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公開番号2025118001
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013044
出願日2024-01-31
発明の名称排水システム
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類E04D 13/068 20060101AFI20250805BHJP(建築物)
要約【課題】水量が比較的少ない場合であっても排水性に優れる排水システムを提供すること。
【解決手段】屋上Rに配置された流入口100に接続される横引管200と、横引管200の下流側に配置される竪管400と、横引管200と竪管400とを接続する第1継手300と、を備え、第1継手300は、本体部310と、本体部310の上流側に形成され、横引管200が接続される上流側接続部321と、本体部310の下流側に形成され、竪管400が接続される下流側接続部322と、を備え、本体部310の断面積は、竪管400の断面積の1.0倍以上4.0倍以下。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
建物の屋上から排水する排水システムであって、
前記屋上に配置された流入口に接続される横引管と、
前記横引管の下流側に配置される竪管と、
前記横引管と前記竪管とを接続する第1継手と、
を備え、
前記第1継手は、
本体部と、
前記本体部の上流側に形成され、前記横引管が接続される上流側接続部と、
前記本体部の下流側に形成され、前記竪管が接続される下流側接続部と、
を備え、
前記本体部の断面積は、前記竪管の断面積の1.0倍以上4.0倍以下である、
排水システム。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記第1継手の前記下流側接続部は、前記竪管に向かい縮径する第1縮径部を有する、
請求項1に記載の排水システム。
【請求項3】
前記本体部の断面積は、前記横引管の断面積の1.0倍以上であり4.0倍より小さい、
請求項2に記載の排水システム。
【請求項4】
前記横引管の断面積は、前記竪管の断面積の1.0倍以上であり4.0倍より小さい、
請求項2に記載の排水システム。
【請求項5】
前記横引管の長さは、600mm以下である、
請求項2に記載の排水システム。
【請求項6】
前記竪管には、第2継手が配置され、
前記第2継手は、第2縮径部を有し、
前記第1継手の前記第1縮径部の下端から前記第2縮径部の上端までの長さが、1000mmより大きい、
請求項2から5のいずれか一項に記載の排水システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排水システムに関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
建物に用いられる排水システムにおいて、排水の効率を上げるため、排水配管の内部でサイフォン現象を発生させるための構造が採用されることがある。
一部の建物は、勾配のない平面状の屋根を有する。この場合、屋上に溜まる雨水を排水する配管構造を必要とする場合がある。配管構造として、屋上のルーフドレンに接続される横管と、建物に沿って上下方向に延びる竪管と、横管と竪管とを接続する配管用桝部材と、を備える構造が考えられる。
【0003】
特許文献1では、見栄えを低下させることなく排水処理量を増加させることのできる排水システムとして、横管の開口面積が、竪管の開口面積の2.0倍以上7.0倍以下である配管構造を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-152744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば、小さい住宅の屋上などでは、大型の建物の屋上と比較して屋上の面積が小さいため、屋上に降る雨の合計水量が少なくなる。このように屋上の面積が小さい住宅などにおいて、例えば特許文献1に記載の配管構造を用いた場合、開口面積が大きい横管を満水にするほどの水量を確保できず、サイフォン現象を発生させることができない虞があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、水量が比較的少ない場合であっても排水性に優れる排水システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
(1)建物の屋上から排水する排水システムであって、前記屋上に配置された流入口に接続される横引管と、前記横引管の下流側に配置される竪管と、前記横引管と前記竪管とを接続する第1継手と、を備え、前記第1継手は、本体部と、前記本体部の上流側に形成され、前記横引管が接続される上流側接続部と、前記本体部の下流側に形成され、前記竪管が接続される下流側接続部と、を備え、前記本体部の断面積は、前記竪管の断面積の1.0倍以上4.0倍以下である。
本発明の排水システムは、流入口に接続される横引管と、横引管の下流側に配置される竪管と、横引管と竪管とを接続する第1継手と、を備えている。横引管から第1継手に流入した水は、その流れ方向を水平方向から鉛直方向に変えることとなる。このとき、水流の向きが変化することで、形状損失による圧力損失(圧損)が発生する。これにより、第1継手に流れ込む雨水に空気が入り込みにくくなり、サイフォン現象を誘発させることができる。さらに、本体部の断面積が竪管の断面積の1.0倍より大きければ、第1継手の断面積と竪管の断面積の差により圧損を発生させることができる。第1継手と竪管の断面積の差による圧損により、接続部の上流、すなわち第1継手内部に水が溜まる。また、本体部の断面積は、竪管の断面積の2.0倍より小さいため、第1継手の容積を抑えることができる。これにより、接続部の上流を容易に満水状態にすることができ、雨水が下流側接続部を通過する際に大きな負圧がかかることで、雨水を一気に下流に流すことができる。よって、水量が少ない場合であっても排水性に優れる排水システムとすることができる。また、本体部の断面積が竪管の断面積の4.0倍より大きいと、建物の壁からの出寸法が大きくなりすぎて、意匠性を損なう虞がある。本体部の断面積が竪管の断面積の4.0倍以下であれば建物の外観を損なうことがなく、意匠性に優れた排水システムとすることができる。
(2)前記第1継手の前記下流側接続部は、前記竪管に向かい縮径する第1縮径部を有してもよい。
このような構成であれば、第1縮径部において、圧損を発生させることができる。第1縮径部における圧損により、第1縮径部の上流、すなわち第1継手の内部に水が溜まる。これにより、第1縮径部の上流を容易に満水状態とすることができ、雨水が第1縮径部を通過する際に大きな負圧がかかることで、雨水を一気に下流に流すことができる。よって、水量が少ない場合であっても排水性に優れる排水システムとすることができる。
(3)前記本体部の断面積は、前記横引管の断面積の1.0倍以上であり4.0倍より小さくてもよい。
例えば、本体部の断面積と横引管の断面積とを同等とすれば、横引管から第1継手まで圧損を起こさずに流量を維持することができる。そのため、流量を維持した状態で、第1継手の内部に水を流入させ、圧損により、第1継手の内部に水を溜めることができる。また、例えば本体部の断面積が横引管の断面積よりも大きい場合、横引管の断面積が小さく、横引管の容積が比較的小さいため、水量が少ないときであっても、第1継手から横引管内部まで容易に満水状態とすることができる。第1継手から横引管内部まで満水状態とすることで、雨水が第1縮径部を通過する際に大きな負圧がかかり、雨水を一気に下流に流すことができる。よって、水量が少ない場合であっても排水性に優れる排水システムとすることができる。
(4)前記横引管の断面積は、前記竪管の断面積の1.0倍以上であり4.0倍より小さい。
例えば、横引管の断面積と前記竪管の断面積とを同等とすれば、従来の規格の横引管を用いることができる。そのため、例えば建物において横引管を通す貫通部の大きさなどを従来と同様とすることができ、コスト及び施工性に優れた排水システムとすることができる。また、例えば横引管の断面積が竪管の断面積よりも大きい場合、横引管における流量を竪管における流量よりも大きくすることができる。そのため、横引管の流量を維持した状態で、第1継手の内部に水を流入させ、第1縮径部における圧損により、第1継手の内部に水を溜めることが容易となる。第1継手の内部に水を溜め、雨水が第1縮径部を通過する際に大きな負圧がかかることで、雨水を一気に下流に流すことができる。よって、水量が少ない場合であっても排水性に優れる排水システムとすることができる。
(5)前記横引管の長さは、600mm以下である。
横引管の長さに制限を設けることで、横引管の容積を抑えることができ、例えば水量が少ない場合であっても、横引管を満水状態とすることが容易となる。横引管を満水状態とすることで、第1縮径部を通過する際に大きな負圧がかかり、より多くの雨水を一気に下流に流すことができる。よって、水量が少ない場合であっても排水性に優れる排水システムとすることができる。
(6)前記竪管には、第2継手が配置され、前記第2継手は、第2縮径部を有し、前記第1継手の前記第1縮径部の下端から前記第2縮径部の上端までの長さが、1000mmより大きい。
このような構成であれば、第2継手の上流に一定以上の水量が蓄積した状態となる。このため、雨水が第2継手の縮小部を通過する際に、大きな負圧がかかることで、雨水を一気に下流に流すことができ、より高い排水量を維持することができる。よって、水量が少ない場合であっても排水性に優れる排水システムとすることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、水量が比較的少ない場合であっても排水性に優れる排水システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の排水システムの部分側面図である。
流入口にドレンを用いた場合の本発明の排水システムの部分側面図である。
本発明の排水システムが備える流入口の斜視図である。
本発明の排水システムが備える流入口の変形例を示す斜視図である。
本発明の排水システムが備える流入口の変形例を示す斜視図である。
本発明の排水システムが備える第1継手を示す斜視図である。
竪管の一部に第2継手が配置された場合の排水システムを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る排水システム1を、図1から図7を参照しながら説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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