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公開番号2025118456
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013778
出願日2024-01-31
発明の名称非水電解質二次電池用正極活物質及び非水電解質二次電池
出願人ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア,BASF SE
代理人個人
主分類H01M 4/525 20100101AFI20250805BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】熱暴走を抑制することができる正極活物質及びそれを用いた非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】非水電解質二次電池用正極活物質は、Li1+xNi1-y-z-w-vCoyMnzTiwMvO2+α(Mは、Li、Ni、Co、Mn及びO以外の1種以上の元素、-0.1≦x≦0.15、0≦y≦0.4、0<z≦0.4、0.001≦w≦0.03、0≦v≦0.1、-0.5≦α≦0.5)で表される複合酸化物を含み、微分熱重量曲線をピーク分離したとき、所定の温度範囲で、微分熱重量の値が最大値を示す第1のピークと、第1のピークのピークトップを示す温度に対して20℃以上離れた温度にピークトップを示すピークのうち、微分熱重量の値が最大値を示す第2のピークとを有し、第2のピークのピークトップにおける微分熱重量の値に対する第1のピークのピークトップにおける微分熱重量の値の比が1以上9以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一般式Li
1+x
Ni
1-y-z-w-v
Co

Mn

Ti




2+α
(式中、Mは、Li、Ni、Co、Mn及びO以外の1種以上の元素、-0.1≦x≦0.15、0≦y≦0.4、0<z≦0.4、0.001≦w≦0.03、0≦v≦0.1、-0.5≦α≦0.5である)で表される複合酸化物を含み、
前記複合酸化物を、対極をリチウムとして4.30Vまで充電した試料について、50℃から600℃まで毎分5℃/分で昇温して得られる微分熱重量曲線を複数のピークに分離したとき、
150℃以上350℃以下の温度範囲で、ピークトップにおける微分熱重量の値が最大値を示す第1のピークと、該第1のピークのピークトップを示す温度に対して20℃以上離れた温度にピークトップを示すピークのうち、ピークトップにおける微分熱重量の値が最大値を示す第2のピークとを有し、
前記第2のピークのピークトップにおける微分熱重量の値に対する前記第1のピークのピークトップにおける微分熱重量の値の比が1以上9以下である
非水電解質二次電池用正極活物質。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記複合酸化物において、0<x≦0.15である
請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
【請求項3】
前記第1のピークのピークトップにおける微分熱重量の値が3%/分以下である
請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の正極活物質を含有する正極を備える
非水電解質二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、非水電解質二次電池用正極活物質及び非水電解質二次電池に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
AV機器やパソコン等の電子機器の駆動用電源として、小型、軽量で高エネルギー密度を有し、充放電電圧が高く、充放電容量も大きいリチウムイオン二次電池が注目されている。
【0003】
リチウムイオン二次電池には、通常、主に可燃性の有機溶媒が電解液として用いられているため、高い熱安定性が求められている。例えば、リチウムイオン二次電池においては、充電状態になっているときに熱が与えられることで、正極活物質結晶中から酸素が放出されるが、この酸素が電解液と反応することで熱暴走を起こすことが知られている。
【0004】
特に、正極活物質としては、近年、Ni、Co及びMnを含む活物質が汎用されている。このような正極活物質においては、Niの含有率が高いほど正極活物質の相転移反応がより低温領域で生じ、急激に酸素が放出されるため、正極活物質の熱暴走が起こりやすい。その一方で、電池容量が大きいNi含有率が高い材料が求められるようになり、そのためNi含有率が高い材料特有の熱安定性が低下する傾向が見られるようになってきている。
【0005】
そこで、このような正極活物質の熱暴走を抑制するため、例えば特許文献1には、Liを除く金属元素の総モル数に対して80モル%以上のNi及び0.1モル%以上1.5モル%以下のBを含有するリチウム遷移金属複合酸化物を含む正極活物質であって、少なくともリチウム遷移金属複合酸化物の粒子表面に、Bと、第4族~第6族から選ばれる少なくとも1種以上の元素(M1)と、が存在し、30%粒径より小さな粒子の表面における、Liを除く金属元素の総モル数に対するM1のモル分率は、体積基準の粒径が70%粒径より大きな粒子の表面における、Liを除く金属元素の総モル数に対するM1のモル分率よりも大きい正極活物質が提案されている。そして、特許文献1には、このような複合酸化物をリチウムイオン二次電池に用いることで、高温でも自己発熱速度が抑制されることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-51979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の正極活物質では、正極活物質の粒子表面にホウ素化合物を被覆することにより、正極活物質から放出された酸素と電解質との反応による熱暴走に対して一定の抑制効果が期待されるが、これだけでは熱暴走に対する抑制効果は十分ではなく、なお改良の余地がある。
【0008】
したがって、上述したような正極活物質の表面に化合物を被覆する方法以外で、熱暴走を抑制する方法が求められている。
【0009】
本開示は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、非水電解質二次電池において、熱暴走を抑制することができる正極活物質及びそれを用いた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、一般式Li
1+x
Ni
1-y-z-w-v
Co

Mn

Ti




2+α
(式中、Mは、Li、Ni、Co、Mn及びO以外の1種以上の元素、-0.1≦x≦0.15、0≦y≦0.4、0<z≦0.4、0.001≦w≦0.03、0≦v≦0.1、-0.5≦α≦0.5である)で表される複合酸化物を含み、その複合酸化物を、対極をリチウムとして4.30Vまで充電した試料について、50℃から600℃まで毎分5℃/分で昇温して得られる微分熱重量曲線を複数のピークに分離したとき、150℃以上350℃以下の温度範囲で、ピークトップにおける微分熱重量の値が最大値を示す第1のピークと、第1のピークのピークトップを示す温度に対して20℃以上離れた温度にピークトップを示すピークのうち、ピークトップにおける微分熱重量の値が最大値を示す第2のピークとを有し、第2のピークのピークトップにおける微分熱重量の値に対する第1のピークのピークトップにおける微分熱重量の値の比が1以上9以下である正極活物質を、非水電解質二次電池に用いた場合、正極活物質からの酸素の最大放出速度(以下、「酸素放出速度」という。)を抑制し、さらには熱暴走を抑制することができることを見出した。具体的に、本開示は、以下のものを提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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