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公開番号
2025133327
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-11
出願番号
2024031216
出願日
2024-03-01
発明の名称
燃料電池システム
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人明成国際特許事務所
主分類
H01M
8/04225 20160101AFI20250904BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】水素を供給する経路の機構に異常がない場合に燃料電池システムの運転が制限される可能性を低減する。
【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池と、燃料ガスタンクと、燃料電池と燃料ガスタンクとを接続しているガス流路と、ガス流路において燃料ガスの圧力を低下させて流通させ、または遮断できる減圧弁と、減圧弁に対して燃料電池の側のガスの圧力を取得する圧力センサと、燃料電池システムの休止期間の長さを記憶する運転記憶部と、制御部と、を備える。制御部は、圧力センサが取得した圧力が第1圧力閾値よりも小さいことを含む第1開始条件が満たされる場合に、燃料電池の運転を開始させるための開始制御を行い、圧力センサが取得した圧力が第1圧力閾値よりも大きく、かつ運転記憶部に記憶されている休止期間の長さが休止閾値より大きいこと、を含む第2開始条件が満たされる場合に、開始制御を行う。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
燃料電池システムであって、
燃料電池と、
燃料ガスを保持している燃料ガスタンクと、
前記燃料電池と前記燃料ガスタンクとを接続し燃料ガスを流通させるガス流路と、
前記ガス流路に設けられており、前記燃料ガスタンクから供給される燃料ガスの圧力を低下させて流通させることができ、かつ、前記燃料ガスタンクから供給される燃料ガスを遮断することができる減圧弁と、
前記減圧弁に対して前記燃料電池の側の前記ガス流路内の圧力を取得できる圧力センサと、
前記燃料電池システムの休止期間の長さを記憶する運転記憶部と、
前記燃料電池システムを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記燃料電池の運転を開始すべき指示を受け取った場合であって、
前記圧力センサが取得した圧力があらかじめ定められた第1圧力閾値よりも小さいことを含む第1開始条件が満たされる場合に、前記燃料電池の運転を開始させるための開始制御を行い、
前記圧力センサが取得した圧力が前記第1圧力閾値よりも大きく、かつ、前記運転記憶部に記憶されている前記休止期間の長さがあらかじめ定められた休止閾値よりも大きいこと、を含む第2開始条件が満たされる場合に、前記開始制御を行う、燃料電池システム。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の燃料電池システムであって、
前記ガス流路であって前記減圧弁に対して前記燃料電池の側に設けられ、燃料ガスを受け取って指定された開度で燃料ガスを前記燃料電池に供給する調整部と、
前記運転記憶部への電力の供給の遮断を記憶する電源記憶部と、を備え、
前記圧力センサは、前記減圧弁と前記調整部との間の前記ガス流路内の圧力を取得し、
前記制御部は、前記燃料電池の運転を開始すべき指示を受け取った場合であって、
(i)前記圧力センサが取得した圧力が前記第1圧力閾値よりも大きく、
(ii)前記運転記憶部への電力の供給の遮断が記憶されており、かつ、
(iii)前記燃料電池に向けて前記調整部に燃料ガスを供給させた後に、前記圧力センサが取得した圧力が、あらかじめ定められた第2圧力閾値よりも小さくなったこと、
を含む、第3開始条件が満たされる場合に、前記開始制御を行う、燃料電池システム。
【請求項3】
請求項2に記載の燃料電池システムであって、
前記ガス流路であって前記減圧弁に対して前記燃料ガスタンクの側に設けられ、燃料ガスの流通を許容しまたは遮断する主止弁を備え、
前記燃料電池に向けて前記調整部に燃料ガスを供給させた後に、前記圧力センサが取得した圧力が、前記第2圧力閾値よりも小さくなったことは、
前記主止弁を閉状態とし、前記燃料電池に向けて前記調整部に燃料ガスを供給させた後、あらかじめ定められた時間閾値内に、前記圧力センサが取得した圧力が、前記第2圧力閾値よりも小さくなったことである、燃料電池システム。
【請求項4】
燃料電池システムであって、
燃料電池と、
燃料ガスを保持している燃料ガスタンクと、
前記燃料電池と前記燃料ガスタンクとを接続し燃料ガスを流通させるガス流路と、
前記ガス流路に設けられており、前記燃料ガスタンクから供給される燃料ガスの圧力を低下させて流通させることができ、かつ、前記燃料ガスタンクから供給される燃料ガスを遮断することができる減圧弁と、
前記ガス流路であって前記減圧弁に対して前記燃料電池の側に設けられ、燃料ガスを受け取って指定された開度で燃料ガスを前記燃料電池に供給する調整部と、
前記減圧弁と前記調整部との間の前記ガス流路内の圧力を取得できる圧力センサと、
前記燃料電池システムを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記燃料電池の運転を開始すべき指示を受け取った場合であって、
前記圧力センサが取得した圧力があらかじめ定められた第1圧力閾値よりも小さいことを含む開始条件が満たされる場合に、前記燃料電池の運転を開始させるための開始制御を行い、
(i)前記圧力センサが取得した圧力が前記第1圧力閾値よりも大きく、かつ、
(ii)前記燃料電池に向けて前記調整部に燃料ガスを供給させた後に、前記圧力センサが取得した圧力が、あらかじめ定められた第2圧力閾値よりも小さくなったこと、
を含む、追加の開始条件が満たされる場合に、前記開始制御を行う、燃料電池システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、燃料電池システムに関する。
続きを表示(約 4,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、燃料電池スタックに水素を供給する経路において、水素タンクと、遮断弁と、減圧弁と、調圧弁と、を備える燃料電池システムが存在する。水素タンクから供給される高圧の水素ガスは、減圧弁と、調圧弁と、を経て、適切な圧力および量に調整され、燃料電池スタックに供給される。燃料電池システムが運転されていないときには、減圧弁と調圧弁とは、それぞれ閉じられている。そのような燃料電池システムにおいて、運転の開始を指示された際、減圧弁と調圧弁の間の流路における圧力が閾値よりも高い場合には、異常と判定される技術が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-1113366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
燃料電池システムが長期間、運転されなかった場合には、その間に減圧弁のシール部を透過した水素ガスにより、減圧弁と調圧弁の間の流路における圧力が閾値よりも高くなることがある。そのような場合には、水素を供給する経路に設けられた減圧弁に異常がない場合であっても、異常の判定がなされて、燃料電池システムの運転が制限される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、燃料電池と、燃料ガスを保持している燃料ガスタンクと、前記燃料電池と前記燃料ガスタンクとを接続し燃料ガスを流通させるガス流路と、前記ガス流路に設けられており、前記燃料ガスタンクから供給される燃料ガスの圧力を低下させて流通させることができ、かつ、前記燃料ガスタンクから供給される燃料ガスを遮断することができる減圧弁と、前記減圧弁に対して前記燃料電池の側の前記ガス流路内の圧力を取得できる圧力センサと、前記燃料電池システムの休止期間の長さを記憶する運転記憶部と、前記燃料電池システムを制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記燃料電池の運転を開始すべき指示を受け取った場合であって、前記圧力センサが取得した圧力があらかじめ定められた第1圧力閾値よりも小さいことを含む第1開始条件が満たされる場合に、前記燃料電池の運転を開始させるための開始制御を行い、前記圧力センサが取得した圧力が前記第1圧力閾値よりも大きく、かつ、前記運転記憶部に記憶されている前記休止期間の長さがあらかじめ定められた休止閾値よりも大きいこと、を含む第2開始条件が満たされる場合に、前記開始制御を行う。
このような態様においては、減圧弁の機能に異常がないにもかかわらず、燃料電池の運転が行われていなかった休止期間が休止閾値よりも大きいために、減圧弁に対して燃料電池の側のガス流路内の圧力が第1圧力閾値よりも大きくなった場合に、開始制御が行われない事態を回避できる。すなわち、減圧弁に対して燃料電池の側のガス流路内の圧力が第1圧力閾値よりも小さい場合と同様に、燃料電池の運転を開始させるための開始制御を行うことができる。
(2)上記形態の燃料電池システムであって、前記ガス流路であって前記減圧弁に対して前記燃料電池の側に設けられ、燃料ガスを受け取って指定された開度で燃料ガスを前記燃料電池に供給する調整部と、前記運転記憶部への電力の供給の遮断を記憶する電源記憶部と、を備え、前記圧力センサは、前記減圧弁と前記調整部との間の前記ガス流路内の圧力を取得し、前記制御部は、前記燃料電池の運転を開始すべき指示を受け取った場合であって、(i)前記圧力センサが取得した圧力が前記第1圧力閾値よりも大きく、(ii)前記運転記憶部への電力の供給の遮断が記憶されており、かつ、(iii)前記燃料電池に向けて前記調整部に燃料ガスを供給させた後に、前記圧力センサが取得した圧力が、あらかじめ定められた第2圧力閾値よりも小さくなったこと、を含む、第3開始条件が満たされる場合に、前記開始制御を行う、態様とすることもできる。
このような態様とすることにより、燃料電池の運転が行われていなかった休止期間の長さが休止閾値よりも大きいために、減圧弁に対して燃料電池の側のガス流路内の圧力が第1圧力閾値よりも大きくなり、かつ、運転記憶部への電力の供給が遮断されたためにその休止期間の長さが運転記憶部に記憶されていない場合に、減圧弁の機能に異常がないにもかかわらず、開始制御が行われない事態を回避できる。その際、燃料電池に向けて調整部に燃料ガスを供給させた後に、圧力センサが取得した圧力が、第2圧力閾値よりも小さくなったこと、が条件とされているため、減圧弁の機能に異常があるにもかかわらず、開始制御が行われる事態を回避できる。
(3)上記形態の燃料電池システムであって、前記ガス流路であって前記減圧弁に対して前記燃料ガスタンクの側に設けられ、燃料ガスの流通を許容しまたは遮断する主止弁を備え、前記燃料電池に向けて前記調整部に燃料ガスを供給させた後に、前記圧力センサが取得した圧力が、前記第2圧力閾値よりも小さくなったことは、前記主止弁を閉状態とし、前記燃料電池に向けて前記調整部に燃料ガスを供給させた後、あらかじめ定められた時間閾値内に、前記圧力センサが取得した圧力が、前記第2圧力閾値よりも小さくなったことである、態様とすることもできる。
このような態様においては、主止弁を閉状態として減圧弁の下流側の圧力の低下が確認される。このため、減圧弁が故障していた場合に、調整部が高圧の燃料ガスに曝されて破壊されたり、調整部が備えるリリーフ機構が開放されて、外部に燃料ガスが噴出する可能性を、低減できる。
(4)本開示の他の形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、燃料電池と、燃料ガスを保持している燃料ガスタンクと、前記燃料電池と前記燃料ガスタンクとを接続し燃料ガスを流通させるガス流路と、前記ガス流路に設けられており、前記燃料ガスタンクから供給される燃料ガスの圧力を低下させて流通させることができ、かつ、前記燃料ガスタンクから供給される燃料ガスを遮断することができる減圧弁と、前記ガス流路であって前記減圧弁に対して前記燃料電池の側に設けられ、燃料ガスを受け取って指定された開度で燃料ガスを前記燃料電池に供給する調整部と、前記減圧弁と前記調整部との間の前記ガス流路内の圧力を取得できる圧力センサと、前記燃料電池システムを制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記燃料電池の運転を開始すべき指示を受け取った場合であって、前記圧力センサが取得した圧力があらかじめ定められた第1圧力閾値よりも小さいことを含む開始条件が満たされる場合に、前記燃料電池の運転を開始させるための開始制御を行い、(i)前記圧力センサが取得した圧力が前記第1圧力閾値よりも大きく、かつ、(ii)前記燃料電池に向けて前記調整部に燃料ガスを供給させた後に、前記圧力センサが取得した圧力が、あらかじめ定められた第2圧力閾値よりも小さくなったこと、を含む、追加の開始条件が満たされる場合に、前記開始制御を行う。
このような態様とすることにより、燃料電池の運転が行われていなかった休止期間の長さが長いために、減圧弁に対して燃料電池の側のガス流路内の圧力が第1圧力閾値よりも大きくなった場合に、減圧弁の機能に異常がないにもかかわらず、開始制御が行われない事態を回避できる。その際、燃料電池に向けて調整部に燃料ガスを供給させた後に、圧力センサが取得した圧力が、第2圧力閾値よりも小さくなったこと、が条件とされているため、減圧弁の機能に異常があるにもかかわらず、開始制御が行われる事態を回避できる。
本開示は、燃料電池システム以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、燃料電池システムの製造方法や燃料電池システムの制御方法、その制御方法を実現するコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施形態における燃料電池システム100の概略構成を示す模式図である。
燃料電池20の運転を開始すべき旨の指示Isが受け取られた場合に実行される処理を示すフローチャートである。
燃料電池20の運転を開始すべき旨の指示Isが受け取られた場合に実行される、第2実施形態における処理を示すフローチャートである。
燃料電池20の運転を開始すべき旨の指示Isが受け取られた場合に実行される、第3実施形態における処理を示すフローチャートである。
燃料電池20の運転を開始すべき旨の指示Isが受け取られた場合に実行される、第3実施形態における処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、本実施形態における燃料電池システム100の概略構成を示す模式図である。燃料電池システム100は、車両に搭載されている。燃料電池システム100は、その車両に搭載された負荷300に電力を供給する。
【0009】
車両は、燃料電池システム100と、二次電池200と、負荷300と、を備える。負荷300は、燃料電池システム100と、二次電池200と、から電力を供給されて機能する。負荷300は、車両を動かすための駆動モータ、車室内の温度を調節する空調設備などを含む。
【0010】
燃料電池システム100は、燃料電池20と、カソードガス給排系30と、アノードガス給排系50と、DC/DCコンバータ70と、制御装置90とを備える。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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