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公開番号2025114387
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2024009053
出願日2024-01-24
発明の名称発光部品及び発光装置、測定装置
出願人富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
代理人個人,個人
主分類H01S 5/028 20060101AFI20250729BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】サイリスタから出射された光を吸収する吸収層を備えない場合と比べて、発光素子の誤点灯を起こりにくくする。
【解決手段】発光部品は、光を出射する発光層を有する発光素子と、前記発光素子上に設けられ、オン状態になることで当該発光素子の前記発光層から光を出射させ、または当該発光層から出射される光量を増加させるサイリスタと、前記サイリスタ上に設けられ、前記発光層から出射された光を透過し、当該サイリスタから出射された光を吸収する吸収層とを備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
光を出射する発光層を有する発光素子と、
前記発光素子上に設けられ、オン状態になることで当該発光素子の前記発光層から光を出射させ、または当該発光層から出射される光量を増加させるサイリスタと、
前記サイリスタ上に設けられ、前記発光層から出射された光を透過し、当該サイリスタから出射された光を吸収する吸収層と
を備える発光部品。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記発光層は、当該発光層における一部の領域である発光領域から光を出射し、
前記吸収層は、前記発光層に対する前記サイリスタの積層方向に見た場合に、少なくとも前記発光領域を覆う範囲に設けられている
請求項1に記載の発光部品。
【請求項3】
前記サイリスタ上に設けられ、当該サイリスタに電力を供給する電極をさらに備え、
前記電極は、前記積層方向から見た場合に、前記吸収層の周囲に設けられている
請求項2に記載の発光部品。
【請求項4】
前記電極は、前記吸収層の周囲における前記サイリスタの上面から当該吸収層の側面に跨って設けられている請求項3に記載の発光部品。
【請求項5】
前記サイリスタ上に設けられ、当該サイリスタに電力を供給する電極を備え、
前記電極は、前記積層方向から見た場合に、前記発光領域の周囲に設けられ、
前記吸収層は、前記電極上、および当該電極から露出する前記サイリスタ上に跨って設けられている
請求項2に記載の発光部品。
【請求項6】
前記吸収層は、前記サイリスタから出射された光、および当該サイリスタから出射された光よりも短波長の光を吸収する請求項1に記載の発光部品。
【請求項7】
前記吸収層は、前記サイリスタから出射される光に相当するバンドギャップエネルギと比べて小さく、前記発光層から出射される光に相当するバンドギャップエネルギと比べて大きいバンドギャップエネルギを有する半導体層を含む請求項6に記載の発光部品。
【請求項8】
複数の前記発光素子が設けられる基板をさらに備え、
前記サイリスタは、それぞれの前記発光素子上に設けられ、
前記吸収層は、それぞれの前記サイリスタ上に設けられる
請求項1に記載の発光部品。
【請求項9】
基板と、
前記基板上に設けられ、それぞれが発光層を有する複数の発光素子と、
それぞれの前記発光素子上に設けられ、オン状態になることで当該発光素子の前記発光層から光を出射させ、または当該発光層から出射される光量を増加させる複数のサイリスタと、
それぞれの前記サイリスタ上に設けられ、前記発光層から出射された光を透過し、当該サイリスタから出射された光を吸収する吸収層と、
複数の前記サイリスタを個別に駆動してオン状態に移行させる駆動部と
を備える発光装置。
【請求項10】
請求項9に記載の発光装置と、
前記発光装置から出射した光が照射された被計測物からの反射光を受光して、当該被計測物に関する情報を取得する取得部と
を備える測定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発光部品及び発光装置、測定装置に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、レーザダイオードと、レーダダイオードに直列接続されるサイリスタとを有する発光素子を備えた発光部品が開示されている。この発光部品では、サイリスタが、レーザダイオードからの光を出射する開口を有するとともに、開口部の内面が、光の透過を抑制する光遮断体で覆われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-168786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光を出射する発光層を有する発光素子と、それぞれの発光素子上に設けられたサイリスタとを備え、オン状態になったサイリスタにより発光素子の発光層から光を出射させ、または発光層から出射される光量を増加させる発光部品が存在する。このような発光部品では、他のサイリスタから出射された光や発光部品の外部から照射された外光によって、サイリスタがオン状態になる場合がある。この場合、オン状態になったサイリスタによって、発光させようとしていない発光素子の発光層から光が出射される誤点灯が起こる場合がある。
本発明は、サイリスタから出射された光を吸収する吸収層を備えない場合と比べて、発光素子の誤点灯を起こりにくくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、光を出射する発光層を有する発光素子と、前記発光素子上に設けられ、オン状態になることで当該発光素子の前記発光層から光を出射させ、または当該発光層から出射される光量を増加させるサイリスタと、前記サイリスタ上に設けられ、前記発光層から出射された光を透過し、当該サイリスタから出射された光を吸収する吸収層とを備える発光部品である。
請求項2に記載の発明は、前記発光層は、当該発光層における一部の領域である発光領域から光を出射し、前記吸収層は、前記発光層に対する前記サイリスタの積層方向に見た場合に、少なくとも前記発光領域を覆う範囲に設けられている請求項1に記載の発光部品である。
請求項3に記載の発明は、前記サイリスタ上に設けられ、当該サイリスタに電力を供給する電極をさらに備え、前記電極は、前記積層方向から見た場合に、前記吸収層の周囲に設けられている請求項2に記載の発光部品である。
請求項4に記載の発明は、前記電極は、前記吸収層の周囲における前記サイリスタの上面から当該吸収層の側面に跨って設けられている請求項3に記載の発光部品である。
請求項5に記載の発明は、前記サイリスタ上に設けられ、当該サイリスタに電力を供給する電極を備え、前記電極は、前記積層方向から見た場合に、前記発光領域の周囲に設けられ、前記吸収層は、前記電極上、および当該電極から露出する前記サイリスタ上に跨って設けられている請求項2に記載の発光部品である。
請求項6に記載の発明は、前記吸収層は、前記サイリスタから出射された光、および当該サイリスタから出射された光よりも短波長の光を吸収する請求項1に記載の発光部品である。
請求項7に記載の発明は、前記吸収層は、前記サイリスタから出射される光に相当するバンドギャップエネルギと比べて小さく、前記発光層から出射される光に相当するバンドギャップエネルギと比べて大きいバンドギャップエネルギを有する半導体層を含む請求項6に記載の発光部品である。
請求項8に記載の発明は、複数の前記発光素子が設けられる基板をさらに備え、前記サイリスタは、それぞれの前記発光素子上に設けられ、前記吸収層は、それぞれの前記サイリスタ上に設けられる請求項1に記載の発光部品である。
請求項9に記載の発明は、基板と、前記基板上に設けられ、それぞれが発光層を有する複数の発光素子と、それぞれの前記発光素子上に設けられ、オン状態になることで当該発光素子の前記発光層から光を出射させ、または当該発光層から出射される光量を増加させる複数のサイリスタと、それぞれの前記サイリスタ上に設けられ、前記発光層から出射された光を透過し、当該サイリスタから出射された光を吸収する吸収層と、複数の前記サイリスタを個別に駆動してオン状態に移行させる駆動部とを備える発光装置である。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発光装置と、前記発光装置から出射した光が照射された被計測物からの反射光を受光して、当該被計測物に関する情報を取得する取得部とを備える測定装置である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1、9、10の発明によれば、サイリスタから出射された光を吸収する吸収層を備えない場合と比べて、発光素子の誤点灯を起こりにくくすることができる。
請求項2の発明によれば、吸収層が発光領域よりも狭い範囲に設けられる場合と比べて、発光領域からの光を、吸収層を透過させて外部に出射させやすくなる。
請求項3の発明によれば、電極が吸収層の周囲に設けられていない場合と比べて、発光領域への電流が供給されやすくなる。
請求項4の発明によれば、電極が吸収層の側面にまで形成されていない場合と比べて、簡易な方法で電極と吸収層とを近くに形成することができる。
請求項5の発明によれば、吸収層が電極上とサイリスタ上とに跨って設けられていない場合と比べて、簡易な方法により吸収層を形成することができる。
請求項6の発明によれば、吸収層がサイリスタから出射された光よりも短波長の光を吸収しない場合と比べて、発光素子の外部から照射された外光によりサイリスタがオン状態になることが抑制される。
請求項7の発明によれば、吸収層のバンドギャップエネルギがサイリスタからの光に相当するバンドギャップエネルギ以上である場合と比べて、吸収層によりサイリスタからの光を吸収しやすくなる。
請求項8の発明によれば、それぞれのサイリスタ上に吸収層を備えない場合と比べて、他のサイリスタから出射された光による発光素子の誤点灯を起こりにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施形態が適用される測定装置の一例を示す図である。
本実施形態が適用される光源装置を説明する図であって、光源装置の等価回路を示した図である。
本実施形態が適用される発光チップの平面レイアウト図の一例である。
本実施形態が適用される発光チップの断面図の一例である。
設定サイリスタとVCSELとが積層されたアイランドの拡大断面図の一例であり、発光チップの図3におけるV-V部での断面図である。
光源装置及び発光チップの動作の一例を説明するタイミングチャートである。
実施形態2の発光チップの構成の一例を説明する図であって、設定サイリスタSとVCSELとが積層されたアイランドの拡大断面図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
ここでは、発光チップ10を含む光源装置1を、一例として被計測物の三次元形状(以下では、3D形状と表記する。)を計測する計測装置に適用する場合を説明する。発光チップ10は発光部品の一例であり、光源装置1は発光装置の一例である。
【0009】
[実施形態1]
(測定装置100)
図1は、本実施形態が適用される測定装置100の一例を示す図である。
本実施形態の測定装置100は、対象物の三次元形状を計測する。測定装置100は、光の飛行時間による、いわゆるToF(Time of Flight)法に基づいて、3D形状を計測する装置である。測定装置100は、発光チップ10と制御部110とを備える発光装置の一例としての光源装置1と、三次元センサ5とを備える。以下では、三次元センサ5を3Dセンサ5と表記する。ToF法では、光源装置1から光が出射されたタイミングから対象物で反射して3Dセンサ5が受光するタイミングまでの時間を計測する。そして、3Dセンサ5から取得される時間から、対象物までの距離が算出され、対象物の3D形状が特定される。また、3D形状を計測することを、三次元計測、3D計測又は3Dセンシングと表記することがある。
【0010】
光源装置1は、対象物に向けて光を出射する。3Dセンサ5は、対象物で反射されて戻ってきた反射光を取得する。3Dセンサ5は、ToF法により計測した、出射されてから反射光を受光するまでの時間に基づいた対象物までの距離に関する距離情報を出力する。なお、測定装置100には、計測制御部200を含んでもよい。計測制御部200は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含むコンピュータとして構成され、3Dセンサ5から取得した距離情報に基づいて、対象物の3D形状を特定する。
(【0011】以降は省略されています)

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