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公開番号2025128811
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-03
出願番号2024025741
出願日2024-02-22
発明の名称燃料電池システム及びその制御方法
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01M 8/04303 20160101AFI20250827BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】燃料電池の運転を停止する際に、燃料電池の出力を一定値以下に抑制しながら、燃料電池スタックの劣化を抑制することが可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システム(FCシステム1)は、燃料ガスと酸化剤ガスの反応により発電する燃料電池スタック(FCスタック2)と、酸化剤ガスを燃料電池スタックに供給する酸化剤ガス供給装置3と、燃料電池スタック内の酸素濃度を取得する酸素濃度取得部51と、燃料電池スタックの電圧を制御する電圧制御部52と、を備え、電圧制御部52は、燃料電池システムを停止する際に、燃料電池スタックの電圧の低下レートを酸素濃度に応じて変化させる。
【選択図】図5


特許請求の範囲【請求項1】
燃料電池システムであって、
燃料ガスと酸化剤ガスの反応により発電する燃料電池スタックと、
前記酸化剤ガスを前記燃料電池スタックに供給する酸化剤ガス供給装置と、
前記燃料電池スタック内の酸素濃度を取得する酸素濃度取得部と、
前記燃料電池スタックの電圧を制御する電圧制御部と、を備え、
前記電圧制御部は、前記燃料電池システムを停止する際に、前記燃料電池スタックの電圧の低下レートを前記酸素濃度に応じて変化させる、
燃料電池システム。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記燃料電池スタックに供給される前記酸化剤ガスの流量を酸化剤ガス流量として取得する流量取得部と、
前記燃料電池スタックの電流値を取得する電流値取得部と、を更に備え、
前記酸素濃度取得部は、前記酸化剤ガス流量及び前記電流値に基づき前記酸素濃度を推定して取得する
ことを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
前記電圧制御部は、前記燃料電池システムを停止する際に、前記酸素濃度が高いほど、前記電圧の前記低下レートを低下させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
【請求項4】
前記電圧制御部は、前記燃料電池システムを停止する際に、前記酸素濃度が低いほど、前記電圧の前記低下レートを上昇させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
【請求項5】
燃料ガスと酸化剤ガスの反応により発電する燃料電池スタックと、
前記酸化剤ガスを前記燃料電池スタックに供給する酸化剤ガス供給手段と、
前記燃料電池スタック内の酸素濃度を取得する酸素濃度取得手段と、
前記燃料電池スタックの電圧を制御する電圧制御手段と、を有する燃料電池システムの制御方法であって、
前記電圧制御手段は、前記燃料電池システムを停止する際に、前記燃料電池スタックの電圧の低下レートを前記酸素濃度に応じて変化させる制御を実行する、
燃料電池システムの制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池の運転を停止する際に、電圧を効率よく低下させることが可能な燃料電池システム及びその制御方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する燃料電池に関する研究開発が行われている。
【0003】
燃料電池により発電を行う燃料電池システムにおいては、燃料電池の運転を停止する際に、カソード系内に残留する酸素により電極や電解質膜の劣化が生じるという問題がある。こうした問題への対処として、燃料電池の停止の際、アノードに水素等の燃料ガスを適量供給してカソードに残留する酸素と反応させ、それにより残留酸素を消費させることで燃料電池の劣化を抑制する技術が開発されている。
【0004】
例えば特許文献1では、燃料電池システムの停止中、燃料電池スタックの電圧値に基づき、カソード内の酸素が正常に消費されているか否かを判定し、その判定結果に基づき、アノードに供給される燃料ガスの圧力を変化させることにより、カソード内の残留酸素を消費するのに十分な量の燃料ガスを供給する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-087529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、燃料電池の運転を停止する際には、制御部からの電圧指令値に応じて、一定の低下レートで燃料電池スタックの電圧を低下させる制御が行われている。
ここで、燃料電池スタックの電圧を低下させる際には、燃料電池スタックの劣化を抑制する観点から、可能な限り迅速に燃料電池スタックの電圧を低下させたいという要求がある。
一方、一般的な燃料電池のI-V特性及びI-P特性により、燃料電池スタックの電圧が低下すると電流が増大し、電流が増大すると出力(発電量)が増大する。例えば燃料電池が発電した電力をバッテリに蓄電するシステムの場合、バッテリ側の充電特性によりバッテリに供給可能な電力には上限が存在する。そのため、燃料電池スタックの出力を一定値以下に抑える必要があり、これにより燃料電池スタックの電圧を急速に低下させることが困難となる場合がある。
【0007】
このように、燃料電池スタックの電圧を低下させる際には、上述したような2つの相反する要求が存在する。従来、これらの要求を両立させることが困難であったため、一方の要求を満たす代わりに他方の要求については妥協する形で電圧指令値の低下レートを設定していた。
すなわち、燃料電池スタックの劣化抑制を重視する場合には、バッテリに供給可能な電力上限を超えてしまう可能性があることを承知の上で、電圧低下レートを高く設定することで素早く電圧を低下させていた。一方、バッテリに供給可能な電力上限を重視する場合には、燃料電池スタックの劣化が進むことを承知の上で電圧低下レートを低く設定することで緩やかに電圧を低下させていた。
そのため、燃料電池の運転を停止する際に、燃料電池の出力をバッテリに供給可能な電力上限以下に抑制しながら、燃料電池スタックの劣化を抑制することが可能な燃料電池システムが要望されていた。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、燃料電池の運転を停止する際に、燃料電池の出力を一定値以下に抑制しながら、燃料電池スタックの劣化を抑制することが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。そして、延いてはエネルギーの効率化に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するために、本発明の請求項1に係る燃料電池システム(FCシステム1)は、燃料ガスと酸化剤ガスの反応により発電する燃料電池スタック(FCスタック2)と、酸化剤ガスを燃料電池スタックに供給する酸化剤ガス供給装置3と、燃料電池スタック内の酸素濃度を取得する酸素濃度取得部51と、燃料電池スタックの電圧を制御する電圧制御部52と、を備え、電圧制御部52は、燃料電池システムを停止する際に、燃料電池スタックの電圧の低下レートを酸素濃度に応じて変化させる。
【0010】
この燃料電池システムでは、酸素濃度取得部により、燃料電池スタック内の酸素濃度が取得され、電圧制御部は、燃料電池システムを停止する際の燃料電池スタックの電圧低下レートを、取得した酸素濃度に応じて変化させる。
本発明では、燃料電池システムの停止後の燃料電池スタック内の酸素濃度を、燃料電池システムの停止処理開始後の発電量を示す指標として用いる。例えば、燃料電池スタック内の酸素濃度が高いときには、燃料電池スタックにおける発電量が大きく、燃料電池スタックの出力が過大になりやすいと判断する。一方、燃料電池スタック内の酸素濃度が低いときには、燃料電池スタックにおける発電量が小さく、燃料電池スタックの出力が過大になるおそれは小さいと判断する。
そして、従来のように一定(固定)の電圧低下レートを用いるのではなく、酸素濃度に応じて電圧低下レートを変化させることで、燃料電池スタックの発電の状態に応じて異なる電圧低下レートを用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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