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公開番号
2025008355
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023110460
出願日
2023-07-05
発明の名称
空調機の性能測定方法、空調機の性能測定装置、及び、条件発生器の制御方法
出願人
学校法人早稲田大学
代理人
個人
主分類
G01N
25/00 20060101AFI20250109BHJP(測定;試験)
要約
【課題】動的に制御される空調機の性能測定の精度の向上を図る空調機の性能測定方法を提供する。
【解決手段】空調機2の性能測定方法では、空調機2からの吹出空気の空気状態を用いて、実際の部屋を仮想的に再現した仮想室の空気状態をエミュレーションすることで、仮想室の空気状態の将来の変化を求め、仮想室の空気状態の将来の変化を条件発生器4の設定に用いる場合における条件発生器4の設定に対する試験室の空気状態の遅延を補償し、遅延が補償された仮想室の空気状態の将来の変化を設定として用いて、条件発生器4を制御し、条件発生器4により発生された測定条件となる試験室において、空調機2の性能測定を行う。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
測定条件を発生させる条件発生器を備える試験室において動的に運転される空調機の性能を測定する空調機の性能測定方法であって、
前記空調機からの吹出空気の空気状態を用いて、実際の部屋を仮想的に再現した仮想室の空気状態をエミュレーションすることで、前記仮想室の空気状態の将来の変化を求め、
前記仮想室の空気状態の将来の変化を前記条件発生器の設定に用いる場合における前記条件発生器の設定に対する前記試験室の空気状態の遅延を補償し、
前記遅延が補償された前記仮想室の空気状態の将来の変化を設定として用いて、前記条件発生器を制御し、
前記条件発生器により発生された測定条件となる前記試験室において、前記空調機の性能測定を行う、空調機の性能測定方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記遅延の補償は、前記空調機からの吹出空気の空気状態を用いたフィードフォワード制御により行われる、請求項1に記載の空調機の性能測定方法。
【請求項3】
前記遅延の補償は、さらに、前記試験室の内部の空気状態を用いたフィードバック制御により行われる、請求項2に記載の空調機の性能測定方法。
【請求項4】
前記遅延の補償は、さらに、前記試験室の外部の空気状態を用いたフィードフォワード制御により行われる、請求項2または3に記載の空調機の性能測定方法。
【請求項5】
前記空気状態は、少なくとも空気の温度及び湿度のいずれか一方を含む、請求項1に記載の空調機の性能測定方法。
【請求項6】
前記遅延の補償において、さらに、前記遅延が補償された前記仮想室の空気状態に対する前記試験室の空気状態の誤差を補償する、請求項1に記載の空調機の性能測定方法。
【請求項7】
前記条件発生器の設定に対する前記試験室の空気状態の前記遅延を示す遅延モデルを生成し、
前記遅延がより小さくなるように前記条件発生器への設定を変化させ、当該変化に基づいて前記遅延の補償に用いられる補償モデルを生成する、請求項1に記載の性能測定方法。
【請求項8】
測定条件を発生させる条件発生器を備える試験室において動的に運転される空調機の性能を測定する空調機の性能測定装置であって、
前記空調機からの吹出空気の空気状態を用いて、実際の部屋を仮想的に再現した仮想室の空気状態をエミュレーションすることで、前記仮想室の空気状態の将来の変化を求めるエミュレーション部と、
前記仮想室の空気状態の将来の変化を前記条件発生器の設定に用いる場合における前記条件発生器の設定に対する前記試験室の空気状態の遅延を補償し、前記遅延が補償された前記仮想室の空気状態の将来の変化を設定として用いて、前記条件発生器を制御する遅延補償部と、
前記条件発生器により発生された測定条件となる前記試験室において、前記空調機の性能測定を行う空調性能測定部とを有する、空調機の性能測定装置。
【請求項9】
試験室に設けられ、動的に運転される空調機の性能測定の条件を発生させる条件発生器の制御方法であって、
前記空調機からの吹出空気の空気状態を用いて、実際の部屋を仮想的に再現した仮想室の空気状態をエミュレーションすることで、前記仮想室の空気状態の将来の変化を求め、
前記仮想室の空気状態の将来の変化を前記条件発生器の設定に用いる場合における前記条件発生器の設定に対する前記試験室の空気状態の遅延を補償し、
前記遅延が補償された前記仮想室の空気状態の将来の変化を設定値として用いて、前記条件発生器を制御する、条件発生器の制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調機の性能測定方法、空調機の性能測定装置、及び、条件発生器の制御方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
空調機の性能測定の簡易的な方法として、圧縮機の回転数を固定して空調機の容量制御を行わずに、安定した状況で空調機を駆動させて性能測定する方法が知られている。しかしながら、このような一定の運転状態、すなわち、静的な運転状態における性能測定では、実際の運転状況下で性能測定を行っておらず、測定結果と実際の使用環境での性能との間に乖離が生じてしまうおそれがある。
【0003】
そこで、空調機の運転状態を動的に変化させながら性能測定を行うことが検討されている。このような動的な運転状態における性能測定は、負荷ベース(load based)の性能測定と称されることもある。特許文献1に開示されている技術によれば、動的な運転状態における空調機の性能測定を行うために、試験室のような所定の試験環境が準備されている。この技術によれば、試験室に配置した電気機器や人体模型等を制御し、電気機器の発熱や室内の生活熱等の実際の使用環境を考慮した上で、動的な運転状態における空調機の性能測定が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-333557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されている技術では、異なる場所で性能測定が実施される場合には、実施環境を同一にするために、実施場所毎に同一の試験室を制作する必要がある。しかしながら、外部環境等を含めて完全に同一な試験環境を再現することが難しく、性能測定の結果にばらつきが生じてしまうおそれがある。
【0006】
そこで、試験室に測定対象の空調機とは異なる空調機により構成される条件発生器を設ける方法が検討されている。この方法によれば、測定対象の空調機からの吹出空気の状態から仮想的な試験室(仮想室)をエミュレーションし、実際の試験室の空気状態とエミュレーションにより得られた仮想室の空気状態とが一致するように条件発生器を制御しながら、測定対象の空調機の性能測定を行う。この方法では、試験室の熱容量等の環境に依存する要素を除外できるので、再現性の高い測定環境を実現しながら、動的な運転状態における空調機の性能測定を実施できる。
【0007】
しかしながら、このようにエミュレーションを行う方法であっても、条件発生器の制御や試験室内の空気の熱容量等に起因する遅延が発生し、エミュレーションにより得られた仮想室の状態に対して実際の試験室の状態の変化(応答)が遅れてしまうことがある。その結果、これらの遅延が、動的な運転状態における空調機の性能測定の結果に影響を及ぼす可能性があるという課題があった。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、動的な運転状態における空調機の性能測定の精度の向上を図る空調機の性能測定方法、空調機の性能測定装置、及び、条件発生器の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の空調機の性能測定方法は、測定条件を発生させる条件発生器を備える試験室において動的に運転される空調機の性能を測定する。この空調機の性能測定方法では、空調機からの吹出空気の空気状態を用いて、実際の部屋を仮想的に再現した仮想室の空気状態をエミュレーションすることで、仮想室の空気状態の将来の変化を求め、仮想室の空気状態の将来の変化を条件発生器の設定に用いる場合における条件発生器の設定に対する試験室の空気状態の遅延を補償し、遅延が補償された仮想室の空気状態の将来の変化を設定として用いて、条件発生器を制御し、条件発生器により発生された測定条件となる試験室において、空調機の性能測定を行う。
【0010】
本発明の空調機の性能測定装置は、測定条件を発生させる条件発生器を備える試験室において動的に運転される空調機の性能を測定する。この空調機の性能測定装置は、空調機からの吹出空気の空気状態を用いて、実際の部屋を仮想的に再現した仮想室の空気状態をエミュレーションすることで、仮想室の空気状態の将来の変化を求めるエミュレーション部と、仮想室の空気状態の将来の変化を条件発生器の設定に用いる場合における条件発生器の設定に対する試験室の空気状態の遅延を補償し、遅延が補償された仮想室の空気状態の将来の変化を設定として用いて、条件発生器を制御する遅延補償部と、条件発生器により発生された測定条件となる試験室において、空調機の性能測定を行う空調性能測定部と、を有する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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