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公開番号2025109222
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2024002922
出願日2024-01-12
発明の名称人工芝構造体とその敷設方法、これを使用したグラウンド
出願人MCCスポーツ株式会社
代理人弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類E01C 13/08 20060101AFI20250717BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】自然素材からなり、水に浮きにくい充填材を使用して人工芝構造体を構成する。
【解決手段】人工芝のパイル4間に充填材5が充填された人工芝構造体1にであって、前記充填材5は木質材料を含有し、この木質材料の全乾燥状態の嵩比重が0.2g/cm3以上であることを特徴とする。嵩比重の数値が前記設定の木質材料は材料自体を一旦圧縮加工することにより形成され、圧縮により木質材料内の気孔率を下げ、空気層を減らすことで水に浮きにくくなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
人工芝のパイル間に充填材が充填された人工芝構造体において、
前記充填材は木質材料を含有し、
前記木質材料の全乾燥状態の嵩比重が0.2g/cm

以上であることを特徴とする人工芝構造体。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記木質材料の気孔率が80%以下である請求項1に記載の人工芝構造体。
【請求項3】
前記木質材料の細孔容積が4.0cm

/g以下である請求項1又は2に記載の人工芝構造体。
【請求項4】
前記木質材料の平均細孔径が1.0μm以下である請求項1又は2に記載の人工芝構造体。
【請求項5】
前記木質材料が木質ペレットを水に浸漬し解したものである請求項1又は2に記載の人工芝構造体。
【請求項6】
前記人工芝のパイルが捲縮パイルである請求項1又は2に記載の人工芝構造体。
【請求項7】
前記充填材が充填された部分である充填材層が少なくとも2層からなり、
充填材層の最上層の充填材が木質材料を含有し、
それよりも下層の充填材は珪砂を含有する請求項1又は2に記載の人工芝構造体。
【請求項8】
前記充填材が充填された部分である充填材層は、珪砂と木質材料を含有した充填材が混合して形成されてなる請求項1又は2に記載の人工芝構造体。
【請求項9】
前記人工芝が緩衝材層の上に設けられた請求項1又は2に記載の人工芝構造体。
【請求項10】
人工芝を敷設する工程と、
前記人工芝上に木質ペレットを散布する木質ペレット散布工程と、
散布した木質ペレットを人工芝のパイル間に埋没させる木質ペレット埋没工程と、
埋没させた木質ペレットに散水して水を吸水させる散水工程と、
前記水を吸水させた木質ペレットを解す木質ペレット解し工程と、
を有する人工芝構造体の敷設方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、サッカーや野球などの球技場やスポーツ競技場、その他の施設のグラウンドに敷設して運動競技に適したフィールドを構成する人工芝構造体に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
人工芝を敷き詰めたグラウンドは、天然芝のフィールドよりも施工及びメンテナンス性が容易で、天候に関わらず使用が可能なことから、フットサル場や野球場の外野フィールドなど各種の球技フィールドに取り入れられている。
【0003】
人工芝の球技フィールドは、その上で運動競技をする競技者が走ったり転んだり或いはスライディングしたりしたときに、競技者にかかる衝撃を弱めたり摩擦抵抗を低減させたりするために、人工芝のパイル内に弾性材からなる粒状の充填材や珪砂など充填して構成されている。
現状、人工芝のパイル内に充填する充填材として、廃タイヤなどの廃ゴム製品の粉砕物や、SBR(スチレンブタジエンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)製のゴムチップが広く用いられている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-34906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近時、海洋プラスチック問題やマイクロプラスチック問題がクローズアップされ、環境保護の観点から様々な事業分野でプラスチック製品の使用を控え、これに代わる自然素材の製品の使用が検討されている。人工芝においては、前記ゴム製の充填材を自然素材の充填材に切り替えることが検討されており、例えばヤシ殻やヤシ繊維、コルクなどの樹木を裁断し樹皮の組織を剥離して形成された材料を混合して前記充填材に使用することが試みられている。
【0006】
しかしながら、前記樹木からなる充填材は人工芝にクッション性を付与することができるものの、降雨量が多くて人工芝内に水が滞留したときに、充填材が人工芝のパイルの隙間から浮いて人工芝が敷かれたフィールドの外側に流出してしまうことがあった。
【0007】
充填材が流出すると人工芝はクッション性がなくなって、その上で競技する競技者のパフォーマンスを低下させるととともに怪我を誘発しやすくなる。また、フィールドの外側に流出した充填材は施設の排水流路を詰まらせる要因となり、競技場のトラックやコート上に流れ着くと競技の邪魔になることから、流出した充填材を直ちに回収する必要がある。人工芝の充填材に自然素材のものを使用することの検討はされてはいるものの、前記ゴム製の充填材に代わる適当な代替品は使用されていないのが実状である。
【0008】
本発明は従来の技術が有するこのような問題に鑑み、自然素材からなり、水に浮きにくい充填材を使用して人工芝構造体を構成することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明は以下の態様を含む。
〔1〕 人工芝のパイル間に充填材が充填された人工芝構造体において、
前記充填材は木質材料を含有し、
前記木質材料の全乾燥状態の嵩比重が0.2g/cm

以上であることを特徴とする人工芝構造体。
〔2〕 前記木質材料の気孔率が80%以下である前記〔1〕に記載の人工芝構造体。
〔3〕 前記木質材料の細孔容積が4.0cm

/g以下である前記〔1〕又は〔2〕に記載の人工芝構造体。
〔4〕 前記木質材料の平均細孔径が1.0μm以下である前記〔1〕から〔3〕の何れかに記載の人工芝構造体。
〔5〕 前記木質材料が木質ペレットを水に浸漬し解したものである前記〔1〕から〔4〕の何れかに記載の人工芝構造体。
〔6〕 前記人工芝のパイルが捲縮パイルである前記〔1〕から〔5〕の何れかに記載の人工芝構造体。
〔7〕 前記充填材が充填された部分である充填材層が少なくとも2層からなり、
充填材層の最上層の充填材が木質材料を含有し、
それよりも下層の充填材は珪砂を含有する前記〔1〕から〔6〕の何れかに記載の人工芝構造体。
〔8〕 前記充填材が充填された部分である充填材層は、珪砂と木質材料を含有した充填材が混合して形成されてなる前記〔1〕から〔6〕の何れかに記載の人工芝構造体。
〔9〕 前記人工芝が緩衝材層の上に設けられた前記〔1〕から〔8〕の何れかに記載の人工芝構造体。
〔10〕 人工芝を敷設する工程と、
前記人工芝上に木質ペレットを散布する木質ペレット散布工程と、
散布した木質ペレットを人工芝のパイル間に埋没させる木質ペレット埋没工程と、
埋没させた木質ペレットに散水して水を吸水させる散水工程と、
前記水を吸水させた木質ペレットを解す木質ペレット解し工程と、
を有する人工芝構造体の敷設方法。
〔11〕 人工芝を敷設する工程と、
木質ペレットを水に浸漬して水を吸水させる工程と、
前記水を吸水した木質ペレットを解す工程と、
解した木質ペレットを人工芝のパイル間に充填する工程と、
を有する人工芝構造体の敷設方法。
〔12〕 前記〔1〕から〔9〕の何れかに記載の人工芝構造体を使用して構成された球技用グラウンド。
〔13〕 前記〔1〕から〔9〕の何れかに記載の人工芝構造体を使用して構成されたティーグラウンド。
【0010】
前述のとおり、木材やその樹皮を細かく裁断した木材チップは、これを充填材として用いれば人工芝に適度なクッション性を付与できるが水に浮いて流出しやすいという問題がある。
一般的に樹種によらず空隙を除いた木材の真比重は約1.5であることが知られている。この比重の木材が水に浮くのは、木材内の仮道管に溜まった気泡による浮力が働くことに加え、木材中に含まれるは疎水性物質であるリグニンが水の吸収を妨げるように作用しているからだと推察される。
(【0011】以降は省略されています)

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