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公開番号2025131045
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-09
出願番号2024028534
出願日2024-02-28
発明の名称蒸着マスク、有機電子デバイスの製造方法
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類C23C 14/04 20060101AFI20250902BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】塑性変形や破壊が生じにくく、かつ十分な磁力で吸引可能な蒸着マスクを提供する。
【解決手段】非磁性材料からなる基体1を有し、基体1は、複数の貫通孔4を有する第1領域2と、第1領域2よりも厚い第2領域3と、を有し、第2領域3は、凹部5を有し、凹部5内に磁性層6を有する蒸着マスク。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
非磁性材料からなる基体を有し、
前記基体は、複数の貫通孔を有する第1領域と、前記第1領域よりも厚い第2領域と、を有し、
前記第2領域は、凹部を有し、前記凹部内に磁性層を有することを特徴とする蒸着マスク。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記第2領域を、前記第1領域の周囲に有することを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
【請求項3】
前記第2領域を、前記基体の端部に有することを特徴とする請求項1または2に記載の蒸着マスク。
【請求項4】
前記凹部を、格子状に有することを特徴とする請求項1または2に記載の蒸着マスク。
【請求項5】
前記凹部を、前記基体の外周部に有することを特徴とする請求項1または2に記載の蒸着マスク。
【請求項6】
前記第1領域は、前記第2領域の前記磁性層を有する面と面一になるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の蒸着マスク。
【請求項7】
前記第1領域は、非磁性材料のみからなることを特徴とする請求項1または2に記載の蒸着マスク。
【請求項8】
前記凹部の深さは、前記第1領域の厚さよりも深いことを特徴とする請求項1または2に記載の蒸着マスク。
【請求項9】
前記磁性層の厚さは、前記凹部の深さよりも薄いことを特徴とする請求項1または2に記載の蒸着マスク。
【請求項10】
前記磁性層の厚さは、前記凹部の深さよりも厚いことを特徴とする請求項1または2に記載の蒸着マスク。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸着マスクと、有機電子デバイスの製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子は、薄膜を積層した構造を持つ、自発光型で、高速応答が可能な表示素子である。有機ELパネルは、軽く、動画対応に優れた表示装置を構成することができるため、フラットパネルディスプレイ(FPD)テレビや電子ビューファインダー(EVF)用小型ディスプレイ等の表示装置として、非常に注目されている。
有機EL表示装置は、抵抗加熱式の真空蒸着装置を用い、有機材料を蒸着することによって、製造しているものが多い。特に、フルカラーの有機EL表示装置は、微細なRGB(赤、緑、青)の発光素子を、精度よく製造することが必要となる。そのために、磁性金属などで作成された蒸着マスクを用いて、RGBの画素ごとに異なる有機物質を、選択的に、所望の位置に真空蒸着するマスク蒸着法により、製造されている。マスク蒸着法とは、磁石等で、蒸着マスクと被蒸着基板とを密着させて、蒸着マスク越しに蒸着することにより、鮮明なフルカラー有機EL表示装置を製造するものである。
ここで、蒸着マスクは磁性体材料で形成されることが多い。磁石等を用いて比較的容易に被蒸着基板と密着させることができるためである。しかしながら磁性体材料を用いた蒸着マスクには欠点もある。それは蒸着マスクの重量が重くなること、高精度な加工を施しにくいこと、塑性変形しやすいこと、などである。
そこで、蒸着マスクを軽量化するため、特許文献1では、樹脂マスクに凹部又は貫通孔を設け、そこに磁性部材を配置している。この方法によれば、マスクを軽量化可能であり、蒸着マスクと被蒸着基板の密着性を向上できるとされている。
また、高精度に加工可能で、塑性変形しにくい基材として、シリコン基板を用いて蒸着マスクを製造する手法が提案されている(特許文献2)。シリコンは、半導体製造技術を用いて加工することができるため、数μmまで加工精度を高くすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-20068号公報
特開2001-185350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
有機EL表示装置の高精細化が進む昨今において、高精度に加工することが不可欠となるため、蒸着マスクは極めて薄くなっている。しかしこれが、蒸着マスクを磁力で吸引するうえで新たな課題を生んでいる。
特許文献1に記載の蒸着マスクにおいて、樹脂マスクが薄くなることは、凹部または貫通孔が浅くなりことであり、結果として付与される磁性材料も薄くなることを意味する。そのため、磁性材料の体積が小さくなり、蒸着マスクと被蒸着基板とを当接させるための十分な磁力が得られなくなる。
また、蒸着マスクが薄くなることは、蒸着マスクが塑性変形や破壊されやすくなるという課題も生んでいる。蒸着マスクの薄化された領域を仮に十分な磁力で吸引できたとしても、例えばこれが樹脂や金属で構成されている場合は、その際にかかる応力で塑性変形してしまう。また薄化された領域が、特許文献2に示される様にシリコン基板で構成されている場合は、磁力に耐え切れず破損を生じる可能性もある。
そこで、本発明は、塑性変形や破壊が生じにくく、かつ十分な磁力で吸引可能な蒸着マスクを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の蒸着マスクは、
非磁性材料からなる基体を有し、
前記基体は、複数の貫通孔を有する第1領域と、前記第1領域よりも厚い第2領域と、を有し、
前記第2領域は、凹部を有し、前記凹部内に磁性層を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、塑性変形や破壊が生じにくく、かつ十分な磁力で吸引可能な蒸着マスクを提供することが可能となり、有機発光装置等の有機電子デバイスの高精度化、さらには信頼性向上を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1の実施形態の蒸着マスクの模式図である。
図1の蒸着マスクを用いて蒸着する状態を示す模式的断面図である。
本発明の比較例の模式的断面図である。
第1の実施形態の蒸着マスクの製造方法の一例を示す模式的断面図である。
第1の実施形態の蒸着マスクの製造方法の一例を示す模式的断面図である。
第2の実施形態の蒸着マスクを用いて蒸着する状態を示す模式的断面図である。
第2の実施形態の蒸着マスクの製造方法の一例を示す模式的断面図である。
第3の実施形態の蒸着マスクを用いて蒸着する状態を示す模式的断面図である。
第3の実施形態の蒸着マスクの製造方法の一例を示す模式的断面図である。
本発明の一実施形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る撮像装置の一例を表す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る電子機器の一例を表す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。(b)折り曲げ可能な表示装置の一例を表す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る照明装置の一例を示す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る車両用灯具を有する移動体の一例を示す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスの一例を示す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスの他の例を示す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例を表す模式図である。(b)(c)本発明の一実施形態に係る画像形成装置の露光光源の一例を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
【0009】
≪第1の実施形態≫
以下に、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0010】
<蒸着マスク>
図1は、本発明の第1の実施形態の蒸着マスクの模式図である。図1(a)は、被蒸着基板と対向する面側から見た平面模式図であり、図1(b)は、図1(a)中のA-A’断面を表す模式図である。
(【0011】以降は省略されています)

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