を備える、芯金と、
前記スリンガに接触するリップ部を備える弾性部材と、
前記芯金の前記第二壁部における前記スリンガの中板部側の端部に連続する壁部材と、を備え、
前記スリンガの前記外板部と前記芯金との隙間は、ラビリンスとして構成され、
前記スリンガと前記芯金の前記第二壁部との隙間、及び、前記スリンガと前記壁部材との隙間は、第一空間として構成され、前記第一空間で少なくとも1つの前記リップ部が前記スリンガに接触し、
前記芯金の前記第一壁部、前記芯金の前記第二壁部、及び前記壁部材で囲まれる空間は第二空間として構成され、
前記ラビリンスは、前記第一空間及び前記第二空間とそれぞれ連続するものとしたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明の密封装置によれば、ラビリンス内の異物がリップ部に至ることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態に係る密封装置が用いられる車輪用軸受装置を示す断面図。
同じく車輪用軸受装置の密封装置が配置される部分の拡大断面図。
同じく車輪用軸受装置の密封装置が配置される部分の拡大断面図。
本発明の実施形態に係る密封装置を示す拡大断面図。
同じく密封装置を示す拡大断面図。
同じく密封装置を示す拡大断面図。
同じく密封装置を示す拡大断面図。
同じく密封装置を示す拡大断面図。
同じく密封装置の芯金と壁部材との境界部分をインナー側から視た拡大断面図。
同じく密封装置の芯金と壁部材との境界部分をインナー側から視た拡大断面図。
同じく密封装置の芯金と壁部材との境界部分をインナー側から視た拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

NTN株式会社
玉軸受
24日前
NTN株式会社
ころ軸受
1か月前
NTN株式会社
軸シール
2か月前
NTN株式会社
ころ軸受
2か月前
NTN株式会社
ころ軸受
2か月前
NTN株式会社
密封装置
6日前
NTN株式会社
転がり軸受
20日前
NTN株式会社
転がり軸受
11日前
NTN株式会社
深溝玉軸受
6日前
NTN株式会社
転がり軸受
19日前
NTN株式会社
球面滑り軸受
9日前
NTN株式会社
円筒ころ軸受
24日前
NTN株式会社
軸受用保持器
2日前
NTN株式会社
焼結合金軸受
1か月前
NTN株式会社
回転伝達装置
2か月前
NTN株式会社
状態監視装置
1か月前
NTN株式会社
車輪用軸受装置
2か月前
NTN株式会社
絶縁転がり軸受
2か月前
NTN株式会社
ピストンリング
2か月前
NTN株式会社
車輪用軸受装置
24日前
NTN株式会社
車輪用軸受装置
2か月前
NTN株式会社
車輪用軸受装置
5日前
NTN株式会社
車輪用軸受装置
12日前
NTN株式会社
絶縁転がり軸受
4日前
NTN株式会社
保持器付き針状ころ
1か月前
NTN株式会社
ラジアルフォイル軸受
4日前
NTN株式会社
シェル形針状ころ軸受
1か月前
NTN株式会社
算出装置、および算出方法
5日前
NTN株式会社
診断装置、および診断方法
2か月前
NTN株式会社
摺動ナットおよびすべりねじ装置
1か月前
NTN株式会社
通電ユニットおよび軸受ユニット
6日前
NTN株式会社
軸受用絶縁カバー及び転がり軸受
1か月前
学校法人中部大学
振動測定装置
4日前
NTN株式会社
転がり軸受用保持器及び転がり軸受
1か月前
NTN株式会社
転がり軸受用保持器および転がり軸受
1か月前
NTN株式会社
密封装置及びそれを備えた車輪用軸受装置
5日前
続きを見る