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公開番号2025161495
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-24
出願番号2024064719
出願日2024-04-12
発明の名称表示システム
出願人日本放送協会
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類G03H 1/22 20060101AFI20251017BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】コンパクトな構成で3次元映像を表示する表示システムを提供する。
【解決手段】表示システムSにおいて、ホログラムデータ表示装置1は、SLMアレイ10と、光の振幅を変調するDOE11と、を有する。ホログラムデータ生成装置2は、物体光と参照光とを干渉させる干渉計算をする前に、被写体データ26から生成された物体光25を、SLMアレイ10と対応関係にある仮想的なSLMアレイ20まで伝播させる第1伝播計算と、SLMアレイ20のSLM間ギャップ部の物体光を、DOE11と対応関係にありDOE11を透過する再生光に本来含まれる0次光を除去する透過率分布を有した仮想的なDOE21まで伝播させる第2伝播計算と、SLM間ギャップ部の物体光がDOE21によって変調された物体光を算出する第1変調計算と、この変調された物体光をSLMアレイ20まで伝播させる第3伝播計算と、を行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の並べられた空間光変調器であるSLMの間にSLM間ギャップ部を有するSLMアレイと、前記SLMアレイから離間して配置され、所定の透過率分布を有し前記SLMアレイに表示されたホログラムデータから再生された光の振幅を変調する回折光学素子と、を有するホログラムデータ表示装置と、
記憶部と処理部とを有し、物体光と参照光とを干渉させる干渉計算により前記ホログラムデータを生成するホログラムデータ生成装置と、を備え、
前記ホログラムデータ生成装置は、前記干渉計算の前に、
被写体データから生成された物体光を、前記SLMアレイと対応関係にある仮想的なSLMアレイの位置まで伝播させる第1伝播計算と、
前記仮想的なSLMアレイのSLM間ギャップ部の物体光を、前記回折光学素子と対応関係にあり前記回折光学素子を透過する再生光に本来含まれる0次光を除去する透過率分布を有した仮想的な回折光学素子の位置まで伝播させる第2伝播計算と、
前記SLM間ギャップ部の物体光が前記仮想的な回折光学素子によって変調された物体光を算出する第1変調計算と、
前記第1変調計算によって変調された物体光を前記仮想的なSLMアレイの位置まで伝播させる第3伝播計算と、
を行うことを特徴とする表示システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記ホログラムデータ生成装置は、前記干渉計算の前に、さらに
前記仮想的なSLMアレイに並べられたSLM部の物体光を前記仮想的な回折光学素子の位置まで伝播させる第4伝播計算と、
前記ホログラムデータ表示装置の前記回折光学素子の透過率分布によって変調された物体光を算出する第2変調計算と、
前記第2変調計算によって変調された物体光を前記仮想的なSLMアレイの位置まで伝播させる第5伝播計算と、を行うことを特徴とする請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記ホログラムデータ生成装置は、前記仮想的なSLMアレイに配列された仮想的な空間光変調器間の長さを、前記ホログラムデータ表示装置が備えるSLMアレイに配列された空間光変調器間の長さよりも予め定められた値だけ大きいものとして計算を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記ホログラムデータ生成装置は、前記仮想的な回折光学素子の透過率分布を、前記ホログラムデータ表示装置が備える回折光学素子の透過率分布からその平均値を一様に減算した透過率分布であるものとして計算を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示システム。
【請求項5】
前記ホログラムデータ生成装置は、前記仮想的な回折光学素子の透過率分布を、前記ホログラムデータ表示装置が備える回折光学素子の透過率分布の逆特性であるものとして計算を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示システム。
【請求項6】
前記ホログラムデータ生成装置は、時分割により多波長とした参照光により前記ホログラムデータを生成し、
前記ホログラムデータ表示装置は、
前記SLMアレイに対して時分割により多波長とした再生照明光を切り替えて照射する光源と、
前記再生照明光の波長と前記ホログラムデータとの切り替えタイミングを合わせる同期装置と、を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示システム。
【請求項7】
前記ホログラムデータ生成装置は、時分割により多波長とした参照光により前記ホログラムデータを生成し、
前記ホログラムデータ表示装置は、前記回折光学素子、または、前記SLMアレイに、カラーフィルタが配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示システム。
【請求項8】
前記ホログラムデータ生成装置は、時分割により多波長とした参照光により前記ホログラムデータを生成し、
前記ホログラムデータ表示装置の前記回折光学素子は、前記透過率分布として、カラーフィルタのRGB各色に対するそれぞれの透過率分布を重ね合わせた特性を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ホログラフィに係り、特に、表示システムに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
ホログラフィは、光の波面を干渉縞として記録・再生する技術である。ホログラフィにより再現される3次元映像は、原理的には実際の被写体からの光を忠実に再現できる。そのため、ホログラフィの3次元映像は、ステレオグラム(2眼立体表示)の課題として挙げられる、いわゆる輻輳と調節の不一致が生じないとされている。
【0003】
3次元映像の基となるホログラムデータを計算によって生成する手法として、計算機合成ホログラム(Computer Generated Hologram:以下、CGHという)がある。CGHの手法は、被写体からの波面(物体光)と参照光との干渉によるホログラムの作製を物理的に行うのではなく計算で実施する。CGHの手法は、物体光の伝搬計算や、物体光と参照光との干渉計算のほか、表示に用いられる空間光変調器(Spatial Light Modulator:以下、SLMとする)の変調方式・階調数に合わせたホログラムデータ生成などを行うことで実行される。
【0004】
ホログラムデータはSLMに表示される。CGH生成時に用いた参照光を再生照明光としてSLMに照射することにより、SLMで3次元映像が再現される。3次元映像の視域角(3次元映像を観察可能な角度)θ
VA
は、SLMの画素構造による回折角により制限され、次の式(1)のように表すことができる。
【0005】
θ
VA
=2sin
-1
[λ/(2p)] … 式(1)
【0006】
ここで、λは再生照明光の波長、pはSLMの画素ピッチである。式(1)から、3次元映像の広視域化には、SLMの狭ピッチ化が必要であることがわかる。また、3次元映像を大きく表示するには、SLMの大面積化が必要となる。ここで、SLMの幅方向の画素数をN

、高さ方向の画素数をN

とすると、SLMの幅Wと高さHは、それぞれ、次の式(2)、式(3)のように表すことができる。
【0007】
W=pN

… 式(2)
H=pN

… 式(3)
【0008】
そのため、3次元映像を広視域かつ大画面で表示するには、狭画素ピッチ化とともに多画素化が必要となる。近年では、広視域ホログラム表示に向け、狭画素ピッチかつ多画素のSLMについて研究が進められている(例えば、特許文献1参照)。また、複数のSLMを並べて適用することにより、ホログラムデータ表示装置全体で多画素化を実現する研究が進められている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2019-144423号公報
【非特許文献】
【0010】
Jin Li et al., “Holobricks: modular coarse integral holographic displays”, Light: Science & Applications 11, 57 (2022)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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