TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025116145
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2025090039,2021013546
出願日2025-05-29,2021-01-29
発明の名称観察装置、観察方法、及び、観察対象物
出願人浜松ホトニクス株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01L 21/66 20060101AFI20250731BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】改質領域の位置に関する情報をより正確に取得可能とする観察装置、観察方法、及び、観察対象物を提供する。
【解決手段】観察装置1Aは、対象物60に透過性を有する光I1によって対象物60を撮像するための撮像ユニット4と、光I1の集光点を対象物60に対して相対的に移動させるための駆動ユニット7と、少なくとも撮像ユニット4及び駆動ユニット7を制御するための制御部8と、を備える。制御部8は、光I1により対象物60を撮像することによって、対象物60の内部画像であってマーカの像を含むマーカ画像を取得する撮像処理と、マーカ画像を撮像したときの対物レンズ43の移動量Fzに補正係数を乗じた値である測定値が実測値になるように補正係数を導出する導出処理と、を実行する。
【選択図】図18


特許請求の範囲【請求項1】
対象物に透過性を有する透過光を前記対象物に向けて集光するための集光レンズを有し、前記透過光によって前記対象物を撮像するための撮像部と、
前記集光レンズを前記対象物に対して相対的に移動させるための移動部と、
少なくとも前記撮像部及び前記移動部を制御するための制御部と、
を備え、
前記対象物は、第1面及び前記第1面の反対側の第2面を含み、
前記対象物には、前記第1面及び前記第2面に交差するZ方向における位置の実測値が既知のマーカが設けられており、
前記制御部は、
前記撮像部及び前記移動部の制御により、前記透過光を前記第1面から前記対象物の内部に入射させ、前記集光レンズを前記Z方向に沿って移動させつつ前記透過光により前記対象物を撮像することによって、前記対象物の内部画像であって前記マーカの像を含むマーカ画像を取得する撮像処理と、
前記撮像処理の後に、前記マーカ画像を撮像したときの前記集光レンズの移動量に補正係数を乗じた値である測定値が前記実測値になるように前記補正係数を導出する導出処理と、
を実行する、
観察装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記対象物には、前記Z方向についての位置が互いに異なり、且つ、当該位置の前記実測値が既知である複数の前記マーカが形成されており、
前記撮像処理では、前記制御部は、前記Z方向に沿って前記集光レンズを相対移動させることにより、前記Z方向について前記対象物の内部の複数の位置に前記透過光の集光点を位置させて前記対象物を撮像することによって、複数の前記マーカのそれぞれの像を含む複数の前記マーカ画像を取得し、
前記導出処理では、前記制御部は、複数の前記マーカ画像のそれぞれを撮像したときの前記集光レンズの前記移動量のそれぞれに前記補正係数を乗じた値である測定値のそれぞれが、複数の前記マーカの前記実測値のそれぞれになるように、複数の前記補正係数を導出する、
請求項1に記載の観察装置。
【請求項3】
前記対象物には、前記マーカとして、前記第1面及び前記第2面に沿ったX方向に配列された改質領域と、前記改質領域から延びる亀裂と、が形成されており、
前記撮像処理では、前記Z方向に沿って集光レンズを移動させることにより、前記透過光の集光点を移動させつつ前記透過光により前記対象物を撮像することによって、前記亀裂のうちの前記X方向及び前記Z方向に交差する方向に沿って延びる亀裂の像を含む前記内部画像を前記マーカ画像として取得する、
請求項1又は2に記載の観察装置。
【請求項4】
前記撮像部は、前記集光レンズと、前記集光レンズに設けられ、前記対象物で生じた収差を補正するための補正環と、を含む補正環レンズを有する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の観察装置。
【請求項5】
前記対象物が設置される設置部と、
前記設置部に設置された前記対象物と、
を備える請求項1~4のいずれか一項に記載の観察装置。
【請求項6】
第1面及び前記第1面の反対側の第2面を含み、前記第1面及び前記第2面に交差するZ方向における位置の実測値が既知のマーカが形成された対象物を用意する用意工程と、
前記対象物に透過性を有する透過光を前記第1面から前記対象物の内部に入射させ、前記透過光を集光するための集光レンズを前記Z方向に沿って移動させつつ、前記透過光により前記対象物を撮像することによって、前記マーカの像を含む前記対象物の内部画像であるマーカ画像を取得する撮像工程と、
前記撮像工程の後に、前記マーカ画像を撮像したときの前記集光レンズの移動量に補正係数を乗じた値である測定値が前記実測値になるように前記補正係数を導出する導出工程と、
を備える観察方法。
【請求項7】
対象物に透過性を有する透過光を前記対象物に向けて集光するための集光レンズを有し、前記透過光によって前記対象物を撮像するための撮像部と、
前記集光レンズを前記対象物に対して相対的に移動させるための移動部と、
少なくとも前記撮像部及び前記移動部を制御するための制御部と、
を備え、
前記対象物は、第1面及び前記第1面の反対側の第2面を含み、
前記対象物には、改質領域と前記改質領域から延びる亀裂とが設けられており、
前記制御部は、
前記撮像部及び前記移動部の制御により、前記第1面から前記透過光を前記対象物に入射させ、前記第1面及び前記第2面に交差するZ方向に沿って前記集光レンズを移動させつつ前記透過光により前記対象物を撮像することによって、前記改質領域及び/又は前記亀裂の像を含む内部画像である検出画像を取得する撮像処理と、
前記撮像処理の後に、前記検出画像を撮像したときの前記集光レンズの移動量に補正係数を乗じることによって、前記改質領域及び/又は前記亀裂の前記Z方向についての位置の測定値を算出する算出処理と、
を実行し、
前記制御部は、前記移動量に応じた複数の補正係数を保持している、
観察装置。
【請求項8】
第1面及び前記第1面の反対側の第2面を含み、マーカが設けられた観察対象物であって、
前記第1面及び前記第2面に交差するZ方向における前記マーカの位置の測定値を、前記マーカの位置の実測値から算出するための補正係数を導出するために用いられる、
観察対象物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、観察装置、観察方法、及び、観察対象物に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
半導体基板と、半導体基板の表面に形成された機能素子層と、を備えるウェハを複数のラインのそれぞれに沿って切断するために、半導体基板の裏面側からウェハにレーザ光を照射することにより、複数のラインのそれぞれに沿って半導体基板の内部に複数列の改質領域を形成するレーザ加工装置が知られている。特許文献1に記載のレーザ加工装置は、赤外線カメラを備えており、半導体基板の内部に形成された改質領域、機能素子層に形成された加工ダメージ等を半導体基板の裏面側から観察することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-64746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、対象物を透過する透過光を用いて対象物を観察する際には、例えば、透過光の光源や検出器を含む撮像ユニットをZ方向(例えば透過光の光軸方向)に移動させることにより、透過光の集光点をZ方向に移動させながら複数の位置で対象物を撮像する場合がある。この場合、改質領域が検出されたときの撮像ユニットの移動量に対して、対物レンズのNAや対象物の屈折率に応じた補正係数を乗じることにより、対象物内部での改質領域の位置の測定値を算出することが考えられる。
【0005】
しかし、本発明者の知見によれば、装置状態や観察深さ(透過光の入射面から集光点までのZ方向の距離)の変化に伴って、改質領域が検出されたときの撮像ユニットの移動量にばらつきが生じる場合がある。この原因として、まず、対物レンズの集光ボケによる観察位置ずれが考えれる。すなわち、撮像ユニットの対物レンズにおける球面収差補正量を一定にした場合、当該一定の球面収差補正が理想的な状態に対して弱補正となることがある。この場合、対象物内における透過光の集光位置が相対的に浅くなり、結果的に、ある改質領域が検出されたときの撮像ユニットの移動量が相対的に大きくなる(観察位置がより深くなる)。
【0006】
同様に、撮像ユニットの対物レンズにおける球面収差補正量を一定にした場合、当該一定の球面収差補正が理想的な状態に対して過補正となる場合には、対象物内における透過光の集光位置が相対的に深くなり、結果的に、ある改質領域が検出されたときの撮像ユニットの移動量が相対的に小さくなる(観察位置がより浅くなる)。
【0007】
また、移動量にばらつきが生じる原因としては、補正環レンズの操作前後のずれが考えられる。すなわち、撮像ユニットの対物レンズが補正環レンズである場合、補正環による収差補正量を調整すべく補正環を操作しても、収差補正量の変化量に対する補正環の操作量が一定でない場合があり、この結果、補正環の操作前後で観察位置がずれる場合があるのである。さらに、撮像ユニットの対物レンズの機差や対物レンズの脱着等も、移動量のばらつきの一因となる。
【0008】
このように、種々の原因によって、改質領域が検出されたときの撮像ユニットの移動量にばらつきが生じている状態において、当該移動量に一定の補正係数を乗じて改質領域の位置の測定値を算出すると、この測定値もばらつくこととなる。この結果、改質領域の正確な位置を取得することが困難となる。
【0009】
そこで、本発明は、改質領域の位置に関する情報をより正確に取得可能とする観察装置、観察方法、及び、観察対象物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る観察装置は、対象物に透過性を有する透過光を対象物に向けて集光するための集光レンズを有し、透過光によって対象物を撮像するための撮像部と、集光レンズを対象物に対して相対的に移動させるための移動部と、少なくとも撮像部及び移動部を制御するための制御部と、を備え、対象物は、第1面及び第1面の反対側の第2面を含み、対象物には、第1面及び第2面に交差するZ方向における位置の実測値が既知のマーカが設けられており、制御部は、撮像部及び移動部の制御により、透過光を第1面から対象物の内部に入射させ、集光レンズをZ方向に沿って移動させつつ透過光により対象物を撮像することによって、対象物の内部画像であってマーカの像を含むマーカ画像を取得する撮像処理と、撮像処理の後に、マーカ画像を撮像したときの集光レンズの移動量に補正係数を乗じた値である測定値が実測値になるように補正係数を導出する導出処理と、を実行する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
雄端子
5日前
個人
後付地震遮断機
9日前
個人
超精密位置決め機構
10日前
東レ株式会社
積層多孔質膜
13日前
愛知電機株式会社
電力機器
2日前
株式会社潤工社
同軸ケーブル
1か月前
株式会社ExH
電流開閉装置
1か月前
ヒロセ電機株式会社
端子
2日前
個人
鉄心用材料とその製造方法
1か月前
CKD株式会社
巻回装置
12日前
個人
マルチバンドコイルアンテナ
25日前
エイブリック株式会社
半導体装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社大阪ソーダ
複合固体電解質
19日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
オムロン株式会社
電磁継電器
1か月前
矢崎総業株式会社
電線
20日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電素子
19日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
住友電装株式会社
端子
4日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
16日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
17日前
トヨタ自動車株式会社
電源装置
1か月前
オムロン株式会社
スイッチ装置
1か月前
住友電装株式会社
端子台
1か月前
日星電気株式会社
ケーブルアセンブリ
1か月前
ダイハツ工業株式会社
固定治具
19日前
株式会社ダイヘン
変圧器
1か月前
日本化薬株式会社
電流遮断装置
10日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
12日前
個人
“hi-light surf.”
18日前
エドワーズ株式会社
冷却システム
1か月前
続きを見る