TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025122309
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-21
出願番号2024017669
出願日2024-02-08
発明の名称燃料電池システム
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 8/04 20160101AFI20250814BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】燃料電池スタックの内部が高温になっても出力電圧の低下を抑制する。
【解決手段】燃料電池システム100は、水素を含む燃料ガスが流れるアノード流路と酸素を含む酸化剤ガスが流れるカソード流路とが設けられた燃料電池スタックと、燃料ガスをアノード流路に供給する燃料ガス供給部5と、酸化剤ガスをカソード流路に供給する酸化剤ガス供給部6と、カソード流路を流れる酸化剤ガスの酸素分圧または酸素分圧と相関関係を有する物理量である酸素分圧代表量を検出する酸素分圧検出部21と、酸素分圧検出部21により検出された酸素分圧または酸素分圧代表量に基づいて、酸素分圧が所定圧力以下になると燃料電池スタックから出力される出力電流が所定値以下となるように出力電流を制限する電流制限部22と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
水素を含む燃料ガスが流れるアノード流路と酸素を含む酸化剤ガスが流れるカソード流路とが設けられた燃料電池スタックと、
前記燃料ガスを前記アノード流路に供給する燃料ガス供給部と、
前記酸化剤ガスを前記カソード流路に供給する酸化剤ガス供給部と、
前記カソード流路を流れる前記酸化剤ガスの酸素分圧または該酸素分圧と相関関係を有する物理量である酸素分圧代表量を検出する酸素分圧検出部と、
前記酸素分圧検出部により検出された前記酸素分圧または前記酸素分圧代表量に基づいて、前記酸素分圧が所定圧力以下になると前記燃料電池スタックから出力される出力電流が所定値以下となるように前記出力電流を制限する電流制限部と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記酸化剤ガス供給部により供給される前記酸化剤ガスの圧力を検出する圧力検出部と、
前記酸化剤ガス供給部により供給される前記酸化剤ガスの流量を検出する流量検出部と、
前記カソード流路を流れる前記酸化剤ガスの温度または該温度と相関関係を有する温度であるカソード温度を検出する温度検出部と、をさらに備え、
前記酸素分圧検出部は、前記圧力検出部により検出された前記圧力と前記流量検出部により検出された前記流量と前記温度検出部により検出された前記カソード温度とに基づいて前記酸素分圧を算出することで前記酸素分圧を検出する、あるいは、前記圧力と前記流量と前記カソード温度とを前記酸素分圧代表量として検出することを特徴とする燃料電池システム。
【請求項3】
請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
前記酸素分圧検出部は、前記圧力検出部により検出された前記圧力と前記流量検出部により検出された前記流量と前記温度検出部により検出された前記カソード温度とに基づいて前記酸素分圧を算出することで前記酸素分圧を検出することを特徴とする燃料電池システム。
【請求項4】
請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
前記酸素分圧検出部は、前記温度検出部により検出された前記カソード温度に基づいて前記カソード流路を流れる前記酸化剤ガスの水蒸気分圧を算出し、算出された前記水蒸気分圧と前記圧力検出部により検出された前記圧力と前記流量検出部により検出された前記流量とに基づいて前記酸素分圧を算出することを特徴とする燃料電池システム。
【請求項5】
請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
前記酸素分圧検出部は、前記圧力と前記流量と前記カソード温度とを前記酸素分圧代表量として検出し、
前記電流制限部は、予め定められた前記圧力と前記流量と前記カソード温度と前記所定値との関係を表す特性と、前記圧力検出部により検出された前記圧力と、前記流量検出部により検出された前記流量と、前記温度検出部により検出された前記カソード温度と、に基づいて前記所定値を設定することを特徴とする燃料電池システム。
【請求項6】
請求項5に記載の燃料電池システムにおいて、
前記予め定められた特性は、予め前記カソード温度の複数の温度範囲のそれぞれに対応して定められた前記圧力および前記流量に対する前記所定値の特性であることを特徴とする燃料電池システム。
【請求項7】
請求項2~6のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
前記電流制限部は、前記温度検出部により検出された前記カソード温度に基づいて、前記所定値を、前記カソード温度が高いほど小さく設定することを特徴とする燃料電池システム。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
前記電流制限部は、前記酸素分圧検出部により検出された前記酸素分圧または前記酸素分圧代表量に基づいて、前記所定値を、前記酸素分圧が低いほど小さく設定することを特徴とする燃料電池システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
車両の駆動源等に燃料電池を用いることで、エネルギ効率の向上に貢献することができる。このような燃料電池に関する技術として、従来、燃料電池スタックからの出力電流を制限するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1記載の装置では、空気の体積流量に基づいて流量センサから燃料電池に到達するまでの空気の遅れ時間を算出し、空気の体積流量と遅れ時間とに基づいて燃料電池内の空気の体積流量を算出し、燃料電池内の空気の体積流量に対応する発電電流となるように燃料電池の発電電流を制限する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-228305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、燃料電池スタックの内部が高温になると、酸化剤ガス(空気)中の水蒸気分圧が上昇することで酸素分圧が低下する。このため、上記特許文献1記載の装置のように、空気の流量に応じて出力電流を制限するだけでは、燃料電池スタックの内部が高温になると、スタックからの出力電圧が低下するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様である燃料電池システムは、水素を含む燃料ガスが流れるアノード流路と酸素を含む酸化剤ガスが流れるカソード流路とが設けられた燃料電池スタックと、燃料ガスをアノード流路に供給する燃料ガス供給部と、酸化剤ガスをカソード流路に供給する酸化剤ガス供給部と、カソード流路を流れる酸化剤ガスの酸素分圧または酸素分圧と相関関係を有する物理量である酸素分圧代表量を検出する酸素分圧検出部と、酸素分圧検出部により検出された酸素分圧または酸素分圧代表量に基づいて、酸素分圧が所定圧力以下になると燃料電池スタックから出力される出力電流が所定値以下となるように出力電流を制限する電流制限部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、燃料電池スタックの内部が高温になっても出力電圧の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの全体構成の一例を概略的に示す図。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの制御構成の一例を概略的に示すブロック図。
図1のカソード流路を流れる酸化剤ガスの流量と燃料電池スタックの出力電圧の低下との関係について説明するための図。
図1のカソード流路を流れる酸化剤ガスの酸素分圧と燃料電池スタックの出力電圧の低下との関係について説明するための図。
図2の電流制限部により設定される制限値の特性について説明するための図。
図2の電子制御ユニットにより実行される処理の一例を示すフローチャート。
図2の電子制御ユニットにより実行される処理の別の例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1~図6Bを参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池システム100の全体構成の一例を概略的に示す図である。図1に示すように、燃料電池システム100は、固体高分子電解質膜を有する発電セルを積層して構成された燃料電池スタック1と、燃料電池システム100の各部を制御する電子制御ユニット20とを主に備える。燃料電池システム100は、例えば車両に搭載され、車両駆動用の電力を発生することができる。燃料電池システム100は、航空機や船舶等の車両以外の移動体、ロボットの他、各種産業機械に搭載することもできる。
【0009】
燃料電池スタック1には、水素を含む燃料ガスが流れるアノード流路2と、酸素を含む空気等の酸化剤ガスが流れるカソード流路3とが設けられる。燃料電池スタック1の各発電セルのアノード電極にはアノード流路2を介して燃料ガスが供給され、カソード電極にはカソード流路3を介して酸化剤ガスが供給される。これにより、各発電セルの電極における電気化学反応が進行し、燃料電池スタック1での発電が行われる。
【0010】
アノード流路2には、エジェクタ4およびインジェクタ5を介して、高圧の燃料ガスが貯留された燃料ガスタンクが接続され、インジェクタ5により燃料ガスタンク内の燃料ガスがアノード流路2に供給される。インジェクタ5によりアノード流路2に供給された燃料ガスは、アノード電極で一部が使用された後、燃料排ガスとしてアノード流路2から排出される。アノード流路2から排出された燃料排ガスは、不図示の気液分離機を介して水が分離された後、エジェクタ4を介して吸い込まれ、再びアノード流路2に供給される。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
雄端子
10日前
個人
後付地震遮断機
14日前
個人
超精密位置決め機構
15日前
愛知電機株式会社
電力機器
7日前
東レ株式会社
積層多孔質膜
18日前
日機装株式会社
加圧装置
2日前
CKD株式会社
巻回装置
17日前
ヒロセ電機株式会社
端子
7日前
ローム株式会社
半導体装置
2日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
21日前
住友電装株式会社
端子
9日前
三菱電機株式会社
回路遮断器
3日前
トヨタ自動車株式会社
蓄電装置
今日
日本化薬株式会社
電流遮断装置
15日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
22日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
17日前
日新イオン機器株式会社
イオン注入装置
2日前
株式会社村田製作所
アンテナ装置
16日前
個人
“hi-light surf.”
23日前
住友電装株式会社
コネクタ
9日前
TOWA株式会社
製造装置
22日前
株式会社東芝
回路素子
16日前
三菱自動車工業株式会社
放熱構造
2日前
三菱電機株式会社
半導体装置
17日前
富士電機株式会社
半導体装置
9日前
日本特殊陶業株式会社
保持部材
2日前
株式会社アイシン
加湿器
10日前
住友電装株式会社
中継コネクタ
7日前
トヨタ自動車株式会社
交換式バッテリ
今日
株式会社アイシン
加湿器
10日前
株式会社村田製作所
コイル部品
15日前
トヨタ自動車株式会社
交換式バッテリ
今日
本田技研工業株式会社
積層装置
14日前
TDK株式会社
電子部品
1日前
日本バイリーン株式会社
負極部材および電池
17日前
TDK株式会社
電子部品
17日前
続きを見る