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公開番号2025134745
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2025095140,2024547352
出願日2025-06-06,2023-09-13
発明の名称電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラム
出願人京セラ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01S 13/34 20060101AFI20250909BHJP(測定;試験)
要約【課題】電波の送受信により人体などの心拍を良好な精度で検出し得る電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】電子機器は、送信波を送信する送信部と、送信波の物標からの反射波を受信する受信部と、送信波及び反射波のビート信号をフーリエ変換した後の変換信号に基づいて、物標の距離位置、方向、及び速度を検出する信号処理部とを備え、信号処理部は、検出された物標の距離、方向、及び速度に基づいて、物標の心拍情報を抽出する抽出部を備え、抽出部は、変換信号から、複数の距離レンジを中心とする、複数の窓関数により当該物標の心拍に伴う振動に相当する信号成分を抽出し、抽出した信号成分に学習分類器を適用することにより、心拍として最も適切な最適信号を選択し、最適信号からピーク時間の間隔を示す値を取得し、この間隔を示す値の分散及び中心値に基づいて、物標の心拍間隔を抽出する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
送信波を送信する送信部と、
前記送信波の物標からの反射波を受信する受信部と、
前記送信波及び前記反射波のビート信号をフーリエ変換した後の変換信号に基づいて、前記物標の距離位置、方向、及び速度を検出する信号処理部と、
を備える電子機器であって、
前記信号処理部は、前記検出された物標の距離、方向、及び速度に基づいて、当該物標の心拍情報を抽出する抽出部を備え、
前記抽出部は、
前記変換信号から、複数の距離レンジを中心とする、複数の窓関数により当該物標の心拍に伴う振動に相当する信号成分を抽出し、
前記抽出した信号成分に学習分類器を適用することにより、心音として最も適切な心音信号を選択し、
前記最も適切な心音信号に対してエンベロープ処理を行うことにより、心拍として最も適切な最適信号を選択し、
前記最適信号からピーク時間の間隔を示す値を取得し、当該間隔を示す値の分散及び中心値に基づいて、前記物標の心拍間隔を抽出する、電子機器。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記抽出部は、
前記変換信号の複数の位置に着目して前記信号成分を抽出し、
当該抽出された前記信号成分に、特異値分解を利用してノイズを除去する処理であって、前記抽出された信号成分の周波数を利用する処理を実行する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記抽出部は、
前記変換信号に複数の窓関数を作用させて、前記物標の存在する点群のもつマイクロドップラー成分を抽出する処理と、
前記抽出されたマイクロドップラー成分に対して、主成分分析及び特異値分解の少なくとも一方を行う処理と、
前記主成分分析及び特異値分解の少なくとも一方が行われた結果に対して、短時間フーリエ変換、連続ウェーブレット変換、及びバンドパスフィルタの少なくともいずれかを用いた、周波数フィルタリングを行う処理と、
前記周波数フィルタリングされた結果に対して、心音に適切なウェーブレット関数及びスケーリング関数を用いて、離散ウェーブレット変換を含む多重解像度解析を行う、請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記抽出部は、前記物標の心拍に伴う振動に相当する信号成分に対して心音信号としての最適性の判定を学習分類器によって行い、
前記学習分類器によって最適と判定された信号成分に対して、移動分散の処理を用いてエンベロープ信号を抽出する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記抽出部は、
前記信号成分に対して、連続ウェーブレット変換、離散ウェーブレット変換、ウェーブレット散乱係数、メル周波数ケプストラム係数、又は移動分散の処理のいずれかを用いてエンベロープ信号を抽出し、
前記エンベロープ信号に対して、トレーニングされた学習分類器を用いて、前記信号成分の心音について算定されたスコアに基づいて、最適なエンベロープ信号を決定する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記抽出部は、
抽出された前記最適なエンベロープ信号に対してピーク時間の間隔値を取得して、当該間隔値の値集合の分散及び中心値を推定し、
前記推定された分散及び中心値に基づいて、前記エンベロープ信号から心拍間隔を抽出するための基準を作成し、
当該基準を用いて、前記エンベロープ信号から心拍間隔を抽出する、請求項5に記載電子機器。
【請求項7】
前記抽出部は、
抽出された前記最適なエンベロープ信号に基づいて第1心音及び第2心音を検出し、
前記第1心音と前記第2心音との間隔、及び、前記第2心音と前記第1心音との間隔について、前記間隔のヒストグラム又は確率密度分布に基づいて、DPマッチングを用いることにより、前記物標の心拍間隔を算定する、請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
送信部から送信波を送信するステップと、
前記送信波の物標からの反射波を受信において受信するステップと、
前記送信波及び前記反射波のビート信号をフーリエ変換した後の変換信号に基づいて、前記物標の距離位置、方向、及び速度を検出するステップと、
前記検出された物標の距離、方向、及び速度に基づいて、当該物標の心拍情報を抽出するステップと
を含む電子機器の制御方法であって、
前記物標の心拍情報を抽出するステップにおいて、
前記変換信号から、複数の距離レンジを中心とする、複数の窓関数により当該物標の心拍に伴う振動に相当する信号成分を抽出し、
前記抽出した信号成分に学習分類器を適用することにより、心音として最も適切な心音信号を選択し、
前記最も適切な心音信号に対してエンベロープ処理を行うことにより、心拍として最も適切な最適信号を選択し、
前記最適信号からピーク時間の間隔を示す値を取得し、当該間隔を示す値の分散及び中心値に基づいて、前記物標の心拍間隔を抽出する、電子機器の制御方法。
【請求項9】
電子機器に、
送信部から送信波を送信するステップと、
前記送信波の物標からの反射波を受信において受信するステップと、
前記送信波及び前記反射波のビート信号をフーリエ変換した後の変換信号に基づいて、前記物標の距離位置、方向、及び速度を検出するステップと、
前記検出された物標の距離、方向、及び速度に基づいて、当該物標の心拍情報を抽出するステップと
を実行させるプログラムであって、
前記物標の心拍情報を抽出するステップにおいて、
前記変換信号から、複数の距離レンジを中心とする、複数の窓関数により当該物標の心拍に伴う振動に相当する信号成分を抽出し、
前記抽出した信号成分に学習分類器を適用することにより、心音として最も適切な心音信号を選択し、
前記最も適切な心音信号に対してエンベロープ処理を行うことにより、心拍として最も適切な最適信号を選択し、
前記最適信号からピーク時間の間隔を示す値を取得し、当該間隔を示す値の分散及び中心値に基づいて、前記物標の心拍間隔を抽出する、プログラム。

発明の詳細な説明【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2022年9月16日に日本国に特許出願された特願2022-148632の優先権を主張するものであり、この先の出願の開示全体を、ここに参照のために取り込む。
続きを表示(約 3,800 文字)【技術分野】
【0002】
本開示は、電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0003】
例えば自動車に関連する産業などの分野において、自車両と所定の物体との間の距離などを測定する技術が重要視されている。特に、近年、ミリ波のような電波を送信し、障害物などの物体に反射した反射波を受信することで、物体との間の距離などを測定するレーダ(RADAR(Radio Detecting and Ranging))の技術が、種々研究されている。このような距離などを測定する技術の重要性は、運転者の運転をアシストする技術、及び、運転の一部又は全部を自動化する自動運転に関連する技術の発展に伴い、今後ますます高まると予想される。
【0004】
また、送信された電波が所定の物体に反射した反射波を受信することで、当該物体の存在などを検出する技術について、種々の提案がされている。例えば特許文献1は、マイクロ波を利用することで、人の存在及び人の生体情報を検出し得る装置を提案している。また、例えば特許文献2は、マイクロ波レーダの反射信号に基づいて、生体の呼吸又は心拍の周波数のようなバイタルサインを検出する装置を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2002-71825号公報
特開2021-32880号公報
【発明の概要】
【0006】
一実施形態に係る電子機器は、
送信波を送信する送信部と、
前記送信波の物標からの反射波を受信する受信部と、
前記送信波及び前記反射波のビート信号をフーリエ変換した後の変換信号に基づいて、前記物標の距離位置、方向、及び速度を検出する信号処理部と、
を備える。
前記信号処理部は、前記検出された物標の距離、方向、及び速度に基づいて、当該物標の心拍情報を抽出する抽出部を備える。
前記抽出部は、
前記変換信号から、複数の距離レンジを中心とする、複数の窓関数により当該物標の心拍に伴う振動に相当する信号成分を抽出し、
前記抽出した信号成分に学習分類器を適用することにより、心音として最も適切な心音信号を選択し、
前記最も適切な心音信号に対してエンベロープ処理を行うことにより、心拍として最も適切な最適信号を選択し、
前記最適信号からピーク時間の間隔を示す値を取得し、当該間隔を示す値の分散及び中心値に基づいて、前記物標の心拍間隔を抽出する。
【0007】
一実施形態に係る電子機器の制御方法は、
送信部から送信波を送信するステップと、
前記送信波の物標からの反射波を受信において受信するステップと、
前記送信波及び前記反射波のビート信号をフーリエ変換した後の変換信号に基づいて、前記物標の距離位置、方向、及び速度を検出するステップと、
前記検出された物標の距離、方向、及び速度に基づいて、当該物標の心拍情報を抽出するステップと
を含む。
前記物標の心拍情報を抽出するステップにおいて、
前記変換信号から、複数の距離レンジを中心とする、複数の窓関数により当該物標の心拍に伴う振動に相当する信号成分を抽出し、
前記抽出した信号成分に学習分類器を適用することにより、心音として最も適切な心音信号を選択し、
前記最も適切な心音信号に対してエンベロープ処理を行うことにより、心拍として最も適切な最適信号を選択し、
前記最適信号からピーク時間の間隔を示す値を取得し、当該間隔を示す値の分散及び中心値に基づいて、前記物標の心拍間隔を抽出する。
【0008】
一実施形態に係るプログラムは、
電子機器に、
送信部から送信波を送信するステップと、
前記送信波の物標からの反射波を受信において受信するステップと、
前記送信波及び前記反射波のビート信号をフーリエ変換した後の変換信号に基づいて、前記物標の距離位置、方向、及び速度を検出するステップと、
前記検出された物標の距離、方向、及び速度に基づいて、当該物標の心拍情報を抽出するステップと
を実行させる。
前記物標の心拍情報を抽出するステップにおいて、
前記変換信号から、複数の距離レンジを中心とする、複数の窓関数により当該物標の心拍に伴う振動に相当する信号成分を抽出し、
前記抽出した信号成分に学習分類器を適用することにより、心音として最も適切な心音信号を選択し、
前記最も適切な心音信号に対してエンベロープ処理を行うことにより、心拍として最も適切な最適信号を選択し、
前記最適信号からピーク時間の間隔を示す値を取得し、当該間隔を示す値の分散及び中心値に基づいて、前記物標の心拍間隔を抽出する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
一実施形態に係る電子機器の使用態様を説明する図である。
一実施形態に係る電子機器の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
一実施形態に係る電子機器が処理する信号の構成を説明する図である。
一実施形態に係る電子機器による信号の処理を説明する図である。
一実施形態に係る電子機器による信号の処理を説明する図である。
一実施形態に係る電子機器による信号の処理を説明する図である。
一実施形態に係る電子機器のアンテナアレイにおけるアンテナの配置の例及び動作原理を概略的に示す図である。
一実施形態に係る電子機器のアンテナアレイにおけるアンテナの配置の例を示す図である。
一実施形態に係る電子機器による信号の処理の例を示す図である。
一実施形態に係る電子機器による信号の処理の例を示す図である。
一実施形態に係る電子機器の動作の比較例を説明するフローチャートである。
一実施形態に係る電子機器の動作を説明するフローチャートである。
一実施形態に係る電子機器の動作を説明するフローチャートである。
一実施形態に係る電子機器によるマルチウインドウ処理を説明する図である。
一実施形態に係る電子機器による特異値分解における目的信号及びノイズ信号を表すそれぞれのランクの関係を示す図である。
一実施形態に係る電子機器による離散ウェーブレット変換による多重解像度解析を概念的に示す図である。
一実施形態に係る電子機器による、最良の心音の包絡線を分類識別する処理を概念的に説明する図である。
一実施形態に係る電子機器において、連続ウェーブレット変換により1次元化処理を施した結果を示す図である
一実施形態に係る電子機器による機械学習を概念的に示す図である。
一実施形態に係る電子機器による信号の分類識別の例を示す図である。
一実施形態に係る電子機器による最良心音の包絡線の平均絶対パーセント誤差の例を示す図である。
一実施形態に係る電子機器によって検出した2つの心音のエンベロープを拡大して示す図である。
一実施形態に係る電子機器によって検出される心音のピーク間隔のヒストグラムを示す図である。
一実施形態に係る電子機器による心音の包絡線の切り出しを説明する図である。
一実施形態に係る電子機器によるRRI推定のためのDPマッチングを説明する図である。
一実施形態に係る電子機器によって得られる心音の時系列波形を示す図である。
一実施形態に係る電子機器によって得られる心音の時系列波形を示す図である。
一実施形態に係る電子機器によって得られるRRIの時系列波形を示す図である。
一実施形態に係る電子機器によって得られるRRIのパワースペクトル密度を示す図である。
一実施形態に係る電子機器のアンテナアレイにおけるアンテナの配置の例を示す図である。
一実施形態に係る電子機器の処理において、オートエンコーダの再構成誤差出力の負ピークを説明する図である。
一実施形態に係る電子機器の処理において、オートエンコーダの再構成誤差出力の負ピークを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
人体などの心拍のような微弱な振動を、例えばミリ波のような電波の送受信により良好な精度で検出できれば、多種多様な分野において役立つことが期待できる。本開示の目的は、電波の送受信により人体などの心拍を良好な精度で検出し得る電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラムを提供することにある。一実施形態によれば、電波の送受信により人体などの心拍を良好な精度で検出し得る電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラムを提供することができる。以下、一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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