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公開番号2025113783
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-04
出願番号2024008109
出願日2024-01-23
発明の名称プレキャスト床版の壁高欄の構築方法及びシステム
出願人株式会社IHIインフラ建設,オフィスケイワン株式会社,戸田工業株式会社
代理人弁理士法人アテンダ国際特許事務所
主分類E01D 21/00 20060101AFI20250728BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】製作コストが低く、工程短縮を図ることができ、且つ、属人性の低いプレキャスト床版の壁高欄の構築方法を提供する。
【解決手段】プレキャスト床版に壁高欄を構築する方法であって、現場に設置される前の既製作プレキャスト床版について当該既製作プレキャスト床版に構築された壁高欄の位置及び外形寸法を実測して実測データを取得するステップ(S26,S27)と、前記実測データとこれから壁高欄を構築する製作対象プレキャスト床版の目標設計データとを比較して当該比較結果に基づき前記目標設計データを補正した補正後設計データを取得するステップ(S22)と、前記補正後設計データを用いて製作対象プレキャスト床版にコンクリートを打設して壁高欄を構築するステップ(S23~S25)とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
プレキャスト床版に壁高欄を構築する方法であって、
現場に設置される前の第1のプレキャスト床版について当該第1のプレキャスト床版に構築された壁高欄の位置及び外形寸法を実測して実測データを取得する壁高欄実測ステップと、
前記実測データとこれから壁高欄を構築する第2のプレキャスト床版の目標設計データとを比較して当該比較結果に基づき前記目標設計データを補正した補正後設計データを取得する補正ステップと、
前記補正後設計データを用いて第2のプレキャスト床版にコンクリートを打設して壁高欄を構築する打設ステップとを含む
ことを特徴とするプレキャスト床版の壁高欄の構築方法。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記第2のプレキャスト床版は、現場において2つの前記第1のプレキャスト床版の間に設置されるものであり、
前記補正ステップでは、前記第2のプレキャスト床版の目標設計データと2つの前記第1のプレキャスト床版の壁高欄の各実測データとを比較して当該比較結果に基づき前記目標設計データを補正する
ことを特徴とする請求項1記載のプレキャスト床版の壁高欄の構築方法。
【請求項3】
前記打設ステップは、
前記補正後設計データを用いて第2のプレキャスト床版への壁高欄のコンクリート打設のための型枠を配置する型枠配置ステップと、
前記型枠の位置及び寸法を実測して型枠実測データを取得する型枠実測ステップと、
前記型枠実測データと前記補正後設計データとを対比して合否判定を行う第1の合否判定ステップとを含む
ことを特徴とする請求項1又は2記載のプレキャスト床版の壁高欄の構築方法。
【請求項4】
前記壁高欄実測ステップは、前記第1のプレキャスト床版の壁高欄の前記実測データと、当該第1のプレキャスト床版の前記目標設計データ又は前記補正後設計データとを対比して合否判定を行う第2の合否判定ステップとを含む
ことを特徴とする請求項1又は2記載のプレキャスト床版の壁高欄の構築方法。
【請求項5】
請求項1又は2記載のプレキャスト床版の壁高欄の構築方法を用いて第2のプレキャスト床版の壁高欄を構築し、壁高欄を構築した第2のプレキャストを新たな第1のプレキャストとして新たな第2のプレキャスト床版について請求項1又は2記載のプレキャスト床版の壁高欄の構築方法を用いて構築するステップを繰り返し実施する
ことを特徴とするプレキャスト床版の壁高欄の構築方法。
【請求項6】
コンピュータに予め目標設計データを記憶しておくとともに、前記壁高欄実測ステップでは前記実測データを前記コンピュータに入力し、
さらに、前記実測データと前記目標設計データとをコンピュータにおいて重畳表示させてプレキャスト床版の壁高欄による道路線形に沿った出来形をシミュレートするステップを含む
ことを特徴とする請求項1又は2記載のプレキャスト床版の壁高欄の構築方法。
【請求項7】
プレキャスト床版への壁高欄の構築を支援する支援システムであって、
現場に設置される前の第1のプレキャスト床版について当該第1のプレキャスト床版に構築された壁高欄の位置及び外形寸法を実測した実測データを取得する壁高欄実測データ取得部と、前記実測データとこれから壁高欄を構築する第2のプレキャスト床版の目標設計データとを比較して当該比較結果に基づき前記目標設計データを補正した補正後設計データを作成する補正後設計データ作成部とを有する設計支援装置を備えた
ことを特徴とするプレキャスト床版の壁高欄構築支援システム。
【請求項8】
前記設計支援装置で作成した補正後設計データを取得する補正後設計データ取得部と、第2のプレキャスト床版への壁高欄のコンクリート打設のための型枠の位置及び寸法を実測して得られた型枠実測データを取得する実測データ取得部と、型枠実測データと前記補正後設計データとを対比して合否判定を行う第1の合否判部定部とを有する打設支援装置を備えた
ことを特徴とする請求項7記載のプレキャスト床版の壁高欄構築支援システム。
【請求項9】
前記設計支援装置で作成した補正後設計データを取得する補正後設計データ取得部と、前記第1のプレキャスト床版に構築された壁高欄の位置及び外形寸法を実測した実測データを取得する実測データ取得部と、前記実測データと当該第1のプレキャスト床版の前記補正後設計データとを対比して合否判定を行う第2の合否判定部とを有する打設支援装置を備えた
ことを特徴とする請求項7記載のプレキャスト床版の壁高欄構築支援システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、橋梁等で用いられるプレキャスト床版の壁高欄を構築する方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、一般道や高速道路等の橋梁において、既設の床版が老朽化した場合は、当該床版を主桁上から撤去して新たな床版を再構築する床版取替施工が行われる。既設の床版がコンクリート製の床版の場合、新たな床版は、工場で製作されたコンクリート製のプレキャスト床版を橋軸方向に複数枚配列して設置することにより構築される(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
プレキャスト床版は、床版本体と、床版本体の橋軸直角方向の端部に構築された壁高欄とを含む。そして、プレキャスト床版は橋軸方向に対して複数枚配列して設置されることから、各プレキャスト床版を製作する際には、現場に設置した際に隣りあう他のプレキャスト床版に対して壁高欄の外形が滑らかに接続する、すなわち道路線形に沿った形状に製作することが必要である。なお、本明細書では「壁高欄」は地覆部を含むものとする。
【0004】
このような要件から、従来は、プレキャスト床版を製作する際には以下のような工法がとられていた。まず、現場に設置した際に互いに隣りあうことになる複数(例えば10枚)のプレキャスト床版の床版本体を製作する。次に、この複数の床版本体を仮組み用の架台上に配置する。この架台は、対象とする橋梁の主桁配置を再現したものであり、より詳しくは、対象橋梁の主桁の、橋軸方向の勾配と幅員方向の間隔と高さの差を再現するものである。また、この架台は、その上面を橋軸方向に傾斜させる調整機構を備えている。そして、床版本体を架台上に配置する際には、架台の上面が設置現場と一致するよう調整機構により傾斜角を調整しておく。架台に床版本体を配置したら、次に、各床版本体に壁高欄を構築する。このとき、複数のプレキャスト床版の壁高欄の外形が滑らかに接続する、すなわち道路線形に沿って連続した形状となるよう各プレキャスト床版の壁高欄を形成する。壁高欄を構築したら、各プレキャスト床版を架台から撤去して所定の保管庫に保管する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-126364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の従来工法では、複数のプレキャスト床版の床版本体を設置現場と一致するように調整された架台上に配置しているので、壁高欄が道路線形に沿った形状となっているか否かは目視により容易に確認できるので、その観点からは壁高欄の構築作業は容易である。
【0007】
しかしながら、上述の従来工法では、複数のプレキャスト床版を載置可能な巨大な架台が必要となることから、当該架台の製造及びメンテナンス、特に架台として使用する現地鋼桁を再現するための鋼部材に多大なコストを必要とするという問題がある。また、当該架台を設置するための広大な敷地を必要とする問題がある。さらに、プレキャスト床版の架台上への設置作業及び撤去作業に多大な作業コストを必要とするという問題がある。
【0008】
また、一般的にみてプレキャスト床版の製作は、同一形状の型枠を使用する床版をグループとすると作業効率がよい。これに対し従来工法では、複数のプレキャスト床版の床版本体を設置現場と一致するように調整された架台上に配置し、それぞれの型枠形状で壁高欄を構築する。このため、プレキャスト床版の製作順序に関する自由度が制限される、という問題がある。
【0009】
さらに、従来工法では、壁高欄の道路線形に沿った形状となっているか否かは目視により容易に確認できるものの、道路線形に沿った形状の壁高欄を構築するためには壁高欄の型枠組立時に寸法の調整が必要となる。この調整作業の適否は監督職員や作業員の経験に大きく依存するので、属人性の高い作業が必要となるという問題がある。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、製作コストが低く、工程短縮を図ることができ、且つ、属人性の低いプレキャスト床版の壁高欄の構築方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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