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公開番号
2025131605
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-09
出願番号
2025081233,2022537477
出願日
2025-05-14,2020-12-18
発明の名称
過剰な薬剤送達を最小限にするための方法および装置
出願人
テルモ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
A61M
25/10 20130101AFI20250902BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】薬剤コーティングされた治療デバイスの送達中に、患者の体内で吸引を行って、患者の血液中に離脱した薬剤コーティングの除去を補助するための装置および方法を提供する。
【解決手段】バルーンカテーテル121とガイドカテーテル130とを備えた血管治療システム120であって、前記バルーンカテーテル121は、細長い本体122と、前記細長い本体122の遠位端の近傍に接続された薬剤コーティングバルーン126と、前記薬剤コーティングバルーン126上に配置された薬剤コーティング128とを備え、前記ガイドカテーテル130は、内部にガイドカテーテルルーメンを有した細長い管状本体と、前記ガイドカテーテルルーメンに接続され、更に真空源に接続するように構成された吸引ポート132とを備え、前記ガイドカテーテル130は、治療処置中に前記薬剤コーティングバルーン126の近傍の血液を吸引するように構成される。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
バルーンカテーテルとガイドカテーテルとを備えた血管治療システムであって、
前記バルーンカテーテルは、
細長い本体と、
前記細長い本体の遠位端の近傍に接続された薬剤コーティングバルーンと、
前記薬剤コーティングバルーン上に配置された薬剤コーティングとを備え、
前記ガイドカテーテルは、
内部にガイドカテーテルルーメンを有した細長い管状本体と、
前記ガイドカテーテルルーメンに接続され、更に真空源に接続するように構成された吸引ポートとを備え、
前記ガイドカテーテルは、治療処置中に前記薬剤コーティングバルーンの近傍の血液を吸引するように構成される、
血管治療システム。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記バルーンカテーテルは、前記細長い本体の前記薬剤コーティングバルーンの遠位側に接続された閉塞バルーンを更に備え、前記バルーンカテーテルは、まず前記閉塞バルーンを膨張させ、次に前記薬剤コーティングバルーンを膨張させるように構成される、請求項1に記載の血管治療システム。
【請求項3】
前記バルーンカテーテルは、まず前記薬剤コーティングバルーンを収縮させ、次に前記閉塞バルーンを収縮させるように構成される、請求項2に記載の血管治療システム。
【請求項4】
前記薬剤コーティングバルーンは、
遠位部分と、
近位部分とを備え、
前記薬剤コーティングは、前記近位部分に配置され、前記薬剤コーティングバルーンは、まず前記遠位部分を膨張させ、次に前記近位部分を膨張させるように構成される、
請求項1に記載の血管治療システム。
【請求項5】
前記遠位部分は、バルーンの厚さの変化、補強帯状体、前記近位部分と前記遠位部分との間で異なるバルーン材料の使用、および前記近位部分と前記遠位部分との間で異なる膨張開口サイズのうちの1つまたは複数の要素によって、前記近位部分より前に膨張するように構成される、請求項4に記載の血管治療システム。
【請求項6】
前記バルーンカテーテルは、前記薬剤コーティングバルーンの遠位側にガイドワイヤ通路の開口部を備え、前記ガイドワイヤ通路は、吸引源に接続して、前記ガイドワイヤ通路の前記開口部で吸引を行うように構成される、請求項4に記載の血管治療システム。
【請求項7】
前記バルーンカテーテルは、前記薬剤コーティングバルーンの遠位側にガイドワイヤ通路の開口部を備え、前記ガイドワイヤ通路は、吸引源に接続して、前記ガイドワイヤ通路の前記開口部で吸引を行うように構成される、請求項1に記載の血管治療システム。
【請求項8】
膨張した前記薬剤コーティングバルーンの直径と、前記ガイドワイヤ通路の直径との比が、約0.2~0.8の範囲内にある、請求項7に記載の血管治療システム。
【請求項9】
前記薬剤コーティングバルーンは、前記薬剤コーティングが配置される遠位部分と、前記ガイドカテーテルルーメンに嵌合して係止するように、完全に膨張したときの直径の大きさが定められた近位部分とを有する、請求項1に記載の血管治療システム。
【請求項10】
前記バルーンカテーテルの通路を通って遠位方向に進み、前記薬剤コーティングバルーンの遠位側で血管を閉塞するように構成された閉塞カテーテルを更に備える、請求項9に記載の血管治療システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【関連出願】
【0001】
本出願は、「薬剤送達処置中の薬剤沈着の最小化」の名称で2019年12月18日に出願された米国仮出願第62/950,039号による恩恵および優先権を主張するものであって、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
様々な血管処置では、薬剤をコーティングしたデバイスを利用して、患者の体内の組織の特定の部分に薬剤または同様の物質を付与する。これらの薬剤は、狭窄、再狭窄、硬化症、または類似の血管疾患の治療または予防に使用されることが多い。
【0003】
1つの具体例では、このような薬剤送達の目的のために、バルーンカテーテルを使用することができる。カテーテルのバルーンは、その外面に薬剤コーティングを含み、膨張したときに、血管の内面に対して薬剤コーティングを押し付けることにより、薬剤コーティングの少なくとも一部が、接触した組織に付与されるようになっている。別の例では、ステントが、その表面に薬剤コーティングを含み、ステントが拡張して接する血管組織に、この薬剤が付与され、薬剤を組織に吸収させることができる。
【0004】
そのようなデバイス上の薬剤コーティングは、依然として血管系の対象領域への薬剤送達の重要な方法ではあるが、薬剤コーティングのかなりの部分が、送達処置中に離脱したり解放されたりする可能性がある。薬剤は、離脱してしまうと、患者の血液および血管系内で、多くの意図しない場所に移動する可能性があり、それによって、患者に望ましくない合併症を引き起こし得る。
【0005】
例えば、パクリタキセルは、再狭窄または血管狭窄の治療のために、バルーンカテーテルの薬剤コーティングに含有させることがある。パクリタキセルは、高濃度であること、およびコーティングからの迅速な放出という理由から、バルーンカテーテルを介した適用に特に適したものである。しかしながら、バルーンやステントを介したパクリタキセルによる治療は、死亡リスクの増加にも関連する。この死亡率上昇の原因の1つとして考えられるのは、パクリタキセルが患者の血流中に放出され、肺など、薬剤に特に敏感な臓器に移動する可能性があることである。薬剤コーティング中のパクリタキセルの濃度が比較的高い治療例では、患者の血液中のパクリタキセルの測定可能な濃度が、30日以上にわたって残存する場合がある。
【0006】
薬剤コーティングからの意図しない薬剤の放出は、コーティング自体の特性によって更に複雑になる。コーティングが、デバイスから離脱しにくければ、患者の組織に放出される薬剤が非常に少なくなる。コーティングが容易に離脱すると、薬剤の大部分が患者の血管系内を循環することになる可能性がある。従って、このようなコーティングを用いた所望の量の薬剤の送達には、多くの場合、血流中への薬剤の一部、またはかなりの部分の放出を必然的に伴うことになる。
【0007】
実際に、本出願人らは実験および分析を行い、以下の統計を得た。1%未満の薬剤が、一般的なバルーンコーティングから対象組織領域に移される一方、処置が完了した後、バルーンにはコーティングの約16%しか残っていない。薬剤コーティングの約25%は、ガイドカテーテル内を通ってバルーンカテーテルを案内している間に離脱し、薬剤コーティングの約59%は、バルーンの膨張、収縮、およびカテーテルからの取り出しの間に離脱する。結果として、約84%の薬剤コーティングが、処置の間にバルーンから離脱し、患者の血管系および器官全体に分散すると考えられる。薬剤コーティングの種類、コーティング中の薬剤の濃度、およびバルーン(またはそれ以外のデバイス)の種類に応じ、多くの場合、かなりの量の薬剤が、治療後の一定期間にわたり、患者の血液中で測定される可能性がある。
【0008】
少なくともこれらの理由から、治療中に患者の血流内に意図せずに放出される薬剤の量を減少させる、改善された治療の方法および装置が必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
少なくとも1つの態様は、患者の血液中に離脱した薬剤コーティングを除去するのを補助するために、薬剤コーティングされた治療デバイスの送達中に、患者の体内で吸引を行うためのデバイスを対象とする。薬剤コーティングされた治療デバイスは、薬剤コーティングバルーン、薬剤コーティングステント、または同様のデバイスとすることができる。
【0010】
少なくとも1つの態様は、薬剤コーティングされた治療デバイスの遠位部分の近傍、薬剤コーティングされた治療デバイスの近位部分の近傍、または両方の場所のそれぞれにおける吸引を生成する治療システムおよび使用方法を対象とする。吸引は、患者の血管系内で送達デバイスを遠位方向に進めている間、薬剤コーティングされた治療デバイスを半径方向に拡張/インプラントしている間、薬剤コーティングされた治療デバイスを近位方向に引き抜いている間、および/またはこれらの期間の合間もしくは付近のいずれかの時点で生じさせることができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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