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公開番号2025113510
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2025091318,2022527587
出願日2025-05-30,2021-04-20
発明の名称非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類H01M 4/525 20100101AFI20250725BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】Ni含有量が多い正極活物質を用いた非水電解質二次電池において、充電保存時における直流抵抗の上昇を抑制する。
【解決手段】実施形態の一例である正極活物質は、Liを除く金属元素の総モル数に対して80モル%以上のNiを含有し、Coの含有量が5モル%未満であるリチウム遷移金属複合酸化物を含む。リチウム遷移金属複合酸化物は、一次粒子が凝集してなる二次粒子であって、一次粒子の表面に、CaおよびSrから選択される少なくとも1種の元素Aが、Liを除く金属元素の総モル数に対して0.01モル%以上1モル%以下の量で存在している。また、二次粒子の表面には、B、Zr、W、Al、Nb、Mo、およびTiから選択される少なくとも1種の元素Bが、複合酸化物中のNiの総モル数に対して0.05モル%以上2モル%以下の量で存在している。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
Niを含有し、Coの含有量が5モル%未満である複合酸化物を製造し、
前記複合酸化物と、CaおよびSrから選択される少なくとも1種の元素Aを含む化合物と、Li化合物とを混合して、混合物を製造し、
前記混合物を酸素雰囲気下で焼成し、
焼成後の前記混合物に、B、Zr、W、Al、Nb、Mo、およびTiから選択される少なくとも1種の元素Bを含む化合物を混合し、当該混合物を熱処理して、
Liを除く金属元素の総モル数に対して80モル%以上のNi、Liを除く金属元素の総モル数に対して0.01モル%以上1モル%以下の前記元素A、およびNiの総モル数に対して0.05モル%以上2モル%以下の前記元素Bを含有するリチウム遷移金属複合酸化物を得る、非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記リチウム遷移金属複合酸化物は、Co、Mn、Al、Ti、Nb、Fe、およびZnから選択される少なくとも1種を含有する、請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項3】
前記元素Aを含む化合物は、Ca(OH)

、CaO、CaCO

、CaSO

、Ca(NO



、Sr(OH)

、Sr(OH)

・H

O、Sr(OH)

・8H

O、SrO、SrCO

、SrSO

、Sr(NO



から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項4】
前記焼成は、450℃以上680℃以下における昇温速度が0.1℃/分以上5.5℃/分以下であり、最高到達温度が700℃以上850℃以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項5】
焼成後の前記混合物を水洗してから、前記元素Bを含む化合物を混合する、請求項1~4のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項6】
前記元素Bを含む化合物は、WO

、ZrO

、B



、(NH



[Zr(CO



(OH)

]、Al(NO



、Nb



、MoO

、TiO

から選択される少なくとも1種である、請求項1~5のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項7】
前記熱処理は、真空雰囲気中で150℃以上300℃以下の温度で行われる、請求項1~6のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、非水電解質二次電池用正極活物質および当該正極活物質を用いた非水電解質二次電池に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池等の非水電解質二次電池において、正極活物質は、入出力特性、容量、サイクル特性、保存特性等の電池性能に大きく影響する。一般的に、正極活物質には、Ni、Co、Mn、Al等の金属元素を含有し、一次粒子が凝集してなる二次粒子で構成されるリチウム遷移金属複合酸化物が用いられている。正極活物質は、その組成、粒子形状等によって性質が大きく異なるため、種々の正極活物質について多くの検討が行われてきた。特に、Ni含有量が多いリチウム遷移金属複合酸化物は、電池の高容量化に寄与する正極活物質として期待されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、Li、Ni、Co、Mn、Wを含み、Niの割合が30モル%以上60モル%以下、Coの割合が15モル%以上35モル%以下、Mnの割合が15モル%以上35モル%以下、Wの割合が0モル%超5モル%以下であり、Wが正極活物質の表層に偏在した正極活物質が開示されている。また、特許文献1には、この正極活物質を用いることにより、電池の出力特性およびサイクル特性が向上すると記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、層状結晶構造Li
1+a

1-a

2±b
M’



(-0.03<a<0.06、b≒0)を有し、Mが、少なくとも95%のNi、Mn、CoおよびTiの群のいずれか1つまたはそれより多くの元素からなる遷移金属化合物であり、M’が、酸化物の表面に存在する特定の元素である正極活物質が開示されている。特許文献2には、この正極活物質を用いることにより、リチウム電池のカソードとしての性能が改善されると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-91626号公報
特表2010-535699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
Coは希少で高価であることから、Coの使用量を低減することにより電池の製造コストを削減することができる。しかし、電池の高容量化に寄与するNi量の多い正極活物質においてCo量を少なくすると、電池の充電保存時において直流抵抗(DCR)が上昇するという課題がある。なお、特許文献1、2の正極活物質を用いた非水電解質二次電池は、DCRの上昇抑制について未だ改良の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様である非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法は、Niを含有し、Coの含有量が5モル%未満である複合酸化物を製造し、前記複合酸化物と、CaおよびSrから選択される少なくとも1種の元素Aを含む化合物と、Li化合物とを混合して、混合物を製造し、前記混合物を酸素雰囲気下で焼成し、焼成後の前記混合物に、B、Zr、W、Al、Nb、Mo、およびTiから選択される少なくとも1種の元素Bを含む化合物を混合し、当該混合物を熱処理して、Liを除く金属元素の総モル数に対して80モル%以上のNi、Liを除く金属元素の総モル数に対して0.01モル%以上1モル%以下の前記元素A、およびNiの総モル数に対して0.05モル%以上2モル%以下の前記元素Bを含有するリチウム遷移金属複合酸化物を得ることを特徴とする。
【0008】
本開示の一態様である非水電解質二次電池は、上記正極活物質を含む正極と、負極と、非水電解質とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様によれば、Ni含有量が多い正極活物質を用いた非水電解質二次電池において、充電保存時の直流抵抗の上昇を抑制することができる。本開示の一態様である正極活物質を用いることにより、例えば、高容量で保存特性に優れた非水電解質二次電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、実施形態の一例である非水電解質二次電池の断面図である。
図2は、実施形態の一例である正極活物質を構成するリチウム遷移金属複合酸化物の粒子断面を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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