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公開番号2025069659
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2023179506
出願日2023-10-18
発明の名称電磁波遮断構造体
出願人コグニティブリサーチラボ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H05K 9/00 20060101AFI20250423BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】屋外環境に対する耐性の高い電磁波遮断構造体(ファラデーケージの素材)を提供する。
【解決手段】電磁波遮断構造体(100)は、導電体である第一の材料からなる第一の部材(110)と、第一の材料の導電率よりも小さい導電率及び第一の材料よりも高い耐食性を有する第二の材料からなる第二の部材(120)と、からなり、第二の部材(120)は第一の部材(110)の表面の少なくとも一部を覆う。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
導電体である第一の材料からなる第一の部材と、
前記第一の材料の導電率よりも小さい導電率及び前記第一の材料よりも高い耐食性を有する第二の材料からなる第二の部材と、
からなる電磁波遮断構造体であって、
前記第二の部材は前記第一の部材の表面の少なくとも一部を覆うものである電磁波遮断構造体。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記第一の部材は、電磁波に晒される第一の面と、当該第一の面の反対側に位置する第二の面と、を有しており、
前記第二の部材は前記第一の面及び前記第二の面のうち少なくとも前記第一の面を覆うものであることを特徴とする請求項1に記載の電磁波遮断構造体。
【請求項3】
前記第一の部材及び前記第二の部材のうち少なくとも前記第二の部材はメッシュ構造を有することを特徴とする請求項2に記載の電磁波遮断構造体。
【請求項4】
前記第二の部材はメッシュパターンが相互に異なる少なくとも2個の補助メッシュ部材からなり、前記補助メッシュ部材を重ねた状態で前記第一の部材を覆うものであることを特徴とする請求項2に記載の電磁波遮断構造体。
【請求項5】
前記第二の部材は、前記第一の部材の表面を覆う第一の面と、当該第一の面とは反対側に位置する第二の面と、を有しており、
前記第二の面の表面には凹凸が形成され、または、前記第二の表面は波形形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電磁波遮断構造体。
【請求項6】
前記第一の部材が前記第二の部材と接する側の前記第一の部材の表面及び前記第二の部材の外側表面の少なくとも何れか一方は外部電磁波の波長より短い最大高さまたは最大深さを有する表面粗さを有するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁波遮断構造体。
【請求項7】
前記第一の部材は棒状または線状であり、前記第二の部材は前記第一の部材の外周面を覆うものであることを特徴とする請求項1に記載の電磁波遮断構造体。
【請求項8】
前記第一の材料は金、銀または銅であることを特徴とする請求項1に記載の電磁波遮断構造体。
【請求項9】
前記第二の材料はステンレス鋼またはチタンであることを特徴とする請求項1に記載の電磁波遮断構造体。
【請求項10】
前記第二の材料は電磁波を反射せず、透過させる性質を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の電磁波遮断構造体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は電磁波の通過を遮断する電磁波遮断構造体に関し、さらに、この電磁波遮断構造体を応用した電磁波遮断システムに関する。この電磁波遮断構造体はファラデーケージの素材となるものである。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年では、電磁波(外部電磁波)に起因する多くの問題が発生している。
例えば、種々の装置から発生する電磁波のノイズは電子機器の誤作動の原因になっている。
国際情勢に鑑みれば、EMP (Electromagnetic Pulse:電磁パルス)による攻撃のリスクも無視できない。EMPによる攻撃を受けると、多くの場合、電子機器は使用不能になる。
また、最近では、有料道路のETC(Electronic Toll Collection System:自動料金支払いシステム)が設置されている料金所におけるETCの誤作動が問題視されている。具体的には、ETC用の走行レーンを大型車が連続して通過すると、それらの車両の通過判定を正確に行うことができないことがある、という問題である。意図しない電波の反射が原因であると推定される。
さらに、電子機器から漏洩する電磁波を遮断することも必要である。漏洩した電磁波を検出・分析されると、情報漏洩につながるからである。
このため、これまでに多くの電磁波対策が提案されている。
【0003】
電磁波対策の一つとして、以前からよく知られているファラデーケージと呼ばれるものがある。
ファラデーケージとは、導体でつくられた器や籠、あるいは、そのような器や籠で囲まれた空間を指す。
導体に囲まれた内部の空間には電気力線は侵入できないため、外部からの電界は遮蔽される。具体的には、空間内では外部からの電界を打ち消すように電荷が再配置されるため、電界はゼロになる。
例えば、特開平9-257948号公報及び特開昭62-36565号公報にはファラデーケージの利用例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-257948号公報
特開昭62-36565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ファラデーケージを構成する導体としては金属が多用される。
しかしながら、金属は耐食性が小さいため、雨が降ったりする屋外での使用には不適である。
本発明はこのような従来から使用されているファラデーケージにおける問題点に鑑みてなされたものであり、ファラデーケージの弱点を補強する、ファラデーケージの構成素材としての電磁波遮断構造体、さらには、この電磁波遮断構造体を用いた電磁波遮断システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するため、本発明は、導電体である第一の材料からなる第一の部材(110)と、前記第一の材料の導電率よりも小さい導電率及び前記第一の材料よりも高い耐食性を有する第二の材料からなる第二の部材(120)と、からなる電磁波遮断構造体(100, 100A)であって、前記第二の部材(120)は前記第一の部材(110)の表面の少なくとも一部を覆うものである電磁波遮断構造体(100, 100A)を提供する。
前記第一の部材(110)は、電磁波に晒される第一の面(111)と、当該第一の面(111)の反対側に位置する第二の面(112)と、を有しており、前記第二の部材(120)は前記第一の面(111)及び前記第二の面(112)のうち少なくとも前記第一の面(111)を覆うものであることが好ましい。
【0007】
前記第一の部材(110)及び前記第二の部材(120A)のうち少なくとも前記第二の部材(120A)はメッシュ構造を有することが好ましい。
前記第二の部材(120B)はメッシュパターンが相互に異なる少なくとも2個の補助メッシュ部材(120X, 120Y)からなり、前記補助メッシュ部材(120X, 120Y)を重ねた状態で前記第一の部材(110)を覆うものであることが好ましい。
前記第二の部材(120)は、前記第一の部材(110)の表面を覆う第一の面と、当該第一の面とは反対側に位置する第二の面と、を有しており、前記第二の面の表面には凹凸(122)が形成され、または、前記第二の表面は波形形状に形成されていることが好ましい。
前記第一の部材(110)が前記第二の部材(120)と接する側の前記第一の部材(110)の表面(111)及び前記第二の部材(120)の外側表面の少なくとも何れか一方は外部電磁波の波長より短い最大高さまたは最大深さを有する表面粗さを有するように形成されていることが好ましい。
前記第一の部材(110A)は棒状または線状であり、前記第二の部材(120D)は前記第一の部材(110A)の外周面を覆うものであるとすることもできる。
【0008】
前記第一の材料は、例えば、金、銀または銅である。
前記第二の材料は、例えば、ステンレス鋼またはチタンである。
前記第二の材料は電磁波を反射せず、透過させる性質を有するものであることが好ましい。この場合、前記第二の材料としては、例えば、ガラスまたは樹脂が選択される。
前記第一の部材(100B, 100C)は、前記第二の部材(120)と接する面において凹凸(113)が形成され、メッシュ構造として形成され、または、前記第二の部材(120)と接する面が湾曲していることが好ましい。この場合、前記第二の材料は樹脂であることが好ましい。
前記第一の部材の両面の何れか一方及び前記第二の部材の外側表面の少なくとも何れか一つには外部電磁波を乱反射させるための凹凸が形成されており、前記凹凸の高さまたは深さは外部電磁波の波長の1/10から1/50であることが好ましい。
【0009】
本電磁波遮断構造体(100, 100A)は前記第一の部材(110)をアースするアース線(130)をさらに備えることが好ましい。
前記電磁波遮断構造体(100C)はパネルとして構成されており、当該パネルの各辺には、隣接するパネルとの結合を可能にするための凸部(101)と凹部(102)とが形成されていることが好ましい。
さらに、本発明は、ETCが設置されている走行レーン(201)に設置される電磁波遮蔽システムであって、前記電磁波遮蔽システムは、前記走行レーン(201)と当該走行レーン(201)に隣接する第二走行レーン(202)との間に形成された電磁波遮蔽体(300, 350)を備え、前記電磁波遮蔽体は、前記第二走行レーン(202)に設置されている路側アンテナ(210A)から発せられ、前記第二走行レーン(202)を走行中の車両(252)に当たって反射した電波が前記走行レーン(201)の路側アンテナ(210)に到達することを防止するものであり、前記電磁波遮蔽体(300, 350)は上記の電磁波遮断構造体からなるものである電磁波遮断システムを提供する。
【0010】
前記電磁波遮蔽体(300, 350)は少なくとも大型車両一台分の長さを有することが好ましい。
前記電磁波遮蔽体は、例えば、壁状の構造物(300)からなる。
前記壁状の構造物(300)の高さは前記走行レーン(201)において走行車両(251)に電波を送る前記路側アンテナ(210)の高さより高く設定されていることが好ましい。
前記壁状の構造物は前記走行レーン(201)に沿って少なくとも前記走行レーン(201)の前記路側アンテナ(210)をその間に含む長さを有していることが好ましい。
前記電磁波遮蔽体は、例えば、前記走行レーン(201)を覆うトンネル状の構造物(350)として構成することも可能である。
前記トンネル状の構造物(350)は前記走行レーン(201)に沿って少なくとも前記走行レーン(201)の前記路側アンテナ(210)をその間に含む長さを有していることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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