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公開番号2025109149
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-24
出願番号2024003102
出願日2024-01-12
発明の名称鋳造システムの冷却機能付き金型
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類B22D 17/22 20060101AFI20250716BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】 鋳造システムの金型1に形成される冷却構造11に於いて鋳型部の入子4と分割入子5との間の継ぎ目や鋳型部の入子4と冷却板層3との間の冷却孔12の継ぎ目に於いて冷却水の漏洩を防止するためのシール部材21の熱劣化を抑制するための構成を提供する。
【解決手段】 鋳造システムの、金属溶湯が注入されて鋳造物が成形される空洞6が画定されている金型は、冷却水の流通する冷却孔12が金型の外表面の側から空洞を向かって延在するよう形成されており、冷却孔からの冷却水の漏洩を防止するべく冷却孔の周囲に冷却孔の内部を外部から封止するシール部材21が囲繞され、更に、シール部材を冷却するための冷却水の流通する冷却水流路30がシール部材又は冷却孔を囲繞するように形成されている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
鋳造システムの、金属溶湯が注入されて鋳造物が成形される空洞が画定されている金型であって、冷却水の流通する冷却孔が前記金型の外表面の側から空洞を向かって延在するよう形成されており、前記冷却孔からの前記冷却水の漏洩を防止するべく前記冷却孔の周囲に前記冷却孔の内部を外部から封止するシール部材が囲繞され、更に、前記シール部材を冷却するための冷却水の流通する冷却水流路が前記シール部材又は前記冷却孔を囲繞するように形成されている金型。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイカスト法などを用いた鋳造システムに係り、より詳細には、鋳造システムの金型に於ける冷却構造に係る。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
複雑な形状の金属製(アルミニウム合金製など)の成形物を鋳造するためのダイカスト法などの鋳造法による鋳造システムに用いられる金型の内部に冷却水を流通して金型の温度を冷却する構造に関して、種々の構成が提案されている。例えば、特許文献1では、金型内に形成された複数の冷却水が流通する冷却穴に於いて均等な冷却機能を発揮させるために、複数の冷却穴が冷却水の供給口に対して並列に接続される構成が提案されている。また、特許文献2では、ダイカスト装置のダイカスト金型に形成された冷却穴に取り付けられる冷却水を流通させる冷却装置に於いて、冷却水を供給する穴と、冷却水を排出する穴との間に設置されるOリングの摩耗に関わる構造面や耐久性を改善するための構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000-42712
特開2021-793896
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献に例示されている如き、ダイカスト法などの鋳造法を用いて金属鋳物を成形するための金型は、その一部を模式的に示した図4(A)、(B)に描かれている如く、典型的には、外側から外壁2(主型、ホルダ等)、冷却板層3、金属溶湯が射出される空洞6を画定する鋳型部4、5が順に当接して構成される。なお、鋳型部は、空洞6の概形を画定する外側部分(入子)4と、空洞6の詳細を画定する内側部分(分割入子)5とに分割されていてよい(鋳型の金属溶湯に直接に接触する内側部分を分割することで、内側部分が損傷したときにそこだけ交換できることとなる点で有利である。なお、鋳型部は、分割式でなくてもよい。)。そして、金型1の鋳型部4、5には、図示の如く、その周囲に、冷却水を流通させて金型を冷却する複数の冷却構造11が形成される。
【0005】
冷却構造11の各々に於いては、鋳型部の外側部分4の外表面から空洞6へ向かって貫通しない冷却孔12が穿孔され、その開口端には、ストロー状の管部材15の一端14を保持した蓋部材13が、管部材15が冷却孔12の開口端から閉鎖端へ向かって延在するように嵌合され、蓋部材13に於いて、管部材15の一方の端14が外部へ開口し、更に、冷却孔12に於ける管部材15の周囲の空間を外部へ連通する排出流路16が設けられる。そして、鋳型部の外側部分4には、複数の蓋部材13に於ける管部材15の開口端14と冷却孔12の内部に連通した流路16とに連通した冷却水流路10が形成され、冷却水流路10には、図示していない冷却水供給口及び冷却水排出口が設けられる。
【0006】
金型1の冷却に於いては、冷却水の供給源に接続された流路iから供給される冷却水が、冷却水供給口を経て冷却水流路10へ送られ、そこから、図中の矢印の如く、一つの冷却構造11の蓋部材13に開口した管部材15の端14から管部材15の内側に流入し、冷却孔12の閉鎖端近傍に於ける管部材15のもう一方の端15eに到達し、そこから冷却孔12内に於ける管部材15の外側を通り、排出流路16から冷却水流路10へ流出することとなる。そして、冷却構造11を経て冷却水流路10へ戻った冷却水は、冷却水排出口を経て外部へ排出される(o)。なお、各冷却構造11に於ける上記の流路は、冷却水流路10に対して直列に接続されていてもよく、並列に接続されていてもよい。
【0007】
上記の如き冷却構造11を有する金型1に於いて、鋳型部が入子4と分割入子5とに分割され、冷却孔12が入子4と分割入子5とに跨って延在している場合には、入子4と分割入子5と境界で冷却水が漏洩しないように、入子4と分割入子5に於ける冷却孔12の開口部分を囲繞するように管状の継ぎ手20が嵌入され、継ぎ手20の入子4側と分割入子5側のそれぞれの外周は、その両端から入子4と分割入子5との境界への冷却水の漏洩を遮断するOリングなどのシール部材21で封止されている。また、同様の冷却水の漏洩防止のためのシール部材を有する構造は、図4(C)の如く、冷却構造11が冷却板3と鋳型部4とに跨って形成される場合にも用いられる。
【0008】
ところで、近年、鋳物製品の寸法が大きくなる傾向にある一方、金型全体の寸法を大きくすることが困難である場合には、金型に対して製品形状の占める割合が大きくなり、その分、鋳型部の厚さが薄くなることとなり、空洞から冷却構造までの距離が短くなり得る(La→Lb)。実際、鋳型部4、5に冷却構造11を配置するスペースが減るので、冷却構造11は、上記の図4(C)の如く、冷却板層3と鋳型部4、5とを跨いで形成されることもある。その場合、溶湯とシール部材との距離が短くなり、また、溶湯から金型へその単位体積当たりに持ち込まれる熱量が増えて、冷却能力が低下することから、冷却孔12に配置された継ぎ手20のシール部材の熱劣化が進行し易くなり、冷却水の漏洩が発生し易くなり得る。そして、冷却水の漏洩が生ずると、水残りの粗材不良が発生したり、型保全の整備の頻度が増大するといった不具合が生じ得る。
【0009】
上記の事情に鑑み、本発明の主な課題は、金型に形成される冷却構造に於いて鋳型部の入子と分割入子との間の継ぎ目や鋳型部の入子と冷却板層との間の冷却孔の継ぎ目に於ける冷却孔からの冷却水の漏洩を防止するためのシール部材の熱劣化を抑制するための構成を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一つの態様によれば、上記の課題は、鋳造システムの、金属溶湯が注入されて鋳造物が成形される空洞が画定されている金型であって、冷却水の流通する冷却孔が前記金型の外表面の側から空洞を向かって延在するよう形成されており、前記冷却孔からの前記冷却水の漏洩を防止するべく前記冷却孔の周囲に前記冷却孔の内部を外部から封止するシール部材が囲繞され、更に、前記シール部材を冷却するための冷却水の流通する冷却水流路が前記シール部材又は前記冷却孔を囲繞するように形成されている金型によって達成される。
(【0011】以降は省略されています)

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