TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025126333
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-28
出願番号2025110419,2023111266
出願日2025-06-30,2018-04-18
発明の名称金属管の補強方法及び補強材
出願人大嘉産業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類E01F 9/673 20160101AFI20250821BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】簡単に施工できる金属管の補強方法を提案する。
【解決手段】本発明に係る金属管の補強方法は、金属管Pの中に筒形の補強材100を挿入し、該挿入した補強材100の内側に流動性固化材を注入して当該補強材100を金属管Pの内壁に押し付ける工程を含み、補強材100として、それぞれが多数の化学繊維を束ねた繊維束からなる経糸10と、この経糸10をなす繊維束を相互に連結する緯糸20とからなる平織の繊維束織物を、経糸10を軸方向にして筒形とし、該筒形の外表面に接着剤層を形成した補強材100を使用する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
金属管の補強方法であって、
金属管の中に筒形の補強材を挿入し、該挿入した補強材の内側に流動性固化材を注入して当該補強材を前記金属管の内壁に押し付ける工程を含み、
前記補強材として、それぞれが多数の化学繊維を束ねた繊維束からなる経糸と、この経糸をなす繊維束を相互に連結する緯糸とからなる平織の繊維束織物を、前記経糸を軸方向にして筒形とし、該筒形の外表面に接着剤層を形成した補強材を使用する、補強方法。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記補強材における前記緯糸が、前記経糸の複数本おきに前記経糸の間を通過して表裏へ移行し浮き沈みするように織り込んであり、当該経糸の複数本おきにある緯糸の経糸間通過部分を関節として前記経糸がヒンジ接続されている、請求項1に記載の補強方法。
【請求項3】
金属管の補強に使用する補強材であって、
それぞれが多数の化学繊維を束ねた繊維束からなる経糸と、この経糸をなす繊維束を相互に連結する緯糸とからなる平織の繊維束織物を、前記経糸を軸方向にして筒形とすることで作製され、そして、接着剤層が外表面に形成されている、補強材。
【請求項4】
前記緯糸が、前記経糸の複数本おきに前記経糸の間を通過して表裏へ移行し浮き沈みするように織り込まれており、当該経糸の複数本おきにある緯糸の経糸間通過部分を関節として前記経糸がヒンジ接続されている、請求項3に記載の補強材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、道路照明ポールなどの金属管の補強(改修)に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、下端部を地中に植設して立てられた道路照明ポールは、その地際から下の部位に腐蝕が発生する懸念があるので、特許文献1に開示されるような補強技術で補強を行う場合がある。特許文献1に開示されているのは、中空柱の地際から下の部分において、内部にアラミドロッドを多数、スペーサを使用して規則正しく配置し、そして、モルタル等の流動性固化材を注入する補強方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-225019
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の上記補強方法には、アラミドロッドの配置に手間がかかるという改善点がある。また、道路照明ポールの場合はその内部に電気配線が配されているので、このような内部部品のある金属管であっても支障なく補強できるような補強技術も必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
金属管を補強するために提案する本発明に係る補強方法は、金属管の中に筒形の補強材を挿入し、該挿入した補強材の内側に流動性固化材を注入して当該補強材を金属管の内壁に押し付ける工程を含み、その補強材として、それぞれが多数の化学繊維を束ねた繊維束からなる経糸と、この経糸をなす繊維束を相互に連結する緯糸とからなる平織の繊維束織物を、前記経糸を軸方向にして筒形とし、その外表面に接着剤層を形成した補強材を使用することを特徴とする。この補強材は、平織をなす前記緯糸の経糸間通過部分(すなわち、前記緯糸が前記経糸の間を表裏へ通過する部分)が関節となって、前記経糸がヒンジ接続されるので、当該関節部分で屈曲可能である。一態様として、前記緯糸は、前記経糸の複数本おきに前記経糸の間を通過して表裏へ移行し浮き沈みするように織り込む態様とすることが可能で、この態様によると、当該経糸の複数本おきにある緯糸の経糸間通過部分を関節として前記経糸がヒンジ接続される。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る補強方法と補強材は、例えば経糸をなす繊維束をアラミド繊維を束ねて作った繊維束織物とすれば、筒形の補強材を金属管に挿入するという簡単な手法で管内壁に沿ってアラミドロッドを配筋することができる。また、補強材が経糸間で屈曲可能であることから、金属管内に電気配線などがあってもこれに沿って補強材が変形し、支障なく補強を行える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
(A)補強材をなす繊維束織物(シート状)の平面図、(B)緯糸の織り込み方を説明する端面図、(C)経糸をなす繊維束の断面図。
筒形にした図1の繊維束織物を示す図。
金属管の開口から管内へ補強材を挿入する様子を示した図。
金属管内に挿入して内壁に押し付けた補強材を示す図。
筒形にした図1の繊維束織物が変形する状態を説明した図。
金属管内に挿入して内壁に押し付けた補強材の別の例を示す図。
図6の例の補強材について金属管の開口から管内へ挿入する様子を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1(A)に、本発明に係る補強材を作製するための繊維束織物について、平面図で例示してある。補強材をなす繊維束織物1は、経糸10と緯糸20とからなる平織の織物である。経糸10は、それぞれが多数の化学繊維を束ねた繊維束からなり、この経糸をなす繊維束10がその延伸方向Yを互いに平行にして横1列に並べられ、緯糸20によって相互に連結されている。緯糸20は、図1(B)に示すとおり、経糸をなす繊維束10の複数本おき(本実施形態では3本おき)に経糸10の間を通過して表から裏へまた裏から表へ移行し浮き沈みするように織り込まれていて、当該緯糸の経糸間通過部分21を関節として、経糸の繊維束10が3本おきにヒンジ接続される構造となっている。経糸の繊維束10は、この場合、3本ずつ互いに接着することもできる。
【0009】
図1(A)及び図1(B)から分かるように、経糸の繊維束10は、上記の織り方で張力をかけた緯糸20により、本実施形態において3本ずつひとまとまりに束ねられて、この3本は互いに密着して固定される。一方、経糸3本おきに緯糸20が表裏へ移行するので、この経糸3本おきに現れる緯糸20の経糸間通過部分21に該当する繊維束10の間は、例えば0.1mm~1mm程度の、緯糸20の材質(又は太さ)に従う隙間が存在し、離れている。したがって、経糸間通過部分21を関節として経糸の繊維束10がヒンジ接続され、図1(B)に示すように、繊維束織物1は、経糸間通過部分21を関節にして屈曲する。なお、この緯糸20の経糸間通過部分21は、経糸間の隙間にカッターなどの刃を入れて切断することが可能であり、経糸10の切り離し部としての機能ももつ。このような緯糸20は、ポリエチレン製やポリプロピレン製のものを使用できる。
【0010】
経糸をなす繊維束10は、図1(C)の断面図(繊維束の1本を示している)に示すように、1本1本が延伸方向Yに延伸する長繊維の高強度繊維(例えばアラミド繊維)11を多数束ね、フェノール系、ポリエステル系、エポキシ系又はアクリル系の樹脂を含浸して固めることで形成される。アラミド繊維11を束ねた1本の繊維束10の太さは、一例として500デシテックス(dtex)とし、0.5mm以上で5mm以下の直径にするのが配筋用強度を考えると好ましい。また、含浸した樹脂の硬度は、繊維束織物1を加工するうえで、80以下(ロックウェル硬さ)にするのがよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

大嘉産業株式会社
水硬性マット
3か月前
大嘉産業株式会社
金属管の補強方法及び補強材
4日前
積水樹脂株式会社
防音壁
19日前
白出商事株式会社
標示看板
1か月前
日本精機株式会社
路面投影装置
6日前
積水樹脂株式会社
パネル連結構造
19日前
範多機械株式会社
路面切削機
7日前
平岡織染株式会社
遮熱性透水人工芝
1か月前
フジイコーポレーション株式会社
除雪機
1か月前
GX株式会社
仮設防護体連結構造
10日前
株式会社クライム
路面カッター
1か月前
株式会社NIPPO
グルービング用レーキ
1か月前
株式会社NIPPO
建設機械用凹凸ロール
20日前
株式会社トーテック
赤外線融雪装置
20日前
日鉄建材株式会社
掩体及び掩体の構築方法
1か月前
株式会社トーテック
赤外線融雪装置
20日前
株式会社トップ
立て看板用スロープおよび立て看板
11日前
株式会社八木熊
進路標示具
1か月前
日鉄神鋼建材株式会社
防護柵
1か月前
株式会社エスイー
橋梁における上部構造の移動制限装置
1か月前
株式会社NIPPO
引抜装置
1か月前
セイコーエプソン株式会社
投射システム
1か月前
株式会社NIPPO
舗装構造体の製造方法
20日前
株式会社大林組
新設床版の設置工法
13日前
酒井重工業株式会社
振動ローラ
10日前
日本環境アメニティ株式会社
吊下げ式減音装置及び高架橋
12日前
株式会社NIPPO
路面切削装置及び路面切削方法
3日前
三井住友建設株式会社
橋梁の床版取替工法
1か月前
株式会社NIPPO
アスファルトフィニッシャ
20日前
株式会社NIPPO
アスファルト温度表示装置
19日前
ベルテクス株式会社
壁高欄部材及び壁高欄
17日前
株式会社NIPPO
半たわみ性舗装及びその施工方法
4日前
株式会社マキタ
作業機およびアタッチメント
27日前
株式会社マキタ
除雪機およびアタッチメント
27日前
オリエンタル白石株式会社
床版設置高さ調整機構及び床版取替工法
今日
株式会社奥村組
鉄筋コンクリート柱の補強工法
10日前
続きを見る