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公開番号2025114353
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2024009001
出願日2024-01-24
発明の名称ナトリウム二次電池用正極活物質
出願人国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類H01M 4/505 20100101AFI20250729BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】負極活物質としてハードカーボンのようにナトリウムを含有しない物質を使用した場合であっても高容量を示すナトリウムイオン二次電池用正極活物質を提供する。
【解決手段】一般式(1):
Nap1(Mnx1Niy1M11-x1-y1)O2-Na1+p2(Mnx2M21-x2)1-P2O2 (1)
[式中、M1はV、Al、Ti、Mg及びFeよりなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。M2はV、Ti、Sn、Nb及びZrよりなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。p1は、0.50~0.70を示す。x1は0.50~0.75を示す。y1は0.15~0.45を示す。p2は、0.15~0.55を示す。x2は0.80~1.00を示す。]
で表される組成を有する複合金属酸化物(1)
を含有する、低結晶性ナトリウムイオン二次電池用正極活物質。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一般式(1):
Na
p1
(Mn
x1
Ni
y1
M1
1-x1-y1
)O

-Na
1+p2
(Mn
x2
M2
1-x2

1-P2


(1)
[式中、M1はV、Al、Ti、Mg及びFeよりなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。M2はV、Ti、Sn、Nb及びZrよりなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。p1は、0.50~0.70を示す。x1は0.50~0.75を示す。y1は0.15~0.45を示す。p2は、0.15~0.55を示す。x2は0.80~1.00を示す。]
で表される組成を有する複合金属酸化物(1)
を含有する、低結晶性ナトリウムイオン二次電池用正極活物質。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
P2型結晶構造を有する、請求項1に記載の低結晶性ナトリウムイオン二次電池用正極活物質。
【請求項3】
前記複合金属酸化物(1)において、前記複合金属酸化物(1)の総量を100質量%として、Na
p1
(Mn
x1
Ni
y1
M1
1-x1-y1
)O

相を40~95質量%含有し、Na
1+p2
(Mn
x2
M2
1-x2

1-P2


相を5~60質量%含有する、請求項1に記載の低結晶性ナトリウムイオン二次電池用正極活物質。
【請求項4】
前記複合金属酸化物(1)において、CuKα線によるX線回折図における10~90°の範囲において、±0.4°の許容範囲で、少なくとも、回折角2θが16.0°、20.0°、23.5°、32.0°、33.5°、64.5°及び67.0°にピークを有する、請求項1に記載の低結晶性ナトリウムイオン二次電池用正極活物質。
【請求項5】
CuKα線によるX線回折図において、±0.4°の許容範囲で、回折角2θ=16.0°の位置に有するピークの半値全幅が1.8°以上である、請求項1に記載の低結晶性ナトリウムイオン二次電池用正極活物質。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の低結晶性ナトリウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法であって、
前記一般式(1)で表される組成を有する正極活物質原料に対してメカニカルミリング処理を施す工程
を備える、製造方法。
【請求項7】
前記正極活物質原料は、
前記一般式(1)で表される組成を有する混合物を加熱する工程
により得られる、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記加熱工程の加熱温度が600~1000℃である、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
請求項1~5のいずれか1項に記載の低結晶性ナトリウムイオン二次電池用正極活物質を含有する、ナトリウムイオン二次電池用正極。
【請求項10】
請求項9に記載のナトリウム二次電池用正極を備えるナトリウムイオン二次電池。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ナトリウム二次電池用正極活物質及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池は高いエネルギー密度を有する二次電池であることから、携帯電話、ノートパソコン等の小型電源の他、電気自動車等の大型電源等としても実用化されており、今後もさらに需要の拡大が期待される。
【0003】
リチウムイオン二次電池において、リチウムは電荷担体として使用されており、また、リチウム及びコバルトは、正極材料として通常使用されているコバルト酸リチウム(LiCoO

)を構成する材料である。これらリチウム及びコバルトは、希少金属であり、その資源は南米、中国等に偏在しており、原料価格が高く、原料の安定供給にも不安がある。
【0004】
この課題を解決するため、これらリチウム、コバルト等の希少金属の使用量を低減できる次世代二次電池として、ナトリウムイオン二次電池の検討がなされている(例えば、特許文献1参照)。ナトリウム二次電池の電荷担体であるナトリウムは資源量が豊富で且つ安価な材料であることから、近年、資源的制約の少ない二次電池として、ナトリウムイオン二次電池の実用化が期待されている。
【0005】
ナトリウムイオン二次電池に使用される正極活物質としては、動作電位が高い正極活物質が求められており、その一例としては、Na
2/3
(Mn
2/3
Ni
1/3
)O

等が有望視されている。
【0006】
ただし、正極活物質としてNa
2/3
(Mn
2/3
Ni
1/3
)O

を使用したナトリウムイオン二次電池は、Na挿入脱離過程で遷移金属酸化物層の積層ずれにより生じるP2型結晶構造からO2型結晶構造への転移や、充電末に生じるO

の放出に伴う不可逆的な相転移により劣化しやすく、充放電サイクル特性(耐久性)に課題があった。
【0007】
そこで、Na
2/3
(Mn
2/3
Ni
1/3
)O

を合成する際に、メカニカルミリング処理を施すことで低結晶化すれば、歪んだ層構造を形成することができる結果、上記のような相転移が抑制され、耐久性が改善することが見出されている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2010-225525号公報
【非特許文献】
【0009】
Batteries and Supercaps, 6(2023)e202200462
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、正極活物質としてNa
2/3
(Mn
2/3
Ni
1/3
)O

を使用する場合、含めることのできるナトリウムのモル数は、構造的には1モルまで挿入することも可能であるものの、化学的安定性からは固相焼成等の合成プロセスで作製する場合のNa含有量は0.70モル程度までが限界である。負極活物質としてナトリウムを含有する物質を使用した場合は、このような場合であっても充放電時に多量のナトリウムを供給できるため、高容量のナトリウムイオン二次電池を得ることができるが、負極活物質としてハードカーボンのようにナトリウムを含有しない物質を使用した場合は、充放電に使用できる容量が低下してしまうし、Na
2/3
(Mn
2/3
Ni
1/3
)O

とハードカーボンとの初回クーロン効率の違いによって、Na
2/3
(Mn
2/3
Ni
1/3
)O

が有する初回クーロン効率を有効に活用することができない。
(【0011】以降は省略されています)

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