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公開番号2025118204
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013387
出願日2024-01-31
発明の名称液体吐出ヘッド
出願人ブラザー工業株式会社
代理人弁理士法人ATEN
主分類B41J 2/14 20060101AFI20250805BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】配線部材のアクチュエータ部材からの剥離を防止しつつ、接点の接合部に負荷をかけずにアクチュエータ部材の熱を逃がす。
【解決手段】ヘッド10は、流路部材12と、流路部材12の上面12Xに配置されたアクチュエータ部材13と、アクチュエータ部材13の上面13Xに配置された接続部分141を含むCOF14と、接続部分141の上方に配置された押圧部材21及び放熱部材22と、を備えている。接続部分141は、アクチュエータ部材13の接点領域13Rと上下方向に重なる接点領域14Rと、アクチュエータ部材13の外周領域13Sと上下方向に重なる外周領域14Sと、を含む。押圧部材21は、接点領域14Rと接触せずかつ外周領域14Sと接触し、外周領域14Sをアクチュエータ部材13に向けて押圧する。放熱部材22は、外周領域14Sと接触せず、接点領域14Rと接触する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
ノズルを含む液体流路を有する流路部材と、
前記流路部材の上面に配置され、第１接点が配置された第１接点領域と前記第１接点領域を囲む第１外周領域とを含む上面を有する、前記ノズルから液体を吐出させるためのアクチュエータ部材と、
前記アクチュエータ部材の前記上面に配置された接続部分を含み、前記接続部分が、前記第１接点領域と前記アクチュエータ部材の前記上面と直交する直交方向に重なり、前記第１接点と接続される第２接点が配置された第２接点領域と、前記第１外周領域と前記直交方向に重なる第２外周領域と、を有する配線部材と、
前記接続部分の上方に配置され、前記第２接点領域と接触せずかつ前記第２外周領域と接触し、前記第２外周領域を前記アクチュエータ部材に向けて押圧する押圧部材と、
前記接続部分の上方に配置され、前記第２外周領域と接触せずかつ前記第２接点領域と接触する第１放熱部材であって、前記押圧部材よりも硬度が低い第１放熱部材と、
を備えたことを特徴とする、液体吐出ヘッド。
続きを表示（約 760 文字）【請求項２】
前記第１放熱部材はゲルからなることを特徴とする、請求項１に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項３】
前記第１放熱部材の上方に配置され、前記第１放熱部材と接触する、金属からなる第２放熱部材をさらに備えたことを特徴とする、請求項１に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項４】
前記金属は銅であることを特徴とする、請求項３に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項５】
前記金属はグラファイトであることを特徴とする、請求項３に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項６】
前記第２放熱部材に取り付けられた第１水冷管をさらに備えたことを特徴とする、請求項３に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項７】
前記第１放熱部材の上方に配置され、前記配線部材と電気的に接続された回路基板をさらに備え、
２つの前記第１水冷管が、前記アクチュエータ部材の前記上面と平行な第１方向において前記回路基板と重なりかつ前記回路基板を挟む位置に配置され、それぞれ前記アクチュエータ部材の前記上面と平行でかつ前記第１方向と交差する第２方向に延びていることを特徴とする、請求項６に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項８】
前記第１水冷管と前記第２放熱部材との間に伝熱剤が配置されたことを特徴とする、請求項６に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項９】
前記配線部材における前記接続部分以外の部分に配置された駆動部材と、
前記駆動部材と接触する第３放熱部材と、
前記第３放熱部材に取り付けられた第２水冷管と、
前記第１水冷管及び前記第２水冷管の双方に連通する水源と、をさらに備えたことを特徴とする、請求項６に記載の液体吐出ヘッド。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ノズルから液体を吐出させる液体吐出ヘッドに関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、ＣＯＦ（配線部材）が、アクチュエータ（アクチュエータ部材）の上面に配置されかつアクチュエータ上面の接点（第１接点）と接続された接続部分を含み、接続部分の上面に、押さえ部材が配置された構成が示されている。押さえ部材の下面は、押さえ部材の縁に沿った環状の押さえ部と、押さえ部の内側にある凹部と、を有する。押さえ部が接続部分の外周部を押さえる一方、凹部は接続部分の中央部と隙間を空けて対向する。中央部は、アクチュエータの接点が配置された領域に対応する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１７－１５４４７３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１によれば、押さえ部材は、押さえ部の押圧力により、配線部材のアクチュエータ部材からの剥離を防止しつつ、凹部により、接点の接合部に負荷をかけない。しかしながら、アクチュエータ部材の熱が凹部に籠り、当該熱が流路部材、さらに流路部材内の液体に伝わることで、流路部材のノズルからの液体の吐出性能が変化してしまう。
【０００５】
本発明の目的は、配線部材のアクチュエータ部材からの剥離を防止しつつ、接点の接合部に負荷をかけずにアクチュエータ部材の熱を逃がすことができる、液体吐出ヘッドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明に係る液体吐出ヘッドは、ノズルを含む液体流路を有する流路部材と、前記流路部材の上面に配置され、第１接点が配置された第１接点領域と前記第１接点領域を囲む第１外周領域とを含む上面を有する、前記ノズルから液体を吐出させるためのアクチュエータ部材と、前記アクチュエータ部材の前記上面に配置されかつ前記第１接点と接続される第２接点を有する接続部分を含み、前記接続部分が、前記第１接点領域と前記アクチュエータ部材の前記上面と直交する直交方向に重なり、前記第２接点が配置された第２接点領域と、前記第１外周領域と前記直交方向に重なる第２外周領域と、を有する配線部材と、前記接続部分の上方に配置され、前記第２接点領域と接触せずかつ前記第２外周領域と接触し、前記第２外周領域を前記アクチュエータ部材に向けて押圧する押圧部材と、前記接続部分の上方に配置され、前記第２外周領域と接触せずかつ前記第２接点領域と接触する第１放熱部材であって、前記押圧部材よりも硬度が低い第１放熱部材と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、押圧部材が接続部分の第２外周領域をアクチュエータ部材に向けて押圧することで、配線部材のアクチュエータ部材からの剥離を防止できる。また、硬度の低い第１放熱部材が接続部分の第２接点領域と接触することで、接点の接合部に負荷をかけずにアクチュエータ部材の熱を逃がすことができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
本発明の一実施形態に係るプリンタ１００の平面図である。
プリンタ１００に含まれるヘッド１０の断面図である。
ヘッド１０の斜視図である。
ヘッド１０の平面図である。
図４のＶ－Ｖ線に沿ったヘッド１０の断面図である。
図５に示す領域ＶＩの拡大図である。
ヘッド１０の一部の分解斜視図である。
ヘッド１０に設けられた水冷管２４，２５と水タンク２９との接続態様を示す模式図である。
本発明の実施例と比較例とにおける温度変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
＜実施形態＞
図１に示すプリンタ１００は、本発明に係る「液体吐出ヘッド」の一実施形態であるヘッド１０を含む。以下の説明においては、プリンタ１００が使用可能に設置された状態を基準として上下方向が定義され、用紙９の搬送方向の下流側を前方として前後方向が定義され、プリンタ１００の前面から視て左右方向が定義される。
【００１０】
プリンタ１００は、ヘッド１０と、ヘッド１０を保持するキャリッジ２０と、キャリッジ２０及びヘッド１０を左右方向に移動させる走査機構３０と、用紙９を下方から支持するプラテン４０と、用紙９を前方に搬送する搬送機構５０と、制御装置９０と、を備えている。
（【００１１】以降は省略されています）

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