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公開番号
2025113747
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-04
出願番号
2024008054
出願日
2024-01-23
発明の名称
X線管
出願人
キヤノン電子管デバイス株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01J
35/18 20060101AFI20250728BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】保護膜による出力窓の腐食防止効果の向上とX線の減衰の抑制が可能なX線管を提供する。
【解決手段】X線管12は、出力窓28の外面側に設けられた保護膜33を備える。保護膜33は、ダイヤモンドライクカーボンにケイ素を含有し、ダイヤモンドライクカーボン中のケイ素の割合は質量比で5~6%であり、真空外囲器22の開口部25に対向する出力窓28の中央領域28aよりも外側となる出力窓28の周辺領域28bにおける膜厚が、出力窓28の中央領域28aにおける膜厚よりも厚く、かつ、出力窓28の中央領域28aにおける膜厚が0.3~0.6μm、出力窓28の周辺領域28bにおける膜厚が0.6~1.2μmとなる膜厚分布に設けられる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
開口部が設けられるとともにこの開口部の周囲に出力窓取付部が設けられた真空外囲器本体、および前記出力窓取付部に周辺部が取り付けられて前記開口部を閉塞するX線の出力窓を有する真空外囲器と、
前記真空外囲器内で前記出力窓に対向する位置に配置される陽極ターゲットと、
前記真空外囲器内に配置され、前記陽極ターゲットに対して電子を放出する陰極フィラメントと、
前記出力窓の外面側に設けられた保護膜と、
を備え、
前記保護膜は、
ダイヤモンドライクカーボンにケイ素を含有し、前記ダイヤモンドライクカーボン中の前記ケイ素の割合は質量比で5~6%であり、
前記真空外囲器の前記開口部に対向する前記出力窓の中央領域よりも外側となる前記出力窓の周辺領域における膜厚が、前記出力窓の中央領域における膜厚よりも厚く、かつ、前記出力窓の中央領域における膜厚が0.3~0.6μm、前記出力窓の周辺領域における膜厚が0.6~1.2μmとなる膜厚分布に設けられている
ことを特徴とするX線管。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、X線を出力するX線管に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、材料の分析用などに使用されるX線管がある。このX線管の真空外囲器は、先端の径が徐々に細くなり、先端面が平坦になっている。その平坦な先端面に開口部が形成され、この開口部を閉塞するとともにX線を透過する出力窓が設けられている。出力窓にはX線の減衰が少ない材料として例えばベリリウムが使用され、さらに、X線の減衰を少なくするために出力窓のベリリウムの厚さが数10~数100μmと薄くなっている。
【0003】
真空外囲器の開口部の周縁部は出力窓の材料であるベリリウムと熱膨張係数が近く接合性のよいステンレス部品で構成され、このステンレス部品に出力窓がろう材により接合され、真空外囲器の真空気密を保つ構造となっている。ステンレス部品は、X線の減衰が大きいため、真空外囲器の開口部をなるべく大きくしてX線を多く取り出せるようになっている。
【0004】
X線管を使用するときには、出力窓の外面を試料に接近させるため、試料に含まれる腐食性物質が出力窓の外面に飛来したり、腐食性ガスに出力窓の外面がさらされる。このような環境でX線管を使用すると、出力窓の外面が腐食し、出力窓が薄い場合には早期に孔が開き、真空外囲器の真空気密を保つことができなくなる。このため、出力窓の外面に保護膜を設けることが行われている。
【0005】
保護膜は、X線の減衰を抑制するためにダイヤモンドライクカーボンのような低元素の材料が選ばれるが、そのうえで出力窓からのX線の減衰を抑制することが望まれる。
【0006】
また、出力窓を真空外囲器の出力窓取付部にろう材によって接合した後、出力窓のベリリウムと出力窓取付部のステンレスの熱膨張差により、出力窓には中心方向に圧縮する力が作用する。この熱応力は、出力窓の周辺部分に強く存在する。試料に含まれる腐食性物質が出力窓に飛来したり、腐食性ガスに出力窓がさらされる環境で使用すると、熱応力が残留している出力窓の周辺部分に応力腐食割れが高い確率で発生するため、保護膜による出力窓の腐食防止効果の向上が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2014-89906号公報
特許第7093148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、保護膜による出力窓の腐食防止効果の向上とX線の減衰の抑制が可能なX線管を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本実施形態のX線管は、開口部が設けられるとともにこの開口部の周囲に出力窓取付部が設けられた真空外囲器本体、および出力窓取付部に周辺部が取り付けられて開口部を閉塞するX線の出力窓を有する真空外囲器と、真空外囲器内で出力窓に対向する位置に配置される陽極ターゲットと、真空外囲器内に配置され、陽極ターゲットに対して電子を放出する陰極フィラメントと、出力窓の外面側に設けられた保護膜と、を備える。保護膜は、ダイヤモンドライクカーボンにケイ素を含有し、ダイヤモンドライクカーボン中のケイ素の割合は質量比で5~6%であり、真空外囲器の開口部に対向する出力窓の中央領域よりも外側となる出力窓の周辺領域における膜厚が、出力窓の中央領域における膜厚よりも厚く、かつ、出力窓の中央領域における膜厚が0.3~0.6μm、出力窓の周辺領域における膜厚が0.6~1.2μmとなる膜厚分布に設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
一実施形態を示すX線管の一部拡大断面図である。
同上X線管装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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