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公開番号
2025093368
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-24
出願番号
2023208973
出願日
2023-12-12
発明の名称
人工皮革、ならびに、乗物用内装材、座席、衣料
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D06N
3/00 20060101AFI20250617BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約
【課題】 繊維表面に機能材を付与しなくとも十分な接触冷感性能を有する人工皮革を提供すること。
【解決手段】 ポリエステル系樹脂からなり、平均単繊維径が2.0μm以上7.0μm以下の繊維を主な構成要素として含む不織布と、高分子弾性体とを含む人工皮革であって、前記繊維は、単繊維として分散しており、前記人工皮革の少なくとも一方の表面が、立毛を有する表面、樹脂層が設けられてなる表面、立毛を有し、かつ、樹脂層が設けられてなる表面のいずれかであり、前記一方の表面の算術平均高さSaが10μm以下であり、さらに、以下の式1で算出される広角X線で測定した(-105)面のX線回折強度I
(-105)
と、広角X線で測定した(100)面のX線回折強度I
(100)
との比Zが0.010以下である、人工皮革。
Z=I
(-105)
/I
(100)
・・・(式1)
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリエステル系樹脂からなり、平均単繊維径が2.0μm以上7.0μm以下の繊維を主な構成要素として含む不織布と、高分子弾性体とを含む人工皮革であって、
前記繊維は、単繊維として分散しており、
前記人工皮革の少なくとも一方の表面が、立毛を有する表面、樹脂層が設けられてなる表面、立毛を有し、かつ、樹脂層が設けられてなる表面のいずれかであり、
前記一方の表面の算術平均高さSaが10μm以下であり、
さらに、以下の式1で算出される広角X線で測定した(-105)面のX線回折強度I
(-105)
と、広角X線で測定した(100)面のX線回折強度I
(100)
との比Zが0.010以下である、人工皮革。
Z=I
(-105)
/I
(100)
・・・(式1)
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
前記繊維が長繊維である、請求項1に記載の人工皮革。
【請求項3】
前記繊維の断面の異形度が1.00以上1.15以下である、請求項1または2に記載の人工皮革。
【請求項4】
前記人工皮革中の高分子弾性体の含有割合が5質量%以上50質量%以下である、請求項1または2に記載の人工皮革。
【請求項5】
見かけ密度が0.25g/cm
3
以上0.50g/cm
3
以下である、請求項1または2に記載の人工皮革。
【請求項6】
さらに平均単繊維径が5.0μm以上25.0μm以下の繊維で構成されてなる織編物を含む、請求項1または2に記載の人工皮革。
【請求項7】
ポリエステル系樹脂からなり、平均単繊維径が2.0μm以上7.0μm以下の繊維を主な構成要素として含むウエブを形成する工程と、
前記ウエブを80℃以上230℃以下の温度で5秒間以上120秒間以下の時間、熱プレスして不織布を形成する工程と、
前記不織布に高分子弾性体を付与し、高分子弾性体付与シートを形成する工程と、
前記高分子弾性体付与シートの少なくとも一方の表面に対して、立毛を有する表面、樹脂層が設けられてなる表面、立毛を有し、かつ、樹脂層が設けられてなる表面のいずれかを形成し、かつ、前記一方の表面の算術平均高さSaが10μm以下とする工程と、を有し、
さらに、以下の式1で算出される広角X線で測定した(-105)面のX線回折強度I
(-105)
と、広角X線で測定した(100)面のX線回折強度I
(100)
との比Zが0.010以下である、人工皮革の製造方法。
Z=I
(-105)
/I
(100)
・・・(式1)。
【請求項8】
前記ウエブをスパンボンド法で形成する、請求項7に記載の人工皮革の製造方法。
【請求項9】
請求項1または2に記載の人工皮革を用いてなることを特徴とする乗物用内装材。
【請求項10】
請求項1または2に記載の人工皮革を用いてなることを特徴とする座席。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工皮革に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
人工皮革は、その優美な外観、触感を有し、耐熱性が良く、染色堅牢度が良いなどといった特性から、靴、鞄、衣料、家具、スポーツ用品といった用途から、自動車内装・座席などの一般産業用途、さらには、工業用品などにも用いられている。
【0003】
このような人工皮革として、例えば、特許文献1では、高分子弾性体が含浸付与され、特定の立毛を含む立毛面を有する布帛を含み、その立毛面の算術平均高さSaと山頂点密度Spdとが特定の範囲である立毛調人工皮革が提案されている。そして、この発明によれば、立毛面が摩擦されても、ガサガサしたドライタッチで不均質な粗い外観品位を発生させにくい立毛調人工皮革が得られる旨が記載されている。
【0004】
また、特許文献2では、織編物であるスクリムと、表層である繊維層とを含むヌバック調人工皮革において、表面の順目の算術平均高さSaと裏面の算術平均高さSaとが特定の範囲であるヌバック調人工皮革が提案されている。そして、この発明のヌバック調人工皮革が優れた表面品位を備えたものである旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開2017/221961号
特開2023-37422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、人工皮革の用途がさらに幅広く展開されていくにつれて、従来の人工皮革のように、触った際に温かみを感じるものだけではなく、涼しさを感じたり、ひんやりとした感触が得られたりするような、接触冷感が求められる用途も出てきた。
【0007】
しかしながら、従来の人工皮革はそのような効果を奏させることは全く想定されておらず、そのまま新しい用途に用いることが困難であった。そのため、従来の人工皮革に接触冷感性能を持たせようとすると、繊維自体の熱伝導率を高めるために、例えば、熱伝導率の高いセラミックス微粒子を繊維に固着させるといった表面処理を行うこととなるが、このような表面処理を行った場合、単にセラミックス微粒子などの機能材が繊維表面などに付着しているに過ぎないため、使用するなどして時間が経過すると接触冷感性能が低下する恐れがある。
【0008】
そこで本発明の目的は、繊維表面に機能材を付与しなくとも十分な接触冷感性能を有する人工皮革を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意検討を重ねた結果、接触冷感性能を有させるには、まず、人の肌が人工皮革に触れた際の、表面の接触面積が重要であるとの知見を得た。例えば、特許文献1に開示されるような人工皮革では、極細繊維発生型繊維を用いているため、同一の極細繊維発生型繊維から生じた極細繊維同士が集まって繊維束となりやすく、人工皮革の表面に凹凸が生じて接触面積が小さくなるため、接触冷感性能は得られない。
【0010】
一方で、接触冷感性能には、人工皮革表面の繊維の緻密さも重要であるとの知見も得た。例えば、特許文献2に開示されるような人工皮革では、抄紙法で極細繊維を抄造するため、均一な表面となることから、人工皮革の表面の接触面積は大きくなるものの、ウォータージェットパンチによる極細繊維を絡合させるプロセスによって、極細繊維が人工皮革の厚み方向に配向することで、表面の緻密さに欠けたものとなり得る。その結果、人工皮革の表面において繊維が占める面積が小さくなり、人の肌から十分に繊維へ熱伝導させることができず、やはり、接触冷感性能は得られない。
(【0011】以降は省略されています)
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