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公開番号2025117853
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024012806
出願日2024-01-31
発明の名称X線発生装置
出願人浜松ホトニクス株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01J 35/14 20060101AFI20250805BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】絶縁部内における回路部の位置ずれを抑制することができるX線発生装置を提供する。
【解決手段】X線発生装置1Aは、筐体2と、電子銃3と、ターゲット4と、電源部6と、給電部7と、絶縁性の第1固定部材81及び絶縁性の第2固定部材82の少なくとも一方を有する固定部材8と、を備える。電源部6は、固体状の絶縁部61と、絶縁部61に埋設された回路部62と、を有し、回路部62は、第1電圧部62aと、昇圧部62bと、第2電圧部62cと、を含む。第1固定部材81は、絶縁部61に埋設されており、回路部62に固定されていると共に絶縁部61の表面61aに到達しており、第2固定部材82は、絶縁部61に埋設されており、回路部62及び給電部7のそれぞれに固定されている。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項１】
筐体と、
前記筐体内において電子ビームを出射する電子銃と、
前記筐体内において前記電子ビームが入射することでＸ線を発生させるターゲットと、
前記電子銃又は前記ターゲットに印加するための電圧を生成する電源部と、
前記電子銃又は前記ターゲットに前記電圧を供給する給電部と、
絶縁性の第１固定部材、及び、絶縁性又は導電性の第２固定部材の少なくとも一方を有する固定部材と、を備え、
前記電源部は、固体状の絶縁部と、前記絶縁部に埋設された回路部と、を有し、
前記回路部は、外部から第１電圧が入力される第１電圧部と、前記電圧である第２電圧に前記第１電圧を昇圧する昇圧部と、前記給電部を介して前記電子銃又は前記ターゲットに前記第２電圧を出力する第２電圧部と、を含み、
前記第１固定部材は、前記絶縁部に埋設されており、前記回路部に固定されていると共に前記絶縁部の表面に到達しており、
前記第２固定部材は、前記絶縁部に埋設されており、前記回路部及び前記給電部のそれぞれに固定されている、Ｘ線発生装置。
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
前記固定部材は、少なくとも前記第１固定部材を有する、請求項１に記載のＸ線発生装置。
【請求項３】
前記固定部材は、前記第１固定部材及び前記第２固定部材の両方を有する、請求項２に記載のＸ線発生装置。
【請求項４】
前記給電部は、前記給電部の一部が前記絶縁部外に露出するように、前記絶縁部に埋設されている、請求項３に記載のＸ線発生装置。
【請求項５】
前記筐体及び前記給電部は、互いに固定されており、
前記給電部は、前記給電部の全部が前記絶縁部内に位置するように、前記絶縁部に埋設されており、
前記筐体は、前記筐体の一部が前記絶縁部外に露出するように、前記絶縁部に埋設されている、請求項３に記載のＸ線発生装置。
【請求項６】
前記回路部は、前記第１電圧部、前記昇圧部及び前記第２電圧部が実装された基板を更に有し、
前記第１固定部材及び前記第２固定部材の少なくとも一方は、前記基板に固定されている、請求項１～５のいずれか一項に記載のＸ線発生装置。
【請求項７】
前記第１固定部材は、前記昇圧部に対する前記第１電圧部側の位置において前記回路部に固定されており、
前記第２固定部材は、前記昇圧部に対する前記第２電圧部側の位置において前記回路部に固定されている、請求項１～５のいずれか一項に記載のＸ線発生装置。
【請求項８】
筐体と、
前記筐体内において電子ビームを出射する電子銃と、
前記筐体内において前記電子ビームが入射することでＸ線を発生させるターゲットと、
前記電子銃又は前記ターゲットに印加するための電圧を生成する電源部と、
前記電子銃又は前記ターゲットに前記電圧を供給する給電部と、
絶縁性の第１固定部材、及び、絶縁性又は導電性の第２固定部材の少なくとも一方を有する固定部材と、を備え、
前記電源部は、収容部と、前記収容部に収容されている液体状又は気体状の絶縁部と、前記絶縁部に覆われた回路部と、を有し、
前記回路部は、外部から第１電圧が入力される第１電圧部と、前記電圧である第２電圧に前記第１電圧を昇圧する昇圧部と、前記給電部を介して前記電子銃又は前記ターゲットに前記第２電圧を出力する第２電圧部と、を含み、
前記第１固定部材は、前記絶縁部に覆われており、前記回路部及び前記収容部のそれぞれに固定されており、
前記第２固定部材は、前記絶縁部に覆われており、前記回路部及び前記給電部のそれぞれに固定されている、Ｘ線発生装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、Ｘ線発生装置に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
Ｘ線発生装置として、筐体と、筐体内において電子ビームを出射する電子銃と、筐体内において電子ビームが入射することでＸ線を発生させるターゲットと、電子銃又はターゲットに印加するための電圧を生成する電源部と、電子銃又はターゲットに電圧を供給する給電部と、を備えるＸ線発生装置であって、電源部が、絶縁部と、絶縁部に覆われた回路部と、を有するものが知られている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００４―２１３９７４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上述したようなＸ線発生装置では、絶縁部に回路部が覆われていることで、電源部内における放電の発生が抑制されている。このようなＸ線発生装置では、使用時又は製造時に絶縁部内において回路部に位置ずれが生じると、電源部内において放電が発生するおそれがある。
【０００５】
本発明は、絶縁部内における回路部の位置ずれを抑制することができるＸ線発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明のＸ線発生装置は、［１］「筐体と、前記筐体内において電子ビームを出射する電子銃と、前記筐体内において前記電子ビームが入射することでＸ線を発生させるターゲットと、前記電子銃又は前記ターゲットに印加するための電圧を生成する電源部と、前記電子銃又は前記ターゲットに前記電圧を供給する給電部と、絶縁性の第１固定部材、及び、絶縁性又は導電性の第２固定部材の少なくとも一方を有する固定部材と、を備え、前記電源部は、固体状の絶縁部と、前記絶縁部に埋設された回路部と、を有し、前記回路部は、外部から第１電圧が入力される第１電圧部と、前記電圧である第２電圧に前記第１電圧を昇圧する昇圧部と、前記給電部を介して前記電子銃又は前記ターゲットに前記第２電圧を出力する第２電圧部と、を含み、前記第１固定部材は、前記絶縁部に埋設されており、前記回路部に固定されていると共に前記絶縁部の表面に到達しており、前記第２固定部材は、前記絶縁部に埋設されており、前記回路部及び前記給電部のそれぞれに固定されている、Ｘ線発生装置」である。
【０００７】
上記［１］に記載のＸ線発生装置では、固定部材が、絶縁性の第１固定部材、及び、絶縁性又は導電性の第２固定部材の少なくとも一方を有している。固定部材が少なくとも第１固定部材を有している場合、第１固定部材が、絶縁部に埋設されており、回路部に固定されていると共に絶縁部の表面に到達しているため、例えば、Ｘ線発生装置の製造時において絶縁部を成型する際に、回路部及び金型のそれぞれに第１固定部材を固定することで、絶縁部内において回路部の位置を一定に維持することができる。また、固定部材が少なくとも第２固定部材を有している場合、第２固定部材が、絶縁部に埋設されており、回路部及び給電部のそれぞれに固定されているため、例えば、Ｘ線発生装置の製造時において絶縁部を成型する際に、絶縁部内において回路部の位置を一定に維持することができる。よって、上記［１］に記載のＸ線発生装置によれば、絶縁部内における回路部の位置ずれを抑制することができる。
【０００８】
本発明のＸ線発生装置は、［２］「前記固定部材は、少なくとも前記第１固定部材を有する、上記［１］に記載のＸ線発生装置」であってもよい。当該［２］に記載のＸ線発生装置によれば、Ｘ線発生装置の製造時において絶縁部を成型する際に、絶縁部外に露出している第１固定部材の一部を金型に固定することで、第１固定部材を介して、絶縁部内において回路部の位置を一定に維持することができるため、絶縁部内における回路部の位置ずれを確実に抑制することができる。また、第１固定部材が絶縁性であるため、絶縁部外に第１固定部材が露出していても、第１固定部材を介した回路部から外部への放電を抑制することができる。
【０００９】
本発明のＸ線発生装置は、［３］「前記固定部材は、前記第１固定部材及び前記第２固定部材の両方を有する、上記［２］に記載のＸ線発生装置」であってもよい。当該［３］に記載のＸ線発生装置によれば、第１固定部材及び第２固定部材の両方によって、絶縁部内における回路部の位置をより確実に固定することができる。
【００１０】
本発明のＸ線発生装置は、［４］「前記給電部は、前記給電部の一部が前記絶縁部外に露出するように、前記絶縁部に埋設されている、上記［３］に記載のＸ線発生装置」であってもよい。当該［４］に記載のＸ線発生装置によれば、例えば、Ｘ線発生装置の製造時において絶縁部を成型する際に、絶縁部外に露出している給電部の一部を金型に固定することで、給電部及び第２固定部材を介して、絶縁部内において回路部の位置を一定に維持することができるため、絶縁部内における回路部の位置ずれを確実に抑制することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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