TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025144603
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024044329
出願日2024-03-21
発明の名称シリカ粒子、シリカゾルとその製造方法、研磨組成物、研磨方法、半導体ウェハの製造方法及び半導体デバイスの製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類C01B 33/141 20060101AFI20250926BHJP(無機化学)
要約【課題】シリカ粒子同士の反発力が弱いと、凝集しやすく分散安定性に劣り、研磨時にシ
リカ粒子と被研磨体との相互作用が弱いと研磨特性に劣る。
【解決手段】シアーズ法により測定した表面シラノール基密度が2個/nm2以上かつ、
表面シラノール基濃度1.5%以上であるシリカ粒子。テトラアルコキシシランを加水分
解反応及び縮合反応させてシリカ粒子を製造する、前記シリカ粒子の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
シアーズ法により測定した表面シラノール基密度が2個/nm

以上かつ、表面シラノ
ール基濃度が1.5%以上である、シリカ粒子。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
BET法により測定した平均1次粒子径が40nm以下である、請求項1に記載のシリ
カ粒子。
【請求項3】
DLS法により測定した平均2次粒子径が100nm以下である、請求項1に記載のシ
リカ粒子。
【請求項4】
シリカ粒子がアモルファスである、請求項1に記載のシリカ粒子。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のシリカ粒子を含むシリカゾル。
【請求項6】
テトラアルコキシシランを、加水分解反応及び縮合反応させる工程を含む、請求項5に
記載のシリカゾルの製造方法。
【請求項7】
前記加水分解反応及び縮合反応させる工程が、アルカリ触媒を含む液(A)中に、テト
ラアルコキシシランを含む液(B)及び水を含む液(C)を添加し、加水分解反応及び縮
合反応させる工程である、請求項6に記載のシリカゾルの製造方法。
【請求項8】
前記シリカゾルの分散媒を水に置換する工程を含み、該工程の時間が3時間以上、20
時間以下である、請求項6に記載のシリカゾルの製造方法。
【請求項9】
請求項5に記載のシリカゾルを含む研磨組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の研磨組成物を用いて研磨する、研磨方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シリカ粒子、シリカゾルとその製造方法、研磨組成物、研磨方法、半導体ウ
ェハの製造方法及び半導体デバイスの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
金属や無機化合物等の材料の表面を研磨する方法として、研磨液を用いた研磨方法が知
られている。中でも、半導体用のプライムシリコンウェハやこれらの再生シリコンウェハ
の最終仕上げ研磨、半導体デバイス製造時の層間絶縁膜の平坦化、金属プラグの形成、及
び、埋め込み配線形成等の化学的機械的研磨(CMP)では、その表面状態が半導体特性
に大きく影響するため、これらの部品の表面や端面は、極めて高精度に研磨されることが
要求されている。
【0003】
このような精密研磨においては、シリカ粒子を含む研磨組成物が採用されており、その
主成分である砥粒として、コロイダルシリカが広く用いられている。コロイダルシリカは
、その製造方法の違いにより、四塩化珪素の熱分解によるもの(ヒュームドシリカ等)、
水ガラス等の珪酸アルカリの脱イオンによるもの、アルコキシシランの加水分解反応及び
縮合反応(一般に「ゾルゲル法」と称される)によるもの等が知られている。
【0004】
コロイダルシリカは、その物性が研磨液としての性能に影響することが知られており、
多くの検討がなされてきた。中でも、コロイダルシリカの粒子表面シラノール基が研磨性
能や研磨液の安定性へ及ぼす影響については、シリコンウェハの研磨のみならず、半導体
デバイス製造時の化学的機械的研磨においても、多くの検討がなされている。
【0005】
例えば、特許文献1には、アルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応によるシリカ
ゾルを製造する方法が開示されている。また、特許文献2には、シリカ粒子の表面シラノ
ール基密度がコバルト膜の研磨性能に影響があることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開2008/015943号
特開2018-107293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
シリカ粒子の表面シラノール基量は、研磨に用いる際の研磨性能や研磨液の安定性に大
きく影響を与えることが知られている。シリカ粒子による研磨機構の一つに、シリカ粒子
表面のシラノール基と被研磨体表面とが脱水縮合してシロキサン結合を形成することが知
られている。この機構で研磨が進むとすれば、シリカ粒子表面には、一定量のシラノール
基が必要ということになる。更に、シラノール基が不足していると粒子同士の反発力が弱
く凝集しやすくなってしまう。特に、平均1次粒子径が40nmを下回るような小さなシ
リカ粒子になると、この課題は顕著に現れる。一方、シラノール基が過剰であると、シラ
ノール基に水素結合した水分子が被膜となってシリカ粒子表面を覆ってしまい、シリカ粒
子と被研磨体の接触機会が減少してしまい、研磨ができなくなってしまう。あるいは、シ
ラノール基が過剰であると、シロキサン結合が強固となって被研磨体表面に残留するシリ
カ粒子が多くなり、被研磨体の品質を悪化させる。更に、シラノール基が過剰であると、
そこが反応活性点となり、分散安定性も悪化させる。このように、表面に存在するシラノ
ール基の含有率を一定量以下とすることも要求される。
【0008】
シリカ粒子の表面に存在するシラノール基量を評価する手法として、シリカ粒子の表面
シラノール基密度を測定する方法と表面シラノール基濃度を測定する方法が知られている
。表面シラノール基密度は単位面積当たりのシラノール基量を反映しており、シリカ粒子
の粒子間反発や水和層の厚みなどに関係がある。一方で、表面シラノール基濃度はシリカ
量に対するシラノール基量を反映しており、シリカ粒子の水和水の量や化学的反応性など
に関係がある。
【0009】
特許文献1に開示されているシリカゾルの製造方法では、シリカ粒子の表面に存在する
シラノール基について何ら言及されていない。また、特許文献2には、シリカ粒子の表面
シラノール基密度が研磨性能に影響があることが開示されているものの、表面シラノール
基濃度については何ら言及されていない。このように、従来のシリカゾルやシリカ粒子の
製造方法では、シリカ粒子の表面シラノール基密度と表面シラノール基濃度の両方を十分
に制御しているとは言えず、これらの研磨特性や分散安定性は十分ではない。
【0010】
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、研磨特性、
分散安定性に優れたシリカ粒子とその製造方法、シリカゾル、研磨組成物を提供すること
にある。また、本発明のもう一つの目的は、被研磨体のスクラッチ抑制や生産性に優れた
研磨方法、半導体ウェハの製造方法及び半導体デバイスの製造方法を提供することを目的
とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

三菱ケミカル株式会社
積層体及びその製造方法
1日前
三菱ケミカル株式会社
積層ポリエステルフィルム
1日前
三菱ケミカル株式会社
アクリル酸エチルの製造方法
5日前
三菱ケミカル株式会社
チキソ性付与剤、液状組成物
1日前
三菱ケミカル株式会社
ポリエステル及びその製造方法
1日前
三菱ケミカル株式会社
硬化性組成物、硬化物、積層体
5日前
三菱ケミカル株式会社
眼科用医療器具及びその製造方法
2日前
三菱ケミカル株式会社
粘着剤組成物、粘着剤及び粘着シート
1日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂分散体、塗料、接着剤及び積層体
1日前
三菱ケミカル株式会社
共重合体、感光性樹脂組成物、硬化物、積層体
15日前
三菱ケミカル株式会社
共重合体、感光性樹脂組成物、硬化物、積層体
15日前
三菱ケミカル株式会社
ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレット群
5日前
三菱ケミカル株式会社
食品用シート、容器及び電子レンジ加温用容器
3日前
三菱ケミカル株式会社
組成物、粘着剤組成物、粘着剤、及び粘着シート
8日前
三菱ケミカル株式会社
多孔エレクトレットフィルム及び積層圧電シート
5日前
三菱ケミカル株式会社
粒子、成形材料、成形体、およびそれらの製造方法
2日前
三菱ケミカル株式会社
活性エネルギー線硬化性粘着剤組成物及びその用途
5日前
三菱ケミカル株式会社
エポキシ樹脂組成物、硬化物、及び電気・電子部品
5日前
三菱ケミカル株式会社
粒子及び粒子の製造方法と、樹脂組成物及びその製造方法
2日前
三菱ケミカル株式会社
酸変性ポリエステル系樹脂、生分解性接着剤、及び積層体
1日前
三菱ケミカル株式会社
ビニルアルコール系ブロック共重合体およびその製造方法
1日前
三菱ケミカル株式会社
ポリカーボネート樹脂組成物、成形品、レンズおよびフィルム
5日前
三菱ケミカル株式会社
窒化ホウ素凝集粉末、複合材組成物、放熱部材、半導体デバイス
3日前
三菱ケミカル株式会社
窒化ホウ素凝集粉末、複合材組成物、放熱部材、半導体デバイス
3日前
三菱ケミカル株式会社
ジオール含有組成物、ポリカーボネートジオール及びポリウレタン
1日前
三菱ケミカル株式会社
触媒、触媒の製造方法、芳香族化合物及びアミン化合物の製造方法
1日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物、樹脂シート、積層体、シート硬化物及び回路基板材料
1日前
三菱ケミカル株式会社
ジオール含有組成物、ポリカーボネートジオール及びポリウレタン
2日前
三菱ケミカル株式会社
繊維強化複合材料
4日前
三菱ケミカル株式会社
粘着剤組成物、それを用いてなる粘着剤、粘着シート、および積層体
5日前
三菱ケミカル株式会社
金属間化合物担持炭化ジルコニウム触媒を用いた、化合物の製造方法
3日前
三菱ケミカル株式会社
金属間化合物担持炭化ジルコニウム触媒を用いた、化合物の製造方法
3日前
三菱ケミカル株式会社
ポリエステルフィルム
5日前
三菱ケミカル株式会社
ポリエステルフィルム
5日前
三菱ケミカル株式会社
化合物、組成物、有機電界発光素子、有機EL表示装置及び有機EL照明
1日前
三菱ケミカル株式会社
化合物、組成物、有機電界発光素子、有機EL表示装置及び有機EL照明
1日前
続きを見る