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公開番号2025114388
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2024009054
出願日2024-01-24
発明の名称発光部品及び半導体基板、測定装置
出願人富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
代理人個人,個人
主分類H01S 5/10 20210101AFI20250729BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】反射率スペクトルの谷部に他の共振波長が含まれるように調整された半導体層を含まない場合と比べて、発振波長とは異なる他の共振波長にスイッチングして光が発振されることを抑制する。
【解決手段】発光部品は、基板と、基板上に設けられ、光を出射する活性層と、活性層からの光を共振させる共振構造とを含み、共振構造が、発振波長である一の共振波長および一の共振波長とは異なる他の共振波長とを有する発光素子と、発光素子上に設けられる半導体層とを備え、半導体層側から照射された光の反射率スペクトルが半導体層の厚さによって波長が変化する谷部を有し、他の共振波長が谷部に含まれる。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
基板と、
前記基板上に設けられ、光を出射する活性層と、当該活性層からの光を共振させる共振構造とを含み、当該共振構造が、発振波長である一の共振波長および当該一の共振波長とは異なる他の共振波長とを有する発光素子と、
前記発光素子上に設けられる半導体層とを備え、
前記半導体層側から照射された光の反射率スペクトルが当該半導体層の厚さによって波長が変化する谷部を有し、前記他の共振波長が当該谷部に含まれる
発光部品。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記半導体層は、オン状態となることで前記発光素子の前記活性層から光を出射させ、または当該活性層から出射される光量を増加させるサイリスタを含む請求項1に記載の発光部品。
【請求項3】
前記半導体層は、前記発光素子と前記サイリスタとの間に設けられ、前記活性層から出射された光を透過する半導体からなる中間層を含み、
前記他の共振波長が前記反射率スペクトルの前記谷部に含まれるように、前記中間層の厚さが調整されている
請求項2に記載の発光部品。
【請求項4】
前記反射率スペクトルは、前記発振波長よりも高波長側および低波長側に位置する2つの前記谷部を有し、
前記発光素子は、前記発振波長よりも高波長および低波長の2つの前記他の共振波長を有し、それぞれの当該他の共振波長が、前記反射率スペクトルのそれぞれの前記谷部に含まれる
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発光部品。
【請求項5】
基板と、
前記基板上に設けられ、発光素子に加工される積層体と、
前記積層体上に設けられる半導体層とを備え、
前記積層体は、光を出射する活性層と、当該活性層からの光を共振させる共振構造とを含み、当該共振構造が、発振波長である一の共振波長および当該一の共振波長とは異なる他の共振波長とを有し、
前記半導体層側から照射された光の反射率スペクトルが当該半導体層の厚さによって波長が変化する谷部を有し、前記他の共振波長が当該谷部に含まれる
半導体基板。
【請求項6】
光を出射する発光装置と、
前記発光装置から出射した光が照射された対象物からの反射光を受光して、当該対象物に関する情報を取得する取得部と
を備え、
前記発光装置は、
基板と、
前記基板上に設けられ、光を出射する活性層と、当該活性層からの光を共振させる共振構造とを含み、当該共振構造が、発振波長である一の共振波長および当該一の共振波長とは異なる他の共振波長とを有する複数の発光素子と、
それぞれの前記発光素子上に設けられ、オン状態となることで当該発光素子の前記活性層から光を出射させ、または当該活性層から出射される光量を増加させる複数のサイリスタと、
複数の前記サイリスタを個別に駆動してオン状態に移行させる駆動部とを備え、
前記サイリスタ側から照射された光の反射率スペクトルが当該サイリスタの厚さによって波長が変化する谷部を有し、前記他の共振波長が当該谷部に含まれる
測定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発光部品及び半導体基板、測定装置に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来技術として、特許文献1には、基板上に、下部DBR(Distributed Bragg Reflector)、共振器延長領域、活性領域および上部DBRが積層された面発光型半導体レーザが開示されている。この面発光型半導体レーザは、共振器延長領域を含むことにより、複数の共振波長を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-142252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の共振波長を有する共振構造を有する発光素子では、発振波長とは異なる他の共振波長にスイッチングして光が発振される場合がある。
本発明は、反射率スペクトルの谷部に他の共振波長が含まれるように調整された半導体層を含まない場合と比べて、発振波長とは異なる他の共振波長にスイッチングして光が発振されることを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、基板と、前記基板上に設けられ、光を出射する活性層と、当該活性層からの光を共振させる共振構造とを含み、当該共振構造が、発振波長である一の共振波長および当該一の共振波長とは異なる他の共振波長とを有する発光素子と、前記発光素子上に設けられる半導体層とを備え、前記半導体層側から照射された光の反射率スペクトルが当該半導体層の厚さによって波長が変化する谷部を有し、前記他の共振波長が当該谷部に含まれる発光部品である。
請求項2に記載の発明は、前記半導体層は、オン状態となることで前記発光素子の前記活性層から光を出射させ、または当該活性層から出射される光量を増加させるサイリスタを含む請求項1に記載の発光部品である。
請求項3に記載の発明は、前記半導体層は、前記発光素子と前記サイリスタとの間に設けられ、前記活性層から出射された光を透過する半導体からなる中間層を含み、前記他の共振波長が前記反射率スペクトルの前記谷部に含まれるように、前記中間層の厚さが調整されている請求項2に記載の発光部品である。
請求項4に記載の発明は、前記反射率スペクトルは、前記発振波長よりも高波長側および低波長側に位置する2つの前記谷部を有し、前記発光素子は、前記発振波長よりも高波長および低波長の2つの前記他の共振波長を有し、それぞれの当該他の共振波長が、前記反射率スペクトルのそれぞれの前記谷部に含まれる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発光部品である。
請求項5に記載の発明は、基板と、前記基板上に設けられ、発光素子に加工される積層体と、前記積層体上に設けられる半導体層とを備え、前記積層体は、光を出射する活性層と、当該活性層からの光を共振させる共振構造とを含み、当該共振構造が、発振波長である一の共振波長および当該一の共振波長とは異なる他の共振波長とを有し、前記半導体層側から照射された光の反射率スペクトルが当該半導体層の厚さによって波長が変化する谷部を有し、前記他の共振波長が当該谷部に含まれる半導体基板である。
請求項6に記載の発明は、光を出射する発光装置と、前記発光装置から出射した光が照射された対象物からの反射光を受光して、当該対象物に関する情報を取得する取得部とを備え、前記発光装置は、基板と、前記基板上に設けられ、光を出射する活性層と、当該活性層からの光を共振させる共振構造とを含み、当該共振構造が、発振波長である一の共振波長および当該一の共振波長とは異なる他の共振波長とを有する複数の発光素子と、それぞれの前記発光素子上に設けられ、オン状態となることで当該発光素子の前記活性層から光を出射させ、または当該活性層から出射される光量を増加させる複数のサイリスタと、複数の前記サイリスタを個別に駆動してオン状態に移行させる駆動部とを備え、前記サイリスタ側から照射された光の反射率スペクトルが当該サイリスタの厚さによって波長が変化する谷部を有し、前記他の共振波長が当該谷部に含まれる測定装置である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1、5、6に記載の発明によれば、反射率スペクトルの谷部に他の共振波長が含まれるように調整された半導体層を含まない場合と比べて、発振波長とは異なる他の共振波長にスイッチングして光が発振されることを抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、サイリスタの厚さを調整することにより、反射率スペクトルにおける谷部に、発光素子の他の共振波長が含まれるようにすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、サイリスタの層構成や厚さを変えなくても、中間層の厚さの調整により、反射率スペクトルにおける谷部に、発光素子の他の共振波長が含まれるようにすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、他の共振波長が、発振波長よりも高波長側および低波長側の位置するそれぞれの谷部に含まれない場合と比べて、他の共振波長にスイッチングして光が発振されることをより抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態が適用される測定装置の概略構成の一例を示す図である。
本発明の実施形態が適用される発光装置の構成例を説明する図であり、発光装置1の等価回路図に相当する。
(a)~(b)は、本実施形態が適用される発光チップの平面レイアウト図および断面図の一例である。
本実施形態が適用される発光チップにおいて、VCSELと設定サイリスタとが積層されたアイランドの拡大断面図である。
発光装置および発光チップの動作の一例を説明するタイミングチャートである。
(a)~(b)は、VCSELの積層構造の一例を示した図である。
(a)~(b)は、図6(a)~(b)に示した積層構造を有するVCSELの反射率スペクトルの一例を示した図である。
図4に示した積層構造を有する発光チップの反射率スペクトルの一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
[実施形態1]
(測定装置1000)
図1は、本発明の実施形態が適用される測定装置1000の概略構成の一例を示す図である。
測定装置1000は、光の飛行時間による、いわゆるToF(Time of Flight)法に基づいて、対象物の三次元形状を計測する装置であり、対象物に係る測定を行う測定装置の一例である。図示するように、測定装置1000は、測定のための光を出射する発光装置1と、対象物で反射された光を受光する三次元センサ20と、測定装置1000をシステムとして制御するシステム制御部30とを備える。
【0009】
発光装置1は、対象物に向け、測定のための光を出射する。より詳しくは、発光装置1は、発光素子の一例である垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)(図2を用いて後述)を備える発光チップ10と、発光チップ10の発光を制御する発光制御部110とを備える。
発光装置1については、図2~図5を用いて詳細を後述する。
【0010】
三次元センサ20は、対象物で反射されて戻ってきた光である反射光を取得する。そして、ToF法により、光の出射から反射光の受光までの時間に基づいて、対象物までの距離に関する情報である距離情報を出力する。三次元センサ20は、対象物で反射されて戻ってきた光を受光する受光部の一例である。
(【0011】以降は省略されています)

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