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公開番号2025123690
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-25
出願番号2024019299
出願日2024-02-13
発明の名称水耕栽培方法及び栽培装置
出願人公立大学法人秋田県立大学
代理人個人,個人,個人
主分類A01G 31/00 20180101AFI20250818BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】代謝産物の含有率を、増やす又は減らすように制御して葉菜を栽培することが可能な葉菜類の水耕栽培装置を提供する。
【解決手段】
栽培装置1は、培養液を用いた水耕栽培による葉菜類の栽培用の装置である。水槽10は、培養液を保持し、葉菜類を育成させる育成容器である。照射部20は、育成容器の内の葉菜類の根圏に対して紫外光から赤外光の波長範囲にある特定波長の光を照射する。不透明部材30は、照射部20により葉菜類の根圏に照射された光が茎葉部に照射されることを防ぐ。照射部20の特定波長は、栄養成分となるミネラル及び/又はビタミンの含有率を、茎葉部に特定波長の光が照射されない葉菜類よりも増やす又は減らすように設定される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
培養液を用いた葉菜類の水耕栽培方法であって、
紫外光から赤外光の波長範囲にある特定波長の光を、前記葉菜類の茎葉部に照射されることを防ぎつつ根圏に対して照射し、
前記茎葉部に前記特定波長の光が照射されない葉菜類よりも前記葉菜類の栄養成分となるミネラル及び/又はビタミンの含有率を、増やす又は減らすように前記葉菜を栽培する
ことを特徴とする水耕栽培方法。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、397nmである
ことを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培方法。
【請求項3】
前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、464nmである
ことを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培方法。
【請求項4】
前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、506nmである
ことを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培方法。
【請求項5】
前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、633nmである
ことを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培方法。
【請求項6】
前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、730nmである
ことを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培方法。
【請求項7】
前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、850nmである
ことを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培方法。
【請求項8】
前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、940nmである
ことを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培方法。
【請求項9】
培養液を用いた水耕栽培による葉菜類の栽培装置であって、
前記培養液を保持し、前記葉菜類を育成させる育成容器と、
前記育成容器の内の前記葉菜類の根圏に対して紫外光から赤外光の波長範囲にある特定波長の光を照射する照射部と、
前記照射部により前記葉菜類の根圏に照射された光が茎葉部に照射されることを防ぐ不透明部材とを備え、
前記茎葉部に前記特定波長の光が照射されない葉菜類よりも前記葉菜類の栄養成分となるミネラル及び/又はビタミンの含有率を、増やす又は減らすように前記特定波長が設定される
ことを特徴とする栽培装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特に葉菜類の水耕栽培方法及び栽培装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
野菜は、味や栄養価に影響するミネラル(イオン)やビタミン、ポリフェノール等の代謝産物を生成又は含有する。このため、野菜を摂取することは人類における健康維持にとって非常に重要である。しかしながら、近年、気候変動が問題となっているものの、世界人口は増加しているため、従来の栽培方法による野菜の安定的な供給が危ぶまれている。これについて、作物や野菜を一年中供給できる水耕栽培を用いた植物工場には、大きな期待が寄せられている。
【0003】
ここで、植物工場では、温度、湿度、光、肥料等の生育因子を人工的にコントロールすることが可能であるため、より野菜の品質を向上させる栽培方法の確立が求められている。
なかでも、光は最も重要で制御しやすい要因のひとつである。発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)は現在、植物工場で最も一般的に使用されている人工光源である。
【0004】
従来の植物工場等で用いられる水耕栽培の技術として、特許文献1を参照すると、培養液を用いた水耕栽培において、培養液中の植物の根域に対して、可視域の波長範囲にある光を照射することにより、根域に光を照射しない水耕栽培よりも植物の根域および地上部の生育を促進することができる植物の栽培方法及び栽培装置が記載されている(以下、「従来技術」と記載する。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-196202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術では、野菜の根域に光を照射することで植物体の成長が促進されたものの、ミネラルやビタミン等の代謝産物の含有量がどう変化するかは不明であった。
ミネラルやビタミンの種類によっては、栄養成分となることも除外したいこともあるため、ミネラルやビタミン等の代謝産物の含有率を所望の状態になるよう制御して野菜(葉菜類)を栽培したいという技術的な要求があった。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の問題を解消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の水耕栽培方法は、培養液を用いた水耕栽培による葉菜類の栽培方法であって、紫外光から赤外光の波長範囲にある特定波長の光を、前記葉菜類の茎葉部に照射されることを防ぎつつ根圏に対して照射し、前記茎葉部に前記特定波長の光が照射されない葉菜類よりも前記葉菜類の栄養成分となるミネラル及び/又はビタミンの含有率を、増やす又は減らすように前記葉菜を栽培することを特徴とする。
本発明の水耕栽培方法は、前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、397nmであることを特徴とする。
本発明の水耕栽培方法は、前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、464nmであることを特徴とする。
本発明の水耕栽培方法は、前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、506nmであることを特徴とする。
本発明の水耕栽培方法は、前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、633nmであることを特徴とする。
本発明の水耕栽培方法は、前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、730nmであることを特徴とする。
本発明の水耕栽培方法は、前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、850nmであることを特徴とする。
本発明の水耕栽培方法は、前記根圏に対して照射する特定波長の光の主波長は、940nmであることを特徴とする。
本発明の栽培装置は、培養液を用いた水耕栽培による葉菜類の栽培装置であって、前記培養液を保持し、前記葉菜類を育成させる育成容器と、前記育成容器の内の前記葉菜類の根圏に対して紫外光から赤外光の波長範囲にある特定波長の光を照射する照射部と、前記照射部により前記葉菜類の根圏に照射された光が茎葉部に照射されることを防ぐ不透明部材とを備え、前記茎葉部に前記特定波長の光が照射されない葉菜類よりも前記葉菜類の栄養成分となるミネラル及び/又はビタミンの含有率を、増やす又は減らすように前記特定波長が設定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、茎葉部に照射されることを防ぎつつ、葉菜類の根圏に対して紫外光から赤外光の波長範囲にある特定波長の光を照射することで、葉菜類の栄養成分となるミネラル及び/又はビタミンのような代謝産物の含有率を増やす又は減らすように制御し、所望の状態となるように葉菜を栽培することが可能な葉菜類の水耕栽培方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施例に係る栽培装置の概略断面図である。
本発明の実施例に係る根圏に各波長を照射して栽培した時の収穫時の茎葉部及び根における乾物重の対照区に対する比を示すグラフである。
本発明の実施例に係る根圏に各波長を照射して栽培した時の収穫時の茎葉部における各イオン含有率の対照区に対する比を示すグラフである。
本発明の実施例に係る根圏に各波長を照射して栽培した時の収穫時の茎葉部における各脂溶性ビタミン含有率の対照区に対する比を示すグラフである。
本発明の実施例に係る根圏に各波長を照射して栽培した時の収穫時の茎葉部における各水溶性ビタミン含有率の対照区に対する比を示すグラフである。
本発明の実施例に係る根圏に各波長を照射して栽培した時の収穫時の根における各イオン含有率の対照区に対する比を示すグラフである。
本発明の実施例に係る根圏に各波長を照射して栽培した時の収穫時の根における各脂溶性ビタミン含有率の対照区に対する比を示すグラフである。
本発明の実施例に係る根圏に各波長を照射して栽培した時の収穫時の根における各水溶性ビタミン含有率の対照区に対する比を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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