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公開番号2025130257
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-08
出願番号2024027302
出願日2024-02-27
発明の名称チップ型電子部品の製造方法
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01G 4/30 20060101AFI20250901BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】素体の表面を起点とするクラックの発生を好適に抑制できるチップ型電子部品の製造方法を提供する。
【解決手段】このチップ型電子部品の製造方法は、BaTiO3を主成分とする誘電体層6を含んで構成された素体3の表面を研磨する研磨工程S03を備えている。研磨工程S03では、ムライト22を用いて湿式バレル研磨を実施する。
【選択図】図6


特許請求の範囲【請求項1】
BaTiO

を主成分とする誘電体層を含んで構成された素体の表面を研磨する研磨工程を備え、
前記研磨工程では、ムライトを用いて湿式バレル研磨を行う、チップ型電子部品の製造方法。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記湿式バレル研磨において、水を主成分とする溶媒を用いる、請求項1記載のチップ型電子部品の製造方法。
【請求項3】
前記湿式バレル研磨において、前記ムライトと共に二酸化ケイ素を用いる、請求項1又は2記載のチップ型電子部品の製造方法。
【請求項4】
前記湿式バレル研磨において、前記ムライトと共にカリウムを含む化合物を用いる、請求項1又は2記載のチップ型電子部品の製造方法。
【請求項5】
前記湿式バレル研磨において、前記ムライトと共にナトリウムを含む化合物を用いる、請求項1又は2記載のチップ型電子部品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、チップ型電子部品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来のチップ型電子部品として、セラミック素体と、当該セラミック素体の一対の端面のそれぞれに設けられた一対の外部電極とを備えた構成のものが知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1のチップ型電子部品の素体内には、複数の誘電体層と複数の内部電極とが交互に積層されている。複数の内部電極の端部は、素体の端面から露出し、外部電極に電気的に接続されている。
【0003】
チップ型電子部品の製造に際しては、まず、誘電体材料を含むセラミックグリーンシートと、内部電極を印刷等で形成したセラミックグリーンシートとを交互に積層した積層体を形成する。次に、積層体を切断し、グリーンチップを得た後、当該グリーンチップを焼成し、素体を得る。素体の形成後、内部電極の端部が素体の端面から露出するように、バレル研磨によって素体の端面を研磨する。その後、素体の端面にめっき等によって外部電極を形成することで、チップ型電子部品が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-163062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
素体の端面をバレル研磨によって研磨する際、素体の表面が傷付くことがある。また、バレル研磨に用いる研磨材等の成分によっては、例えば素体の端面への外部電極の焼き付けなどの際に、素体を構成する誘電体層の主成分と研磨材等の成分とが素体の表面で反応し、素体の表面の靭性が低下してしまうことが生じ得る。いずれの場合も、素体の表面を起点するクラックの発生要因となり得るため、チップ型電子部品の信頼性を十分に確保する観点から、このようなクラックの発生を抑制できる技術が望まれている。
【0006】
本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、素体の表面を起点とするクラックの発生を好適に抑制できるチップ型電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の要旨は、以下に示すとおりである。
【0008】
[1]BaTiO

を主成分とする誘電体層を含んで構成された素体の表面を研磨する研磨工程を備え、前記研磨工程では、ムライトを用いて湿式バレル研磨を行う、チップ型電子部品の製造方法。
【0009】
このチップ型電子部品の製造方法では、素体の表面を研磨する研磨工程において、ムライトを用いて湿式バレル研磨を実施する。ムライトは、酸化アルミニウムと二酸化ケイ素の化合物であり、BaTiO3と比較して硬度が高い物質である一方で、湿式バレル研磨で広く用いられているアルミナやシリコンカーバイドなどと比較して硬度が低い物質である。したがって、ムライトを用いて湿式バレル研磨を行うことで、素体の表面が研磨されて平滑になると共に、素体の表面が傷付くことを抑制できる。また、ムライトは、酸化アルミニウムと二酸化ケイ素の化合物であるため、アルミナと比較して化学的に安定な物質である。したがって、研磨後の素体の表面にムライトが残留したとしても、その後の外部電極の焼き付けなどの際に、誘電体層の主成分であるBaTiO

が素体の表面でムライトと反応することが抑制され、素体の表面の靭性の低下を回避できる。以上により、このチップ型電子部品の製造方法によれば、素体の表面を起点とするクラックの発生を好適に抑制できる。
【0010】
[2]前記湿式バレル研磨において、水を主成分とする溶媒を用いる、[1]記載のチップ型電子部品の製造方法。水を主成分とする溶媒を用いることで、湿式バレル研磨時に素体の表面が傷付くことをより確実に抑制できる。また、研磨後の素体の表面に溶媒の成分に起因する物質が残留することを抑制でき、誘電体層の主成分であるBaTiO

と残留物質との反応による素体の表面の靭性の低下をより確実に回避できる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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