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公開番号2025110427
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-28
出願番号2025085656,2023135708
出願日2025-05-22,2023-08-23
発明の名称分離方法
出願人ダイキン工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C07C 17/389 20060101AFI20250718BHJP(有機化学)
要約【課題】本開示における課題は、フルオロカーボンを分離する新たな方法を提供することにある。
【解決手段】二重結合を1つ以上有する炭素数nのフルオロカーボンAと、二重結合を有しない炭素数mのフルオロカーボンBとを含む第1の混合物から、
前記フルオロカーボンAと前記フルオロカーボンBの組成比が前記第1の混合物とは異なる第2の混合物を分離することを含み、
前記分離は、前記第1の混合物と、金属有機構造体を含む吸着材とを接触させることにより実施される、フルオロカーボンの分離方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
二重結合を1つ以上有する炭素数nのフルオロカーボンAと、二重結合を有しない炭素数mのフルオロカーボンBとを含む第1の混合物から、
前記フルオロカーボンAと前記フルオロカーボンBの組成比が前記第1の混合物とは異なる第2の混合物を分離することを含み、
前記分離は、前記第1の混合物と、金属有機構造体を含む吸着材とを接触させることにより実施される、フルオロカーボンの分離方法。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記第1の混合物と、前記金属有機構造体を含む吸着材との接触は、-10℃以上80℃以下の温度で実施される、請求項1に記載の分離方法。
【請求項3】
前記nは2以上3以下である請求項1に記載の分離方法。
【請求項4】
前記mは1以上3以下である請求項1に記載の分離方法。
【請求項5】
前記フルオロカーボンAが、R1234yfを含む、請求項1に記載の分離方法。
【請求項6】
前記フルオロカーボンBが、R134a、R143、R143a、R32及びR125から選ばれる1又は2以上を含む、請求項1に記載の分離方法。
【請求項7】
前記金属有機構造体は、金属イオンを含む、請求項1に記載の分離方法。
【請求項8】
前記金属有機構造体は、1種又は2種以上の有機配位子を含み、前記有機配位子は、金属イオンに配位結合しうる基を1分子中に2個以上含む、請求項1に記載の分離方法。
【請求項9】
前記金属有機構造体は、金属イオンと1種又は2種以上の有機配位子とを含み、前記有機配位子は前記金属イオンに配位結合しうる基を1分子中に2個以上含む、請求項1に記載の分離方法。
【請求項10】
前記金属有機構造体は、配位不飽和な金属イオンからなるオープンメタルサイトを有する請求項1に記載の分離方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、分離方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
フルオロカーボンの分離方法として、フルオロカーボンの混合物を蒸留する方法が知られている。特許文献1には、2,3,3,3-テトラフルオロプロペンおよびヘキサフルオロプロペンを含む混合物と、抽出溶剤とを混合して抽出用混合物を得た後、かかる抽出用混合物を蒸留して、ヘキサフルオロプロペンを主成分とする留出物と、2,3,3,3-テトラフルオロプロペンを含む缶出物とを得ることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-002602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の蒸留法では、沸点の近い化合物や、共沸する化合物の分離が困難であり、フルオロカーボン、例えば、二重結合の有無が異なるフルオロカーボンを分離する際、十分に分離できないという不具合が生じ得ることを見出した。
【0005】
本開示における課題は、フルオロカーボンを分離する新たな方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、以下の態様を含む。
[1]
二重結合を1つ以上有する炭素数nのフルオロカーボンAと、二重結合を有しない炭素数mのフルオロカーボンBとを含む第1の混合物から、
前記フルオロカーボンAと前記フルオロカーボンBの組成比が前記第1の混合物とは異なる第2の混合物を分離することを含み、
前記分離は、前記第1の混合物と、金属有機構造体を含む吸着材とを接触させることにより実施される、フルオロカーボンの分離方法。
[2]
前記第1の混合物と、前記金属有機構造体を含む吸着材との接触は、-10℃以上80℃以下の温度で実施される、[1]に記載の分離方法。
[3]
前記nは2以上3以下である[1]または[2]に記載の分離方法。
[4]
前記mは1以上3以下である[1]~[3]のいずれか1つに記載の分離方法。
[5]
前記フルオロカーボンAが、R1234yfを含む、[1]~[4]のいずれか1つに記載の分離方法。
[6]
前記フルオロカーボンBが、R134a、R143、R143a、R32及びR125から選ばれる1又は2以上を含む、[1]~[5]のいずれか1つに記載の分離方法。
[7]
前記金属有機構造体は、金属イオンを含む、[1]~[6]のいずれか1つに記載の分離方法。
[8]
前記金属有機構造体は、1種又は2種以上の有機配位子を含み、前記有機配位子は、金属イオンに配位結合しうる基を1分子中に2個以上含む、[1]~[7]のいずれか1つに記載の分離方法。
[9]
前記金属有機構造体は、金属イオンと1種又は2種以上の有機配位子とを含み、前記有機配位子は前記金属イオンに配位結合しうる基を1分子中に2個以上含む、[1]~[8]のいずれか1つに記載の分離方法。
[10]
前記金属有機構造体は、配位不飽和な金属イオンからなるオープンメタルサイトを有する[1]~[9]のいずれか1つに記載の分離方法。
[11]
前記金属有機構造体を含む吸着材は、樹脂をさらに含む、[1]~[10]のいずれか1つに記載の分離方法。
[12]
前記金属有機構造体を含む吸着材は、粉末状、粒状、フレーク状又はペレット状である、[1]~[11]のいずれか1つに記載の分離方法。
[13]
前記第1の混合物は、フルオロカーボンの共沸混合物又は擬共沸混合物である、[1]~[12]のいずれか1つに記載の分離方法。
[14]
前記分離した第2の混合物と、前記金属有機構造体を含む吸着材とを接触させることをさらに含む、[1]~[13]のいずれか1つに記載の分離方法。
[15]
前記分離した第2の混合物を精製することをさらに含む、[1]~[14]のいずれか1つに記載の分離方法。
[16]
前記第1の混合物と前記金属有機構造体を含む吸着材とを接触させた後、
前記金属有機構造体を含む吸着材から、該金属有機構造体を含む吸着材に吸着された前記フルオロカーボンAを脱離させることをさらに含む、[1]~[15]のいずれか1つに記載の分離方法。
[17]
[1]~[16]のいずれか1つに記載の分離方法を実施する、フルオロカーボン精製システム。
[18]
二重結合を1つ以上有する炭素数nのフルオロカーボンAと、二重結合を有しない炭素数mのフルオロカーボンBとを含む第1の混合物から、
前記フルオロカーボンAの濃度が、前記第1の混合物よりも低減されている第3の混合物を分離することを含み、
前記分離は、前記第1の混合物と、吸着材とを接触させることにより実施される、フルオロカーボンの分離方法。
[19]
前記第1の混合物と吸着材との接触は、-10℃以上80℃以下の温度で実施される、[18]に記載の分離方法。
[20]
前記nは2以上3以下である[18]または[19]に記載の分離方法。
[21]
前記mは1以上3以下である[18]~[20]のいずれか1つに記載の分離方法。
[22]
前記フルオロカーボンAが、R1234yfを含む、[18]~[21]のいずれか1つに記載の分離方法。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、フルオロカーボンを分離する新たな方法を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本開示の1つの実施形態におけるフルオロカーボン精製システムを表す概略図である。
図2は、本開示の別の実施形態におけるフルオロカーボン精製システムを示す概略図である。
図3は、実施例1及び比較例1の吸着破過曲線を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態:第1の分離方法)
本開示の第1の分離方法は、
二重結合を1以上有する炭素数nのフルオロカーボンAと、二重結合を有しない炭素数mのフルオロカーボンBとを含む第1の混合物から、
上記フルオロカーボンAと上記フルオロカーボンBの組成比が上記第1の混合物とは異なる第2の混合物を分離することを含み、
上記分離は、上記第1の混合物と、金属有機構造体を含む吸着材とを接触させることにより実施される。
【0010】
本開示の第1の分離方法によれば、金属有機構造体を含む吸着材と、2種以上のフルオロカーボンガスを含む第1の混合物とを接触させることで、二重結合を有するフルオロカーボンガス又は二重結合を有しないフルオロカーボンガスの一方の割合が低減された第2の混合物を分離することができる。本開示は、特定の理論に限定して解釈されるべきではないが、金属有機構造体の細孔構造により、二重結合を有するフルオロカーボンA又は二重結合を有しないフルオロカーボンBと金属有機構造体との間の吸着挙動を制御することができ、組成比が異なる混合物が得られると考えられる。なお、上記第2の混合物には、フルオロカーボンA又はフルオロカーボンBのいずれか一方を含まない場合も含まれ得る。
(【0011】以降は省略されています)

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