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公開番号2025115538
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2024010044
出願日2024-01-26
発明の名称サイホン式水洗大便器
出願人TOTO株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類E03D 11/13 20060101AFI20250731BHJP(上水;下水)
要約【課題】排水ソケットの排水管路内においてサイホン作用を確実に発生させることができると共に、汚物の詰まりを防ぐことができるサイホン式水洗大便器を提供する。
【解決手段】本発明のサイホン式水洗大便器1は、ボウル部8の下方に入口部12aが接続された排水トラップ管路12を備えた便器本体2と、便器本体の外部に設けられ、排水トラップ管路の出口部と床側排水管Dの入口部D0とを接続する外部排水管路18と、を有し、排水トラップ管路は、上昇管路12cと、下降管路12dと、を備えており、下降管路の鉛直下降領域の出口部の中心O1及び床側排水管の入口部の中心O2は互いに偏心するように配置されており、外部排水管路18は、接続領域S3と、水平領域S4と、を備えており、水平領域は、外部排水管路全体で最も縮径された縮径部26を備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
サイホン作用により汚物を排出するサイホン式水洗大便器であって、
汚物を受けるボウル部と、このボウル部の下方に入口部が接続された排水トラップ管路と、を備えた便器本体と、
上記便器本体の外部に設けられ、上記排水トラップ管路の出口部と床側排水管の入口部とを接続する外部排水管路と、を有し、
上記排水トラップ管路は、その入口部の下流側から後方且つ上方の頂部まで上昇する上昇管路と、この上昇管路の頂部から後方且つ下方に下降する下降管路と、を備えており、
上記下降管路は、上流側から下流側の出口部に向かって鉛直方向に下降する鉛直下降領域を備えており、この鉛直下降領域の出口部の中心及び上記床側排水管の入口部の中心は互いに偏心するように配置されており、
上記外部排水管路は、上記鉛直下降領域の出口部に接続される接続領域と、この接続領域の出口部からほぼ水平方向に延びた後に上記床側排水管の入口部に接続される水平領域と、を備えており、上記水平領域は、上記外部排水管路全体で流路断面の大きさが最も縮径された縮径部を備えていることを特徴とするサイホン式水洗大便器。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
上記縮径部は、上記水平領域の流路断面における天面側を縮径させることにより形成されている請求項1記載のサイホン式水洗大便器。
【請求項3】
上記縮径部は、その流路断面形状が上記水平領域の流路方向から見て楕円形状に形成されている請求項1記載のサイホン式水洗大便器。
【請求項4】
上記接続領域は、その側面視において、直線状に形成された第1天面と、ほぼ円弧形状に形成された底面と、を備えており、上記水平領域は、上記第1天面と接続される第2天面を備えており、側面視における上記第1天面と上記第2天面との交点は、上記底面の曲率の中心点よりも下流側に配置されている請求項1記載のサイホン式水洗大便器。
【請求項5】
上記第1天面及び上記第2天面は、側面視において、上記交点で互いに折れ線状に接続されている請求項4記載のサイホン式水洗大便器。
【請求項6】
上記水平領域は、その流路断面形状が上流側から下流側に亘ってほぼ均一に保ちながら形成されている一方、上記水平領域のうちの一部の領域は、上方に屈曲する屈曲領域を形成している請求項1記載のサイホン式水洗大便器。
【請求項7】
上記接続領域は、側面視における上記第1天面と対向する側の壁面が、上記水平領域の上記第2天面とほぼ同一の高さ位置に設けられた段部を備えており、この段部の上面は、上記鉛直下降領域の流路断面の下方に配置されている請求項4記載のサイホン式水洗大便器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水洗大便器に係り、特に、サイホン作用により汚物を排出するサイホン式水洗大便器に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、サイホン作用により汚物を排出するサイホン式水洗大便器として、例えば、特許文献1に記載されているように、便器本体の排水トラップ管路の出口部と床面上の排水口とを接続する排水ソケット排水ソケットを備えた床置き式の水洗大便器が知られている。
この排水ソケットは、便器本体の外部に設けられた排水管路を形成しており、この排水管路は、その上流端が便器本体の排水トラップ管路の出口部に接続され、この上流端から後方かつ下方に差し向けられている。また、この排水管路は、その下端が下流側(便器前方側)に向けて屈曲した後、横引き管路により前方に所定距離延びて床面上の排水口に接続されるようになっている。
さらに、この排水口に接続される排水ソケットの排水管路の下流端には、その流路断面を縮径する絞り部が設けられている。この絞り部により、その付近の排水管路内に排水が満たされ易くなり、サイホン作用を確実に発生させることができるようになっている。
これにより、排水ソケットの排水管路内の汚物を含む排水は、床面上の排水口からその下流側に接続されている床側排水管に排水されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-67281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年のサイホン式水洗大便器の節水化に伴い、排水トラップ管路やその下流側の排水ソケット内のサイホン作用の効率を高めるために、いかにサイホン作用が発生するまでの無駄水を抑えつつ早期にサイホン作用を確実に発生させるかが重要な課題となっている。
しかしながら、従来のサイホン式水洗大便器においては、床側排水管内の空気が排水口を経て排水ソケットの排水管路内に流入した後、上流側へと逆流する空気の流れが排水ソケット内のサイホン作用の妨げとなり、汚物の詰まりを生じさせるという問題がある。
また、サイホン作用の起動性を向上させるために、排水ソケットの排水管路の途中経路(例えば、横引き管路の一部等)の流路断面を縮径した場合には、汚物の詰まりが発生するリスクがあるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上述した従来技術の課題や問題点を解決するためになされたものであり、排水ソケットの排水管路内においてサイホン作用を確実に発生させることができると共に、汚物の詰まりを防ぐことができるサイホン式水洗大便器を提供すること目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、サイホン作用により汚物を排出するサイホン式水洗大便器であって、汚物を受けるボウル部と、このボウル部の下方に入口部が接続された排水トラップ管路と、を備えた便器本体と、上記便器本体の外部に設けられ、上記排水トラップ管路の出口部と床側排水管の入口部とを接続する外部排水管路と、を有し、上記排水トラップ管路は、その入口部の下流側から後方且つ上方の頂部まで上昇する上昇管路と、この上昇管路の頂部から後方且つ下方に下降する下降管路と、を備えており、上記下降管路は、上流側から下流側の出口部に向かって鉛直方向に下降する鉛直下降領域を備えており、この鉛直下降領域の出口部の中心及び上記床側排水管の入口部の中心は互いに偏心するように配置されており、上記外部排水管路は、上記鉛直下降領域の出口部に接続される接続領域と、この接続領域の出口部からほぼ水平方向に延びた後に上記床側排水管の入口部に接続される水平領域と、を備えており、上記水平領域は、上記外部排水管路全体で流路断面の大きさが最も縮径された縮径部を備えていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、外部排水管路の水平領域が外部排水管路全体で流路断面の大きさが最も縮径された縮径部を備えており、この縮径部が空気溜まりのスペースを削減することができるため、例えば、床側排水管側から水平領域内に流入した空気が水平領域の縮径部を通過して接続領域内に流れ込むことを抑制することができる。
また、便器本体の排水トラップ管路の下降管路の鉛直下降領域から外部排水管路の接続領域内に流下する排水中の汚物は、便器本体の排水トラップ管路における上昇管路の頂部から高い位置エネルギーで下降管路の鉛直下降領域を経て接続領域内に勢い良く落下するため、その汚物の運動量により、水平領域の縮径部により流路断面積が縮小されていても、汚物が排水の流れと共に勢いを維持したまま、水平領域で詰まることなく確実に通過することができる。
これらの結果、外部排水管路内においてサイホン作用を確実に発生させることができると共に、汚物の詰まりを防ぐことができる。
【0007】
本発明において、好ましくは、上記縮径部は、上記水平領域の流路断面における天面側を縮径させることにより形成されている。
このように構成された本発明においては、外部排水管路の水平領域の縮径部の流路断面における天面側を縮径させたことにより、水平領域内の上側の流路に空気溜まりが発生するスペースを削減することができる。
したがって、外部排水管路内を通過する空気やその流路内の空気溜まりによってサイホン作用が損なわれることを抑制することができる。
【0008】
本発明において、好ましくは、上記縮径部は、その流路断面形状が上記水平領域の流路方向から見て楕円形状に形成されている。
このように構成された本発明においては、便器本体の排水トラップ管路における上昇管路の頂部から高い位置エネルギーで下降管路の鉛直下降領域を経て接続領域内に勢い良く落下した汚物が、接続領域の一部に衝突して扁平形状になった後、水平領域に排出されたとしても、水平領域の縮径部の流路断面形状が水平領域の流路方向から見て楕円形状に形成されているため、扁平形状の汚物が水平領域の楕円形状の縮径部をスムーズに通過することができる。
したがって、水平領域における汚物の排出性能を高めることができる。
【0009】
本発明において、好ましくは、上記接続領域は、その側面視において、直線状に形成された第1天面と、ほぼ円弧形状に形成された底面と、を備えており、上記水平領域は、上記第1天面と接続される第2天面を備えており、側面視における上記第1天面と上記第2天面との交点は、上記底面の曲率の中心点よりも下流側に配置されている。
このように構成された本発明においては、側面視における接続領域の第1天面と水平領域の第2天面との交点が、接続領域の底面の曲率の中心点よりも下流側に配置されているため、外部排水管路の水平領域の流路断面における天面側を縮径することができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、上記第1天面及び上記第2天面は、側面視において、上記交点で互いに折れ線状に接続されている。
このように構成された本発明においては、側面視における接続領域の第1天面と水平領域の第2天面とが、両者の交点で互いに折れ線状に接続されているため、外部排水管路内の空気が両天面付近を上流側から下流側に或いは下流側から上流側に双方向に通過するスペースを削減することができる。
よって、外部排水管路内の空気溜まりによってサイホン作用が損なわれることを抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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