TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025133061
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2025027562
出願日2025-02-25
発明の名称ウエハ加工用洗浄剤組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類H01L 21/304 20060101AFI20250903BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】一態様において、ウエハ加工用接着剤の除去性に優れるウエハ加工用洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】本開示は、一態様において、ウエハに残留するウエハ加工用接着剤を除去するための洗浄剤組成物であって、炭素数2以上10以下である含窒素非プロトン性極性溶媒(成分A)と有機アミン(成分B)とを含有し、成分Aがニトリル化合物であり、成分Aと成分Bからなる混合溶媒のハンセン溶解度パラメータ値が20.0以上26.0以下である、ウエハ加工用洗浄剤組成物に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ウエハに残留するウエハ加工用接着剤を除去するための洗浄剤組成物であって、
炭素数2以上10以下である含窒素非プロトン性極性溶媒(成分A)と、有機アミン(成分B)と、を含有し、
成分Aがニトリル化合物であり、
成分Aと成分Bからなる混合溶媒のハンセン溶解度パラメータ値が20.0以上26.0以下である、ウエハ加工用洗浄剤組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
成分Aの含有量が、50.0質量%以上99.9質量%以下である、請求項1に記載のウエハ加工用洗浄剤組成物。
【請求項3】
成分Bが、下記式(I)で表される化合物を含む、請求項1又は2に記載のウエハ加工用洗浄剤組成物。
TIFF
2025133061000004.tif
29
170
上記式(I)中、R
1
は、炭素数2以上4以下の直鎖のアルカノール基を示し、R
2
は、炭素数2以上4以下の直鎖のアルカノール基、メチル基又は水素原子を示し、R
3
は、メチル基又は水素原子を示す。
【請求項4】
前記成分Bは、モノエタノールアミン、及び2ー(メチルアミノ)エタノールから選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載のウエハ加工用洗浄剤組成物。
【請求項5】
前記成分Bの含有量が、0.1質量%以上50.0質量%以下である、請求項1又は2に記載のウエハ加工用洗浄剤組成物。
【請求項6】
成分Bと成分Aとの質量比B/Aが、0.001以上、1以下である、請求項1又は2に記載のウエハ加工用洗浄剤組成物。
【請求項7】
前記ウエハ加工用洗浄剤組成物が、水を含まないか、水の含有量が5質量%以下である、請求項1又は2に記載のウエハ加工用洗浄剤組成物。
【請求項8】
ウエハ加工用接着剤が付着したウエハから該接着剤を除去する洗浄方法であって、
請求項1又は2に記載のウエハ加工用洗浄剤組成物を用いて、ウエハ加工用接着剤が付着したウエハを洗浄する洗浄工程を含む、ウエハ洗浄方法。
【請求項9】
前記洗浄工程は、前記接着剤が付着したウエハを50℃以上100℃以下の前記洗浄剤組成物に浸漬する工程である、請求項8に記載のウエハ洗浄方法。
【請求項10】
(1)ウエハを固定部材に接着剤で接着する工程と、
(2)ウエハの固定部材との接着面の裏面を研磨する工程と、
(3)ウエハの研磨された面を加工する工程と、
(4)加工されたウエハと固定部材とを分離する工程と、
(5)分離されたウエハに残留する接着剤を洗浄剤で除去する工程と、
を含む半導体基板の製造方法であって、
前記洗浄剤が、炭素数2以上10以下である含窒素非プロトン性極性溶媒(成分A)と有機アミン(成分B)とを含有し、成分Aがニトリル化合物であり、成分Aと成分Bからなる混合溶媒のハンセン溶解度パラメータ値が20.0以上26.0以下である洗浄剤組成物である、半導体基板の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ウエハ加工用洗浄剤組成物、これを用いた洗浄方法及び半導体基板の製造方法、並びに、接着剤除去剤に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、半導体デバイスの高集積化が飛躍的に進んでおり、3次元集積回路(3DIC)技術が注目されている。3DIC技術は、ウエハをシリコン貫通電極(TSV)等によって結線しながら多層に積層する技術である。ウエハを多層に積層する際、回路が形成されたウエハの裏面(回路が形成されていない面)を研磨によって薄型化し、さらに裏面に電極形成を行うなどの加工が必要である。
薄型化前のウエハは固定部材(支持体)に接着剤で接着(仮接着、仮固定)されており、研磨や電極形成等の加工を経た後、ウエハが固定部材から分離される。固定部材から分離されたウエハには接着剤が残留していることが多く、その後の工程に不具合を生じることがある。そのため、ウエハに残留する接着剤を除去するための洗浄工程が行われている。
【0003】
このような接着剤等の残留物を除去するための組成物が各種開発されている。
例えば、特許文献1には、基板表面に存在するパーティクルやカーボン・ディフィクトを除去できる半導体基板用洗浄剤として、カルボキシ基を少なくとも1個有する有機酸0.05~50重量%、特定の錯化剤0.01~30重量%、及び、特定の有機溶媒0.05~50重量%を含む洗浄剤が提案されている。
特許文献2には、レジスト残渣物や配線材料由来の金属残渣物を除去するための洗浄剤として、フッ化アンモニウム、メタンスルホン酸、特定の炭素-炭素三重結合を有する化合物、特定の水溶性有機溶剤、及び水をそれぞれ特定の含有量で含有する残渣剥離液組成物が提案されている。
特許文献3には、粘着剤を除去できる処理液として、ハンセン溶解度パラメータ値が25以下である液体とアルカリ化合物を含み、該ハンセン溶解度パラメータ値が25以下である液体が低級アルコールと該低級アルコール以外の有機溶媒との混合溶媒を含み、アルカリ化合物の濃度が0.05重量%~20重量%である、粘着剤処理液が提案されている。
特許文献4には、剥離した半導体回路形成基板または支持基板に付着した接着剤層を洗浄するリワーク溶剤として、少なくともアミン系溶媒、および特定のグリコールエーテル系溶媒を含有するリワーク溶剤が開示されている。
特許文献5には、残渣除去性に優れる半導体デバイス用組成物として、アルコールと非プロトン性極性溶媒とアゾール化合物とアルカノールアミンと水とを含む組成物が提案されている。
特許文献6には、フォトレジストを基板から除去するための組成物として、(i)アルカノールアミン、(ii)エーテルアルコール溶媒又は芳香族含有アルコール、及び、(iii)腐食防止剤を含む洗浄剤組成物が提案されている。
特許文献7には、半導体製造工程においてウエハの回路面に残存する接着ポリマーを金属の腐食なく除去できる高分子除去用組成物として、フッ化アルキル化合物、極性プロトン性溶媒、及びアミン化合物を含み、アミン化合物は非環状2級アミン化合物又は非環状アミン化合物を含むものである、高分子洗浄用組成物が提案されている。
特許文献8には、電子部品等に付着している油脂類、樹脂、パーティクル等を除去するためのアルカリ洗浄剤として、アルカリ成分及び親水性有機溶剤からなり、30℃における電導度が0.1~3.0mS/cmである洗浄剤が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-186480号公報
WO2010/016350号
特開2023-105258号公報
WO2016/021646号
WO2022/163350号
特表2022-549372号公報
特開2021-158352号公報
特開2006-63201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
3次元集積回路(3DIC)の製造過程において、固定部材(支持体)に接着剤で接着(仮接着、仮固定)されたウエハを研磨した後の電極形成等の加工は、150℃以上の高温下で行われることがあり、接着剤が加熱によって変質すると、除去が難しくなる傾向にある。洗浄剤組成物には、このようなウエハ加工時に用いられる仮固定用接着剤(ウエハ加工用接着剤)に対する除去性(洗浄性)に優れたものが要求される。
しかしながら、特許文献1~3で提案されているような組成物では、ウエハ加工用接着剤に対する除去性が十分ではない。また、特許文献4の実施例には、モノエタノールアミンと1-メチル-2-ピロリドン(NMP)を含むリワーク剤が提案されているが、NMP等は近年、環境面から洗浄剤組成物としての使用が規制されつつある。
【0006】
そこで、本開示は、ウエハ加工用接着剤の除去性に優れるウエハ加工用洗浄剤組成物、これを用いた洗浄方法及び半導体基板の製造方法、並びに、接着剤除去剤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、一態様において、ウエハに残留するウエハ加工用接着剤を除去するための洗浄剤組成物であって、炭素数2以上10以下である含窒素非プロトン性極性溶媒(成分A)と有機アミン(成分B)とを含有し、成分Aがニトリル化合物であり、成分Aと成分Bからなる混合溶媒のハンセン溶解度パラメータ値が20.0以上26.0以下である、ウエハ加工用洗浄剤組成物に関する。
【0008】
本開示は、一態様において、ウエハ加工用接着剤が付着したウエハから該接着剤を除去する洗浄方法であって、本開示のウエハ加工用洗浄剤組成物を用いて、ウエハ加工用接着剤が付着したウエハを洗浄する洗浄工程を含む、ウエハ洗浄方法に関する。
【0009】
本開示は、一態様において、(1)ウエハを固定部材に接着剤で接着する工程と、(2)ウエハの固定部材との接着面の裏面を研磨する工程と、(3)ウエハの研磨された面を加工する工程と、(4)加工されたウエハと固定部材とを分離する工程と、(5)分離されたウエハに残留する接着剤を洗浄剤で除去する工程と、を含む半導体基板の製造方法であって、前記洗浄剤が、炭素数2以上10以下である含窒素非プロトン性極性溶媒(成分A)と有機アミン(成分B)とを含有し、成分Aがニトリル化合物であり、成分Aと成分Bからなる混合溶媒のハンセン溶解度パラメータ値が20.0以上26.0以下である洗浄剤組成物である、半導体基板の製造方法に関する。
【0010】
本開示は、一態様において、ウエハに残留するウエハ加工用接着剤を除去するための接着剤除去剤であって、炭素数2以上10以下である含窒素非プロトン性極性溶媒(成分A)と、有機アミン(成分B)と、を含有し、成分Aがニトリル化合物であり、成分Aと成分Bからなる混合溶媒のハンセン溶解度パラメータ値が20.0以上26.0以下である、接着剤除去剤に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

花王株式会社
容器
2か月前
花王株式会社
飲料
3か月前
花王株式会社
容器
2か月前
花王株式会社
容器
3か月前
花王株式会社
飲料
3か月前
花王株式会社
飲料
2か月前
花王株式会社
容器
2か月前
花王株式会社
温熱具
3か月前
花王株式会社
研磨液
3か月前
花王株式会社
研磨液
3か月前
花王株式会社
注出部材
2か月前
花王株式会社
消臭方法
2か月前
花王株式会社
注出部材
2か月前
花王株式会社
製造装置
3か月前
花王株式会社
放散装置
2日前
花王株式会社
酸性飲料
3か月前
花王株式会社
吹付工法
3か月前
花王株式会社
吸収性物品
15日前
花王株式会社
吸収性物品
15日前
花王株式会社
カプセル剤
2か月前
花王株式会社
吸収性物品
2か月前
花王株式会社
容器組立体
25日前
花王株式会社
アイマスク
2か月前
花王株式会社
パウチ容器
18日前
花王株式会社
固形入浴剤
22日前
花王株式会社
樹脂組成物
2か月前
花王株式会社
皮膚外用剤
2か月前
花王株式会社
吸収性物品
15日前
花王株式会社
皮膚化粧料
1か月前
花王株式会社
化粧料容器
1か月前
花王株式会社
空洞充填材
3か月前
花王株式会社
物品保持具
3か月前
花王株式会社
皮膚化粧料
3か月前
花王株式会社
皮膚化粧料
3か月前
花王株式会社
香料組成物
3か月前
花王株式会社
皮膚洗浄方法
3か月前
続きを見る