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公開番号2025110985
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-30
出願番号2024005094
出願日2024-01-17
発明の名称裏面保護用熱硬化樹脂層を利用したフリップチップパッケージデバイスの個体識別子の付与方法
出願人国立研究開発法人産業技術総合研究所,リンテック株式会社
代理人弁理士法人谷・阿部特許事務所
主分類H01L 23/00 20060101AFI20250723BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】安定した材料上に形成した個体識別子が形成された小片をフリップチップパッケージデバイスに付与する方法を簡略化する。
【解決手段】個体識別子を有する小片をフリップチップパッケージデバイスに付与する方法は、フリップチップパッケージデバイスに関連付けられる固有の情報を個体識別子として小片に形成することと、個体識別子が形成された小片をフリップチップパッケージデバイスに実装されるICチップの裏面保護用熱硬化樹脂層を利用して固定することを備える。裏面保護用熱硬化樹脂層は、ICチップが形成されたウエハの裏面に貼り付けられた裏面保護用の熱硬化樹脂テープを熱硬化することにより形成され得る。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
個体識別子を有する小片をフリップチップパッケージデバイスに付与する方法であって、
前記フリップチップパッケージデバイスに関連付けられる固有情報を前記個体識別子として前記小片に形成することと、
形成された前記小片を前記フリップチップパッケージデバイスに実装されるICチップの裏面保護用熱硬化樹脂層に固定することと
を備える方法。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記個体識別子は、文字、記号、符号、図形および/または微細ランダム凹凸形状パターンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記裏面保護用熱硬化樹脂層は、前記ICチップが形成されたウエハの裏面に貼り付けられた裏面保護用の熱硬化樹脂テープにより形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記小片が前記熱硬化樹脂テープを熱硬化することにより固定される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ウエハの裏面保護用熱硬化樹脂層の前記ICチップに対応する各領域に固定された前記小片の前記固有情報を読み取ることを更に含む、請求項3に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、裏面保護用熱硬化樹脂層を利用したフリップチップパッケージデバイスの個体識別子の付与方法に関する。より詳細に言えば、本発明は、裏面保護用熱硬化樹脂層を用いたフリップチップパッケージデバイスのセキュリティ向上に関する個体識別子の付与方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
情報化社会において大規模データをクラウド側でなくデバイス側で安定的に高速処理するエッジデバイスが現在注目されている。クラウド側でデータ処理を行うことには、データ量が増えるほど通信料がかさむ問題、ネット経由の情報処理ではリアルタイムの高速処理が難しい問題、あるいはクラウドに挙げられない機密情報が存在する問題がある。これらの問題に対処するため、エッジデバイスが注目されるようになってきている。
【0003】
機密情報の情報管理では、外部からの攻撃等によるセキュリティ上の脅威が課題となっている。エッジデバイス内のICチップ等への様々な攻撃に対し、ソフトウェア対策による防衛だけでは不十分であり、ハードウェア対策による防御が要求される。しかしながら、エッジデバイスのハードウェアセキュリティ対策については有効な対策が知られていない。
【0004】
セキュリティ付加に必要とされる安全かつ信頼性を有する個体識別技術として、人工物のもつ固有の特徴を用いて人工物を認証する人工物メトリクスが提案されている。例えば、従来、光学読み取りされるランダムパターンを用いた認証構造体からなる個体識別子を半導体パッケージ(例えば、QFP(Quad Flat Package)やBGA(Ball Grid Array package))などのデバイスに、直接、形成し付与する方法が知られている(特許文献1~3)。特許文献1~3には、微小細粒(タガント)を対象物に付与する、又は液状のインク粒子を対象物に噴き付ける等の手段で、ランダムパターンを形成し、そのパターンを対象物の真贋判定に用いることが開示されている。特許文献4には、真贋認証対象物に、認証構造体としての凹凸構造を形成することにより、偽造対策を行うことが開示されている(第2実施形態、第3実施形態、図5、図6)。
【0005】
エッジデバイスのハードウェアセキュリティ対策として、ICチップ等で構成されるパッケージデバイスへの物理的セキュリティ付加を目的とした個体識別構造体の作製および個体識別構造体のパッケージデバイスへの付与技術の実用化が求められている。特許文献1~4には、対象物の表面に直接、個体識別子(個体識別構造体)を形成し付与する方法が開示されているものの、表面実装技術を用いたパッケージデバイスへの個体識別子の形成および付与技術の実用化は言及されていない。
【0006】
さらに、上述の従来技術には、形成したパターンの耐久性、読取信頼性、汎用性などの点で問題がある。詳細に言えば、耐久性に関しては、対象物の表面上のタガントあるいはインクの粘着力が経時劣化し、耐久性が落ちてしまっていた。読取信頼性に関しては、対象物自体が何らかの原因で物理的にあるいは化学的に変化することにより取得画像が変化してしまっていた。汎用性に関しては、対象物表面の状態や材質に応じて付与するタガントやインク等の材料選択の幅が限定されていた。
【0007】
特許文献5には、上述した特許文献1ないし4のようにタガントあるいはインクでランダムパターンを対象物に直接形成するのではなく、安定した材料上に形成した個体識別子を対象物に付与する方法および当該個体識別子を有する対象物を提供するようにした技術が開示されている。特許文献5では、半導体パッケージデバイスのパッケージ上に個体識別子が形成された小片を付与するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特表2007-534067号公報
特開2013-069188号公報
再表2017/038432号公報
特許第6081227号公報
特開2022-067888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献5においては、熱硬化樹脂を用いて、パッケージデバイスに関連付けられる固有の情報が個体識別子として形成された小片を、パッケージ上面に表面実装する技術が開示されている。しかしながら、特許文献5には、フリップチップパッケージデバイスのように、ICチップを直接基板上に実装するようなデバイスへの個体識別子の付与技術の実用化については言及されていない。
また、特許文献5においては、個体識別子が形成された小片のパッケージデバイス上への表面実装は、パッケージに対してエポキシ系材料などの熱硬化樹脂を使用して行われていたので、個体識別子が形成された小片をパッケージデバイス上に表面実装する工程は、パッケージデバイス製造工程終了後に別途実施する必要があった。
【0010】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、フリップチップパッケージデバイスに、安定した材料上に形成した個体識別子が形成された小片を付与することを目的の一つとしている。また、フリップチップパッケージデバイスに、個体識別子が形成された小片を付与する工程の簡略化をもう一つの目的としている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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