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公開番号2025101021
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023217561
出願日2023-12-25
発明の名称ワイヤハーネスのシールド構造
出願人矢崎総業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01R 13/6596 20110101AFI20250630BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ワイヤハーネスの製造コストの低減化を図ることができるワイヤハーネスのシールド構造を提供する。
【解決手段】本発明に係るワイヤハーネスWHのシールド構造では、編組導体13が、シールドターミナル4の係止固定部42を介してユニット3にアース接続されている。このため、従来のように、ばね部材を介して編組導体13をユニット3に接続する必要がなく、リヤホルダのようなユニット3に対する電線1の抜け止め部材を別途設ける必要もなくなる。これにより、前記ばね部材や前記リヤホルダを削除でき、ワイヤハーネスWHのシールド構造に係る部品点数を削減可能となる。また、前記ばね部材や前記リヤホルダが削除された分、ワイヤハーネスWHの組立作業性も向上する。その結果、ワイヤハーネスWHの製造コストの低減化を図ることができる。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
端子が接続される電線のシースが除去されて露出した編組導体が導電性材料からなるユニットにアース接続されるワイヤハーネスのシールド構造であって、
前記ユニットの後端部に延設されたシールド収容部の内部に収容される前記電線において前記除去されていない前記シースの前端部の外周側に装着される筒状基部と、前記電線の軸方向において前記筒状基部と反対側の端部において前記電線の径方向の外側に折り返し状に形成され、前記シールド収容部の外周側に形成された係止突起に係止することで前記ユニットに固定される係止固定部と、を有するシールドターミナルと、
前記シールドターミナルよりも前記端子側へ臨む前記電線の前記シースが除去されて露出した前記編組導体が前記シールドターミナルの外周側に折り返された状態で、この折り返された前記編組導体を挟み込むように当該編組導体の外周側に圧着されたシールドリングと、
弾性材料からなり、前記シールド収容部の内部において前記シールドリングよりも前記ユニットの後端部側に、前記シールド収容部と前記シースとの間に介装され、前記シールド収容部の内周面と前記シースの外周面にそれぞれ弾性的に接触することにより、前記シールド収容部の内周面と前記シースの外周面との間をシールするパッキンと、
を備え、
前記編組導体は、前記圧着により前記シールドターミナルと導通状態に接続され、前記係止固定部を介して前記ユニットにアース接続される、
ことを特徴とするワイヤハーネスのシールド構造。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載のワイヤハーネスのシールド構造であって、
前記パッキンは、前記シールドターミナルと一体に成形されている、
ことを特徴とするワイヤハーネスのシールド構造。
【請求項3】
請求項2に記載のワイヤハーネスのシールド構造であって、
前記筒状基部は、円環状に形成されていて、前記編組導体と接続される導体接続部と、前記導体接続部とは反対の端部側に設けられ、前記パッキンを保持するパッキン保持部と、を有し、
前記パッキン保持部は、前記径方向に貫通して前記パッキン保持部の内外周を連通する連通孔を有し、
前記パッキンは、前記シースの外周面と弾性的に接触する内周側シール部と、前記シールド収容部の内周面と弾性的に接触する外周側シール部と、を有し、
前記内周側シール部と前記外周側シール部は、前記連通孔を介して接続されている、
ことを特徴とするワイヤハーネスのシールド構造。
【請求項4】
請求項3に記載のワイヤハーネスのシールド構造であって、
前記内周側シール部は、前記軸方向において前記外周側シール部よりも前記シースの前端部側まで延長されていて、前記シールドリングが圧着される前記軸方向の領域において前記シースと前記筒状基部との間に介在する、
ことを特徴とするワイヤハーネスのシールド構造。
【請求項5】
請求項3に記載のワイヤハーネスのシールド構造であって、
前記ユニットの前記シールド収容部の内周側に、前記シールド収容部の後端側に向かって前記径方向の外側に概ね垂直に拡径することによって形成されるユニット側段部を介して段差状に拡径された拡径部を有し、
前記パッキンの前記外周側シール部は、前記拡径部の内周面と弾性的に接触し、
前記シールドリングは、前記ユニットの後端部側に向かって前記径方向の外側に概ね垂直に拡径することによって形成されるリング側段部を介して段差状に拡径された大径部を有し、
前記軸方向において、前記リング側段部が前記ユニット側段部と当接可能に設けられると共に、前記大径部が前記外周側シール部と当接可能に設けられ、前記シールドリングが前記ユニットの前端部側への前記パッキンの移動を規制する、
ことを特徴とするワイヤハーネスのシールド構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤハーネスのシールド構造に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来のワイヤハーネスのシールド構造としては、例えば以下の特許文献に記載されたものが知られている。
【0003】
すなわち、この種の従来のワイヤハーネスのシールド構造では、例えば図7、図8に示すように、端末部に端子2が接続される電線1のシース14を剥いで露出した編組導体13が、シールドターミナル4とシールドリング5によって挟み込まれて加締められている。そして、編組導体13を挟み込んだシールドターミナル4とシールドリング5とがユニット3のシールド収容部30に収容され、当該ユニット3とシールドリング5の間に介在するばね部材7を介して編組導体13がユニット3にアース接続されている。
【0004】
また、上記ワイヤハーネスのシールド構造では、ユニット3のシールド収容部31の内周側(拡径部34)に、シールド収容部30とシース14との間をシールするパッキン6が圧入状態に嵌め込まれている。また、パッキン6は、シールド収容部31の係止突起36に係止固定されるリヤホルダ8により保持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-023211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来のワイヤハーネスのシールド構造の場合、シールドリング5とユニット3のアース接続にあたり、シールドリング5とユニット3との間に介在するばね部材7を介して編組導体13がユニット3にアース接続される構成となっている。このため、部品点数が多く、また、当該部品点数が多いことによって組み付け工数も増大し、ワイヤハーネスWHの製造コストが増大してしまう点で、なおも改善の余地を残していた。
【0007】
本発明は、かかる技術的課題に着目して案出されたもので、ワイヤハーネスの製造コストの低減化を図ることができるワイヤハーネスのシールド構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、その一態様として、端子が接続される電線のシースが除去されて露出した編組導体が導電性材料からなるユニットにアース接続されるワイヤハーネスのシールド構造であって、前記ユニットの後端部に延設されたシールド収容部の内部に収容される前記電線において前記除去されていない前記シースの前端部の外周側に装着される筒状基部と、前記電線の軸方向において前記筒状基部と反対側の端部において前記電線の径方向の外側に折り返し状に形成され、前記シールド収容部の外周側に形成された係止突起に係止することで前記ユニットに固定される係止固定部と、を有するシールドターミナルと、前記シールドターミナルよりも前記端子側へ臨む前記電線の前記シースが除去されて露出した前記編組導体が前記シールドターミナルの外周側に折り返された状態で、この折り返された前記編組導体を挟み込むように当該編組導体の外周側に圧着されたシールドリングと、弾性材料からなり、前記シールド収容部の内部において前記シールドリングよりも前記ユニットの後端部側に、前記シールド収容部と前記シースとの間に介装され、前記シールド収容部の内周面と前記シースの外周面にそれぞれ弾性的に接触することにより、前記シールド収容部の内周面と前記シースの外周面との間をシールするパッキンと、を備え、前記編組導体は、前記圧着により前記シールドターミナルと導通状態に接続され、前記係止固定部を介して前記ユニットにアース接続される、ことを特徴とする。
【0009】
このように、本発明では、編組導体が、シールドターミナルの係止固定部を介してユニットにアース接続される構成となっている。このため、前記従来のように、編組導体をシールドリング及びばね部材を介してユニットに接続する必要がなくなる。さらに、本発明では、シールドターミナルに設けた係止固定部を介してシールドターミナルをユニットに係止固定することで、ユニットに対する電線の抜け止めが担保されている。このため、前記従来のリヤホルダのように、ユニットに対する電線の抜け止め部材を別途設ける必要もなくなる。これにより、前記ばね部材及び前記リヤホルダを削除することが可能となり、ワイヤハーネスのシールド構造に係る部品点数を削減することができる。また、前記ばね部材及び前記リヤホルダが削除された分だけ、ワイヤハーネスの組立作業性も向上させることができる。その結果、ワイヤハーネスの製造コストの低減化を図ることができる。
【0010】
また、前記ワイヤハーネスのシールド構造の別の態様として、前記パッキンは、前記シールドターミナルと一体に成形されている、ことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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